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ウクライナ情勢-ウクライナ空軍用F-16戦闘機第二陣がデンマークより到着!求められる長い目の支援

2024-12-09 07:00:26 | 防衛・安全保障
■防衛情報ーウクライナ情勢
 装備の導入は簡単ですが使いこなす事はm図化市区戦術や運用体系に内部化させるのは更に難しい。

 ウクライナ空軍へ新しいF-16戦闘機が到着した、NHKなどが報道しました。これは今年夏のF-16戦闘機第一陣到着に続くものでデンマーク政府が供与を約束していたものです。デンマーク空軍はF-35戦闘機をF-16戦闘機後継機として導入しており、これにより余剰となったF-16戦闘機をそのままウクライナへ提供したものです。

 F-16戦闘機は基本設計こそ古いものですが、戦闘機業界のiphoneといわれるように、さまざまな装備を追加搭載する事により性能を大きく高める事ができるのが特色です。ただ、ウクライナ政府はくりかえしF-16戦闘機供与を求めてきましたが、ウクライナ空軍のMiG-29戦闘機とは基本的に飛ばし方、特に操縦士に求められる能力が異なります。

 MiG-29戦闘機からの機種転換に苦労した事例として過去にはポーランド空軍がF-16を導入した際の問題があり、MiG-29戦闘機は最低稼働率が高く最高稼働率が低い航空機ですが、飛行に関係ない分野での不具合が在った場合でも、例えばレーダーが故障している場合でも戦闘爆撃機として運用するべく離陸が可能ですが、F-16はそういった運用ができません。

 新しい装備を導入する事は大事業ですが、それ以上に内部化させ戦術として一体化するには一朝一夕にはできないものが有り使いこなせない場合があります。そのウクライナでの一例がM-1A2戦車で、世界最強戦車ということでアメリカへ強く要望して供与をかちとったものですが、アメリカ軍が有する強力な兵站支援が在って初めて動くものでした。

 M-1A2戦車は高い防御力と打撃力を誇りますが、もっとも重視されているのはガスタービンエンジンによる機動力で、これは戦闘機のジェットエンジンと同等のものを搭載し、エアランドバトルという、相手の攻撃に対して高速で大きく迂回して敵の連絡線や段列を叩くための装備なのですが、ウクライナ軍は機動力を要しない拠点防衛につかっています。

 F-16にしてもM-1A2にしても、装備というものは体系化されて初めて機能を発揮出来ます、もちろんウクライナはM-142-HIMARSやATACMSロケット等を適宜その戦術体系に食い込み成功していますので、多種多様な装備の内部化は、時間があれば可能であるのでしょうが、切れ目のない、長い視線でのウクライナ防衛支援が求められるといえるでしょう。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ まや
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