北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

【7D特報】岐阜基地撮影三井山山頂,飛行開発実験団F-4&F-15&F-2&T-4(2019-02-15)

2025-02-06 20:04:10 | 詳報 陸海空自衛隊関連行事
■冷戦時代防衛支えた航空機
 三井山へ、岐阜基地を俯瞰風景へ収められる撮影名所久々に登頂し撮影しました際の写真を懐かしい画像として紹介しましょう。

 F-4戦闘機と稜線、アンテナポールのようなものが背景に見えますが、よくよくみますと登山道のようなガードレールが稜線から少し下げたところに見えます。聞けばここからブルーインパルスを俯瞰風景で名古屋高層ビル群と共に撮影できるとか、上るのに二時間ほど。

 F-4戦闘機、各務原市街地を背景に着陸の様子です。撮影した三井山はかつて木曽川が眼下に流れ、眺望から南方警戒監視の要衝でした。各務原市街地は山間部を北方に南方は木曽川へ濃尾平野が広がりまして、遙かに岐阜城の頂き、犬山城の美しい城郭を望む街です。

 F-4戦闘機、着陸後にそのまま岐阜基地エプロン地区へ誘導路を進みます。岐阜基地のエプロン、小牧基地と名古屋空港のような撮影位置の関係で、T-7練習機にF-15戦闘機とF-2戦闘機が並ぶ中へ戦闘機最古参のF-4がすすむ評価試験部隊の岐阜基地らしい風景ですね。

 T-4練習機が進む。この背景にある工場は岐阜車体というトヨタ自動車の子会社で高機動車やメガクルーザーの車体を組み立てているという。岐阜基地周辺一周ぐるり工業地帯となっていまして、その背景に岐阜基地周辺は国道整備がすすみ、工場立地に最適といえます。

 CH-47輸送ヘリコプターが試験飛行を行います。CH-47はここ川崎重工岐阜工場においてライセンス生産が行われている。陸上自衛隊と航空自衛隊を合せると保有数世界二位、住宅街を背景に大型のヘリコプターが離陸する、なかなかに非日常風景ですがこれが日常だ。

 CH-47輸送ヘリコプターと航行度を飛行する旅客機が重なる瞬間を撮影、全国紙の投稿写真にここまでわかりやすくはないものの、重なった瞬間をニアミス、とかき立てた投稿が載った、ああいうのがフェイクニュースを生むようおもいまして、投稿は精査してほしい。

 ベル412岐阜県防災ヘリコプターの上空を飛行するCH-47輸送ヘリコプター、ベル412に隣接する格納庫は岐阜県警航空隊と防災ヘリコプター飛行隊の格納庫となっていまして岐阜基地と滑走路を共用しています。岐阜基地遠景には噴火災害を起こした御嶽山も見える。

 T-4練習機の離陸、と平行してホバーリング試験を行うCH-47輸送ヘリコプターに着陸しているのはBK-117ドクターヘリ、この三機種はすべて川崎重工で生産されています、日本でも三本指に入る航空機生産数、各務原市は航空産業の街、とわかりやすい構図ですね。

 C-1輸送機がエンジンを取り外され部品取りとして再利用され、隣にはエンジンにカバーをかぶせたP-1哨戒機、置くには遮蔽壁の置くに量産が進む無塗装のP-1哨戒機と巨大なC-2輸送機のT字型尾翼も望む。此処に並んでいる航空機が川崎重工が量産する自衛隊機たち。

 F-4戦闘機の離陸、背景にニトリ。お値段以上ニトリを背景に、導入時は野党に税金無駄と云われつつ充分元を取ったといえる最古参のF-4戦闘機がJ-79エンジンから轟音が聞こえそうな迫力構図で上昇してゆく。三井山ならではの俯瞰風景といえるところでしょうか。

 F-4戦闘機、さらにもう一機が離陸します。C-1輸送機を背景に離陸する様子は冷戦時代の自衛隊を思わせるコンビですね、これも川崎重工、と思われるかもしれませんが、F-4は三菱重工でライセンス生産されました、戦闘機は基本、三菱重工がライセンス生産している。

 F-4戦闘機、世界中で運用終了が進むなかで航空自衛隊では運用を継続できている背景には、運用基盤、予備部品をライセンス生産とともに三菱重工が準備できるという強みがある、これがなければ今頃、部品不足から無理な後継機選定で機種が増え、難渋したとおもう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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ウクライナ情勢-ロシア軍第20諸兵科連合軍は松葉杖部隊を編成,ロシア軍死傷者83万

2025-02-06 07:00:26 | 国際・政治
■防衛情報-ウクライナ戦争
 権威主義国家にとり人口の0.8%の死傷者は看過できるということでしょうか。

 ロシア軍は松葉杖部隊を編成した、イギリス国防省ウクライナ戦況報告2月2日付版によれば、ロシア側オープンソース情報として、負傷兵が完治できないまま松葉杖をついて第一線に復帰している状況を紹介しています。もっとも、全員が松葉杖を装備しているのでは無く、負傷したまま松葉杖以外の状況で戦線復帰しているようですが。

 第20諸兵科連合軍が既に負傷兵だけの突撃隊を編成し、戦闘に投入したとしています。これは、イギリス国防省の分析として、既にロシア軍の野戦医療体制が限界点を超えてて、救えない人命を無駄に死なせない為に第一線に投入していると分析していますが、こうした負傷兵が現役部隊と比してどの程度戦果を示しているかは言及していない。

 83万名、ウクライナ軍参謀本部によればロシア軍は2022年2月のウクライナ侵攻以来、既に83万の死傷者を出しており、このうち40万名以上が後方の設備の整った医療設備での治療を必要としているもよう。ロシア軍は前線医療部隊と後方の医療部隊に分けており、後方の医療部隊負担を減らすために負傷兵一部を前線へ送っている。

 野戦衛生態勢が完全に破たんしている事を端的に示している構図ですが、これはロシア軍の医療基盤がひっ迫しているだけではなく、ロシア軍の戦果拡張を支えていた歩兵の大規模な損耗というものに上限が出ている事を示している可能性があり、ロシア軍はいまだ総動員を発令していない状況で、ここに踏み切るのかという問題が出てきます。

 松葉杖部隊、この名称のインパクトは多きものですが、逆に言うならば、ロシア軍は83万名の死傷者というものを、次の段階、つまり間もなく四年目を迎えるロシアウクライナ戦争に際して、どこまで膨大な死傷者をロシア社会が看過できるのか、若しくは情報統制や強権政治により無制限に看過できるのかが、大きな関心事といえるかもしれません。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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