北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

岐阜基地航空祭2019撮影徹底ガイド【二版】航空祭北側会場と南側会場の撮影条件徹底比較

2019-11-09 20:10:23 | 北大路機関特別企画
■令和元年岐阜航空祭
 岐阜基地航空祭撮影位置ガイド、令和元年岐阜基地航空祭という事で改めてもう少し深い内容で見てみたい。

 岐阜基地航空祭は一昨日掲載しました“岐阜基地航空祭2019撮影徹底ガイド”の続編としまして、北側会場の南側会場の重ねての比較を掲載しましょう。南側会場は順光が得られる、滑走路を挟み南北に分かれています岐阜基地の地形故に宿命といえるのですが、一つ。

 メイン会場である北側会場、逆光である、と繰り返し紹介していますが、写真をご覧いただければ印象は若干変ります。ブルーインパルス、管制塔と格納庫から北側会場と分かりますが、一部の飛行展示は更に北から進入しますので、順光で撮影する事も出来るのです。

 南側会場は良いぞ、と推しすぎた印象がありますので、南側にて撮影しますと着陸防護装置のバリヤー、そのワイヤー部分が入ったり、意外な混雑、そして滑走路の奥に見える航空機が初冬も残る陽炎に悩まされ、安易に南側の此処が良い、とも言いきれないのですね。

 北側会場、頑張って最前列を確保する事が出来ましたら、こうした編隊離陸を逆光の影響が少ない情景として仕上げる事が可能です。そして曇天の場合には、勿論望遠レンズの焦点距離にも拠りますが、被写体が低空の場合に限って、逆光の描写影響が少ないのですね。

 地上展示航空機が北側会場に集中していますので、地上展示航空機と着陸航空機とを含めた構図で写真を撮影しようとしますと北側会場のみ、より踏み込んで表現しますと、進入角度から、南側会場では地上展示航空機と着陸中の航空機を構図に収める事は出来ません。

 ファントム記念塗装機を此処で一つ。北側会場は逆光という事で飛行展示は撮影が難しいのですが、地上展示航空機は、その年度だけ、という文字通り記念塗装ですので、南側だけでは撮影出来ない、即ち安易に南側が順光で一番、と結論付ける事は出来ないのですね。

 F-2戦闘機が地上展示に並ぶ。FSX次期支援戦闘機と呼ばれXF-2として初飛行しF-2支援戦闘機として制式化し、運用区分統合によりF-2戦闘機へ。岐阜基地にはF-2開発の歴史と共に試作機も配備されています。兎に角、こうした情景も北側が撮影名所といえます。

 飛行展示にハイレートクライムで一挙に上昇するF-15イーグル、猛禽の名を冠した戦闘機離陸の真骨頂です。順光、順光ですね。しかし、高高度を飛行する機体は一部が北側会場から撮影した場合でも順光の位置まで進む事がありまして、北側会場の利点は侮れない。

 F-16機動飛行、こちらは南側会場から撮影です。やはり順光の王道はこちらとなるのですが。機動飛行は前後左右上下、いた下からは来ませんが、あらゆる三次元角度から飛来しますので、まだ空いている南側の方がカメラを自由に動かせる、そんな利点はありますね。

 南側会場、岐阜基地正門から近い。やはり航空祭なのだから普段見れない飛行展示を最大限撮影するには順光が嬉しい、こうした反論はあるでしょう。個人的に心の中の撮影位置を巡る葛藤を再現する様な論理構成なのですが。こうした順光写真は南でなければ無理だ。

 雲量。南側の情景ですが、快晴ですと青空に機体が映える、具体的に表現しますと航空情報や航空ファンにJウイングと今は無きエアワールドや航空ジャーナルは、大編隊の飛行を南側から撮影したものを基本的に掲載します。しかし、雲量が多いとどうなるでしょう。

 異機種大編隊。雲量が若干ありますと、こうした、白雲が航空機の鮮やかな塗装を覆ってしまいます。そして曇天となりましたらばどう頑張っても青空だけは不可能です。すると、南側の撮影利点は少々失われてしまうのですよね。こればかりは当日の天気で判断します。

 岐阜基地滑走路南側は良いぞ、と強調している一方で難しいのは、南側が何処まで解放されるのか、岐阜基地は様々な電装品や電子装備の評価支援を行いますので年度によっては開放される区間が狭く、着陸バリアーや滑走路の陽炎越しの構図しか撮れない年度もある。

 滑走路誘導路沿撮影位置、ここは北側メイン会場や正門から徒歩で行く事が出来ます。誘導路は着陸した航空機、特に戦闘機がエプロン地区へ戻る際に通行しますので、目の前を滑走路より誘導路へ“曲り”の構図で撮影でき、ドラッグシュート切り離し等も間近です。

 滑走路誘導路沿道の位置、基地外周道路に沿って徒歩で移動しまして、ほぼ混雑は無い、といえる立地なのですが、難点はやはり逆光であるのと、飲食模擬売店や売店に化粧室設備が遠い点でしょうか。ただ混雑は無理だが基地には入りたい、需要には見合うでしょう。

 ドラッグシュートとは着陸航空機を急減速させる為に開傘するパラシュート状の器材です。着陸と同時に展開する様相は勇壮ですが開場前に戻ってくる頃には既に無い、これは収納しているのではなく切り離しているのですね。整備隊の軽トラックが来て回収してゆく。

 航空宇宙博物館からの撮影について。難点は凄く遠い、正門から徒歩一時間十分程度を見込む必要があります。しかし、編隊を解いて着陸進入する航空機は、南側に旋回しますので、こうした構図での写真が撮影でき、航空宇宙博物館ならではの構図といえるのですね。

 犬山城からの情景。さて。基地の周りの撮影位置を前回幾つか紹介しましたので、もう一つ不思議な立地を。天守閣からの情景です。航空祭は家族サービス優先で無理だが、航空祭は見たい、そんな皆さんに、国宝天守閣に行こうよ、と誘導する、内緒撮影位置です。

 岐阜駅前タワー43から。さて。犬山城以外に岐阜城からも見えるのですが、ただ若干遠すぎますので、長望遠レンズが必要で、家族サービスに凄いレンズを持って行きますと意図を見抜かれるでしょうか。岐阜城から航空祭を撮る人は、多分居ないでしょうから、穴場だ。

 イオンからも見える、とは近所の方のお話しです。ただ、確かにイオンはあるが、目的外使用になりますので、あまりお勧めは出来ません。マンションから見えますので、基地近くのマンションに知人がいる、という方はそこから航空祭を見物、というものも多いとか。

 アピタからも見える、とは近所の方のお話しです。ただ、確かにアピタという総合スーパーは、三井山山頂から着陸航空機を撮影していますと眼下に見えるのですが、かなり距離がありますので、本当に見えるのかなあ、と思ったりもします。目的外使用になるけどね。

 岐阜基地航空祭は、奥が深い。なお、飲食の観点から航空祭を考えますと、北側会場の三柿野駅からエプロン地区までの経路が一番活気があります。グッズもグルメもグリコもある。最後のは語呂だ。しかし、南側会場にも模擬店と基地コンビニ、門前にもコンビニが。

 基地は幾つかのゲートがありますが、どの門から入れば良いかは会場次第です。また、どのJRと名鉄の何処の駅が良いか、敢えて遠回りの方が混雑しない事も、混む事も。このあたりは毎年行列の誘導方法により一概に言えません。それもまあ、愉しみの一つですね。航空祭は明日だ。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
(第二北大路機関: http://harunakurama.blog10.fc2.com/記事補完-投稿応答-時事備忘録をあわせてお読みください)

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 令和元年度十一月期 陸海空... | トップ | 【日曜特集】平成28年第1空挺... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

北大路機関特別企画」カテゴリの最新記事