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【G3X撮影速報】練習艦隊江田島出航,近海練習航海部隊-外洋練習航海部隊(2020-03-14)

2020-03-15 20:00:41 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■コロナ猛威下堂々の艦隊出航
 江田島基地からの練習艦隊出航、コロナウィルス肺炎猛威下ではありますが堂々の艦隊出航の様子を昨日撮影して参りました、先ずはG3Xでの速報にて。

 護衛艦あさひ、護衛艦いせ、掃海母艦うらが。近海練習航海の艦隊陣容が発表されますと、驚きでした。あさひ、最新鋭護衛艦あさひ型1番艦ですし、ヘリコプター搭載護衛艦いせ、全通飛行甲板を有する巨大な護衛艦です。うらが、これはまあ格好いいですよね。

 てるづき。護衛艦あきづき型二番艦てるづき、は外洋練習航海部隊として飛行幹部を乗艦させ同時に江田内を出航しまして、江田島まで撮影に参りますのは、近海練習航海部隊と外洋練習航海部隊を同時に撮影できる、という、単縦陣を撮るならば大きいのが撮れる。

 新型コロナウィルス肺炎COVID-19の世界的流行禍、中国武漢から始まった恐ろしい新型肺炎は、しかしこの近海練習航海にも及びまして、早朝には現地に到着しています、いつもお世話になっている方からの現地情報としまして、動きが早い、出航も速まるかも、と。

 東海道新幹線山陽新幹線、新大阪から先は山陽新幹線なのですが、始発の新幹線で広島駅を経由し路面電車と高速船を乗り継いで江田島に向かいます当方としましては、現地で航空機天候偵察が早朝に行われたと第一報を受けたのが福山付近、久々に焦ったものでした。

 広島市電で宇品港へ、この経路は広島中心部を迂回して宇品に向かう経路と、比治山という毛利氏が広島城を築城する予定地であった隣をゆく最短経路とがあるのですが、圧倒的に所要時間が短い、今回ばかりは最短経路間違いなく最速の高速船に乗れるよう、前進へ。

 いせ居ない。驚いたのは江田内に高速船千鳥が到着しましたらば、一番大きな、なにしろ満載排水量19000t、いせ、居ない事でした。聞けば喫水が厳しい、竣工直後に一回は行っていますが満載では厳しいという。そして旗艦うらが、あさひ、では無いことを知ります。

 P-3C哨戒機の祝賀飛行、実はこれも例年はSH-60KにTC-90やT-5にP-3Cと米軍機が展開するのですが、昨今の非常時ということもあり、一機のみの参加です。寂しいものですが、日本中で卒業式さえ出来ない方々を思えば海上自衛隊精一杯の意地なのかもしれない。

 あさひ、いせ、うらが。こう海上自衛隊は発表していましたので最新鋭護衛艦に練習艦隊司令官が座乗し、巨大なヘリコプター搭載護衛艦を先導するのか、若しくは今回の練習艦隊は先導艦を着け、司令官は戦艦伊勢の名を継ぐ護衛艦いせ座乗なのか、考えたのですが。

 うらが先頭。考えてみますと、あさひ、いせ、うらが。五十音順に記載しただけ、なのかもしれない。お教えいただいた予想通り、今回の練習艦隊出航は早い時間帯でした、考えてみれば当然で、修了式に続く祝賀会食を省いているために時間は前倒しとなるのですね。

 新型コロナウィルス肺炎、なにしろ世界保健機関WHOが致死率2%以下、としている点が恐ろしく、インフルエンザパンデミックレベルでいれば0.1%がレベル1ですので2%は最大級のレベル5となっています。このために今回練習航海も異例尽くし、というものです。

 近海練習航海部隊は江田島を出航しますと柱島泊地に、江田島の隣なのですが、三日間も停泊するといいまして、この間は当然上陸などはできません。そして神戸港に向かいますが一回接岸したその日に出航し、一旦は呉基地へ帰る、厳しい状況下の門出となりました。

 いせ旗艦の近海練習航海部隊は、練習艦隊司令官八木浩二海将補隷下、昨日14日に江田島基地を出航し、16日まで三日間も柱島泊地に停泊、そして17日火曜日に一日だけ神戸港に入港します。一般公開が行われませんし、歓迎行事も埠頭で最小限のものとなりましょう。

 呉基地へ一旦戻る、これは3月19日から21日まで呉基地にはいるのですが、時間を要していますので四国太平洋岸を廻るのかもしれません。そして呉基地でも行事などは聞きませんので、全員上陸さえ出来ない可能性も。新型コロナウィルスの威力は恐るべきですね。

 沖縄入港は3月26日から29日まで。沖縄の入港先は発表されていませんが、沖縄本島の勝連に海上自衛隊沖縄基地があります。もっとも沖縄県は離島であり、沖縄県では過去三週間で新しい感染者が出ていませんので、もしかしたらば上陸できるのかもしれません。

 佐世保基地へは来月に入り4月2日から4月4日まで入港します。佐世保基地と云えば西海防衛の要衝であるとともにヘリコプター搭載護衛艦いせ母港でもあります。コロナウィルスが艦内に感染阻止しなければ、閉鎖空間故に非常に懸念で、やはり上陸は難しいか。

 大湊基地へ、艦隊は4月7日から10日まで入港します。感染拡大防止に躍起になるのは、近海練習航海が完了した後に今度は遠洋航海訓練が開始され、世界に出港せねばなりません。ここで感染拡大となれば中止も必至であり、それだけに艦隊も慎重になるのでしょう。

 舞鶴基地へは4月14に入港し16日まで。京都府日本海側は現時点で感染拡大の徴候はありませんが、ここは別の意味で、護衛艦ひゅうが母港であり、護衛艦いせ、とは姉妹艦同士、もしかしたらば、ひゅうが、いせ、その並びが舞鶴にて見られるのかもしれませんね。

 呉基地へ、4月14日に戻りますと驚く事に5月8日まで呉基地に停泊します。呉基地は長期停泊が多いとはいえ、ここまで長い事は異例ですし、そしてなにより、横須賀基地へ向かいません。例年は晴海埠頭からの遠洋航海に向けて、最後は横須賀に入港するのですが。

 横須賀警備地区に一切入港しない、という近海練習航海もなかなか聞きません、伊勢沖とか名古屋港とか仙台港に入港しなのですね。場合によっては遠洋航海を晴海埠頭からではなく、呉基地や、再度の江田島基地から出航する、ということもありえるのでしょうか。

 いせ旗艦の近海練習航海、考えてみますと護衛艦いせ、は巨大です。すると艦船での感染防止に余裕を持った居住区を設定する事も可能でしょうし、万一の際の医療設備も充実しています。なお、練習艦隊は4月22日から、練習艦かしま、しまゆき、へと移乗します。

 COVID-19新型コロナウィルス肺炎、しかし非常に懸念すべき状況です。我が国では昨日だけで新たに69名が感染し一日の感染者数としては最多となりました。イタリアとスペインに続きフランスが全土で食料品店と薬局以外が封鎖、この先何が起こるかわかりません。

 日本国内の状況は感染爆発の前に全土公立学校閉鎖と大規模興行中止政府要請を実施し、小康状態を巻持ていますが、クラスター感染が少なくとも国内21か所で発生、しかも台風シーズンや梅雨時までに収まる可能性は薄く、死者数が急増する瀬戸際で持ち堪えている。

 アジア風邪、1957年新型インフルエンザでは世界100万が亡くなり、我が国でも5700名が死亡しました。感染者数はあのとき国内で300万でしたが、今回のCOVID-19致死率は十倍ですので、対策を誤れば日本の死者数は5万7000名となり得る。東日本大震災以上だ。

 世界恐慌となるのか、また全米非常事態宣言発令、厳しい状況ではあるのですが、今回の練習艦隊寄港は阪神基地のある神戸か沖縄基地のある沖縄、ここ以外すべて基地に停泊するようで、日本中交流を強めるほど、現在日本は余裕がないようです。頑張れ新幹部さん。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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