■おおすみ出航準備すすむ
本日は予定を変更してエンストロム社倒産とTH-480の話題を掲載予定でしたが再度変更し、大きな動きが在りましたトンガ救援隊の情報をお伝えしましょう。
おおすみ出航。海上自衛隊はフンガトンガフアパイ火山噴火による火山性津波と火山灰被害に見舞われたトンガ救援へ、航空自衛隊のC-130輸送機、そして追加投入が決定されたC-2輸送機とともに、海上自衛隊の輸送艦おおすみ派遣を決定し、呉基地にて出航を準備中です。海上自衛隊では輸送艦は3隻のみとなっており、22日中に出航させたい構え。
CH-47J/JA輸送ヘリコプター、今回輸送艦おおすみ甲板には陸上自衛隊のCH-47J/JA輸送ヘリコプター2機を搭載し、現地での空輸支援に充てる方針です。CH-47J/JA輸送ヘリコプターは、おおすみ母港呉基地隣県の美保分屯地に中部方面航空隊第三飛行隊が装備しており、また木更津駐屯地や高遊原分屯地、草摩が原駐屯地や那覇駐屯地に展開しています。
トンガは170の島嶼部より成る人口10万の島嶼部国家で、おおすみ型輸送艦に搭載するLCACやCH-47輸送ヘリコプターは島嶼部間の物資輸送などにも寄与することでしょう。一方、現地では懸念されていたCOVID-19の市中感染が報告され始めており、厳格な国境封鎖により回避、今回の支援も非接触により進めていた中の新しい懸念材料となりました。
C-130輸送機は小牧基地を出発し日本時間21日1700時、20時間を経てオーストラリアのアンブリー空軍基地に到着しました、アンブリー基地ではオーストラリア空軍の支援車輛により機内支援物資確認、オーストラリア空軍との調整を実施しているとのこと。これに先立ちオーストラリアのキャンベル国防軍司令官と山崎統幕長が電話会談を行いました。
山崎統幕長と艦ベル国防軍司令官との電話会談は自衛隊のトンガ飛行に際してのオーストラリア軍支援の要請で、これにより後続部隊の支援も受けられるという。過去の自衛隊派遣を見ますと、1994年モザンビーク派遣では実に五日間の長期間を経て空輸しており、これはC-130H輸送機の航続距離の短さ所以といえるのですが、今回は短縮されるもよう。
22日中にもC-130輸送機は現地へ到着する見通しですが、派遣は20日、現地で不足が報告されている飲料水など輸送していますが、オーストラリア軍は満載排水量27800tのキャンベラ級強襲揚陸艦を派遣、ニュージーランド海軍は哨戒艦ウェリントンが物資を搭載し現地へ到着、補給艦アオテアロアも準備中であり、後者は海水濾過装置を搭載しています。
おおすみ艦内には救援物資のほか、高圧洗浄機と医療支援機材、現地での末端輸送に必要な輸送車両やリヤカーといった供与品を搭載しています。海上輸送は時間がかかる、オーストラリアの強襲揚陸艦アデレードもブリスベーンを出航後、現地までは5日間を見込んでいるとのこと。やはり、迅速な救援には空輸が要諦となりますが、ここに新しい知らせ。
C-2輸送機、防衛省は21日夜にトンガ救援隊への増強部隊として、美保基地のC-2輸送機2機の追加投入を決定しました、22日中にも進発するとのこと。C-2輸送機は4tを搭載した場合で10000kmの飛行が可能、最大36tを搭載可能です。本来は初動で投入が望ましかったのですが、C-2を運用する第403飛行隊は輸送機が8機しかなく、これが響いたのか。
C-2輸送機は巡航速度をボーイング777など旅客機と同程度として国際航空航路を利用できる利点があります。一方で、小牧基地の第401飛行隊は16機を装備しローテーションにより海外派遣など緊急時に備えていますが、C-2は当初12機で編成する飛行隊を8機に縮小し、いわば予算節約が肝心な際に役立てないという結果に繋がったのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)
本日は予定を変更してエンストロム社倒産とTH-480の話題を掲載予定でしたが再度変更し、大きな動きが在りましたトンガ救援隊の情報をお伝えしましょう。
おおすみ出航。海上自衛隊はフンガトンガフアパイ火山噴火による火山性津波と火山灰被害に見舞われたトンガ救援へ、航空自衛隊のC-130輸送機、そして追加投入が決定されたC-2輸送機とともに、海上自衛隊の輸送艦おおすみ派遣を決定し、呉基地にて出航を準備中です。海上自衛隊では輸送艦は3隻のみとなっており、22日中に出航させたい構え。
CH-47J/JA輸送ヘリコプター、今回輸送艦おおすみ甲板には陸上自衛隊のCH-47J/JA輸送ヘリコプター2機を搭載し、現地での空輸支援に充てる方針です。CH-47J/JA輸送ヘリコプターは、おおすみ母港呉基地隣県の美保分屯地に中部方面航空隊第三飛行隊が装備しており、また木更津駐屯地や高遊原分屯地、草摩が原駐屯地や那覇駐屯地に展開しています。
トンガは170の島嶼部より成る人口10万の島嶼部国家で、おおすみ型輸送艦に搭載するLCACやCH-47輸送ヘリコプターは島嶼部間の物資輸送などにも寄与することでしょう。一方、現地では懸念されていたCOVID-19の市中感染が報告され始めており、厳格な国境封鎖により回避、今回の支援も非接触により進めていた中の新しい懸念材料となりました。
C-130輸送機は小牧基地を出発し日本時間21日1700時、20時間を経てオーストラリアのアンブリー空軍基地に到着しました、アンブリー基地ではオーストラリア空軍の支援車輛により機内支援物資確認、オーストラリア空軍との調整を実施しているとのこと。これに先立ちオーストラリアのキャンベル国防軍司令官と山崎統幕長が電話会談を行いました。
山崎統幕長と艦ベル国防軍司令官との電話会談は自衛隊のトンガ飛行に際してのオーストラリア軍支援の要請で、これにより後続部隊の支援も受けられるという。過去の自衛隊派遣を見ますと、1994年モザンビーク派遣では実に五日間の長期間を経て空輸しており、これはC-130H輸送機の航続距離の短さ所以といえるのですが、今回は短縮されるもよう。
22日中にもC-130輸送機は現地へ到着する見通しですが、派遣は20日、現地で不足が報告されている飲料水など輸送していますが、オーストラリア軍は満載排水量27800tのキャンベラ級強襲揚陸艦を派遣、ニュージーランド海軍は哨戒艦ウェリントンが物資を搭載し現地へ到着、補給艦アオテアロアも準備中であり、後者は海水濾過装置を搭載しています。
おおすみ艦内には救援物資のほか、高圧洗浄機と医療支援機材、現地での末端輸送に必要な輸送車両やリヤカーといった供与品を搭載しています。海上輸送は時間がかかる、オーストラリアの強襲揚陸艦アデレードもブリスベーンを出航後、現地までは5日間を見込んでいるとのこと。やはり、迅速な救援には空輸が要諦となりますが、ここに新しい知らせ。
C-2輸送機、防衛省は21日夜にトンガ救援隊への増強部隊として、美保基地のC-2輸送機2機の追加投入を決定しました、22日中にも進発するとのこと。C-2輸送機は4tを搭載した場合で10000kmの飛行が可能、最大36tを搭載可能です。本来は初動で投入が望ましかったのですが、C-2を運用する第403飛行隊は輸送機が8機しかなく、これが響いたのか。
C-2輸送機は巡航速度をボーイング777など旅客機と同程度として国際航空航路を利用できる利点があります。一方で、小牧基地の第401飛行隊は16機を装備しローテーションにより海外派遣など緊急時に備えていますが、C-2は当初12機で編成する飛行隊を8機に縮小し、いわば予算節約が肝心な際に役立てないという結果に繋がったのかもしれません。
北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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