北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

1.17阪神淡路大震災ー兵庫県南部地震から27年,災害文化-震災記憶伝承と次の災害への備え

2022-01-17 20:07:28 | 防災・災害派遣
■南洋噴火,また崩れた安全神話
 トンガのフンガトンガフンガハアパイ火山噴火に伴う津波、実際には高潮の真逆に近い事象でしたが気象庁の津波予測は確実という一つの安全神話が崩れました。

 本日は兵庫県南部地震、阪神淡路大震災27年目の慰霊の日です。27年目ともなりますと、自衛隊の装備で阪神大震災災害派遣へ派遣された装備は既に退役しているものが大半、とわだ型補給艦、あさぎり型護衛艦や一部のトラックなどでしょうか、多用途ヘリコプターの大半と観測ヘリコプターは代替わり、改めて27年という期間を長く感じるものですね。

 RF-4偵察機全廃から間もなく二年、後継のRQ-4配備はまだ開始されず、いま災害が起きたならば、一昔は現実でも映画でも巨大災害と云えば偵察機という描写、いまはやはり戦闘機であるF-15から目視で偵察するのか、映像伝送器を積んだUH-1Jヘリコプターの離陸を延々待つのか、報道映像が入るのをNHKを視聴して待つのか、少々不安になります。

 朝早かったものですから驚いた、驚いたというのはあの日偶然朝早く目覚めまして、少し好きな読書でも愉しめそうだとしていたところに、こう、地鳴りとともに揺れ始める、いや建物が揺れる軋みとともに揺れを実感し、不気味なのは徐々に揺れも音も大きくなり、このまま大きくなり続けるのか、建物が倒れるのか、恐怖した数秒は数分に感じるほど。

 神戸があんなことになっているとは夢にも思わず、テレビを急いで点けましたが情報などなく、報道では大阪か奈良が震源の様な印象を受けつつ、神戸からの情報が無い事は神戸に何も無かったからだろうと誤解させるような、現実には被害を伝える手段が何も無かった訳ですが、そしてどうやら被害が神戸に集中、甚大と分かるのはもう少し後の事でした。

 震災の記憶が、と語られるところではありますが神戸市を散策しますと不思議な空き地や街路一角の画一的な建築物群と、復興を思い出させる風景は実のところ多い事に気付かされます。しかし福井地震や伊勢湾台風、風化してしまった巨大災害も数多い事も事実です。ただ、災害の際にどのように行動するか、発災直後は瞬間の数秒が生命を左右するという。

 災害文化、巨大地震に際しては誰一人として冷静ではいられないが前部の人々が一斉に理性を失う数秒間の間に多くの決定的な事が起こり災厄は増大へ向かう、戦前まではこれを回避する為の文化が在ったものだと、災害文化と云う表現をかのSF大家小松左京氏は“日本沈没”の東京大震災においてこう表現しています。震災の記憶、こう伝承されて欲しい。

 災害に直面した際に知識では無く反射的に何を行えば生命が助かるのかという仕草、防災技術が一定以上進みますと危機感というものは技術により危機を回避できるであろう、という認識に置き換わるのかもしれません。例えば、震災では日本の耐震技術は、京阪神では摩耶水害を念頭に屋根が頑丈で重心が高い家屋が多い中、盤石だと信じられていました。

 安全神話というものは正常性バイアス、自分は大丈夫だろうからパニックに陥らないよう落ち着こう、こうした認識にも置き換えられるようですが、例えば2011年の3.11東日本大震災までは日本の原発は炉心溶融のような大事故を起こさないという安全神話、いや昨日未明までは日本の津波警報システムは確実という、安全神話が在ったのもまた事実です。

 トンガの火山噴火に際して、規格外の巨大噴火であるである事は衛星写真により判明していましたが、津波は無いという気象庁の発表はほぼ全国民が鵜呑みにしています、北大路機関も含めて。しかし実際に津波といいますか潮位変化が顕著な規模で観測され、気象庁は後追いのように津波観測後に警報が発令された。津波予測は確実という安全神話が、また崩れた。

 フンガトンガフンガハアパイ火山噴火に伴う津波もっとも、津波と云うよりは火山爆発ブラストによる気圧変化が海面に圧力を加えて巨大な波のように津波のような被害を及ぼす、火山性高潮というべき新しい災害が世界で初めて観測されたのですから、厳密には津波ではないという点で津波予測の安全神話というようにみるのは、却って違うようですけれども。

 考えたくはない事にも正面から向き合う必要がある、これを危機管理という。そして考えたくない事に向き合うには、何が起こり得るのかを調べるところから始めなければなりません。日常生活やビジネスと健康では意外と定着している事のようにも思いますが、災害に際しては、これはCOVID-19のような非日常を含めて、及び腰であるようにも思える。

 防災も考えすぎますと“中二病”といいますか、SFチックになり現実味がない、起こりうることを地学や歴史から学んだとしても精々思考体操で終わる事が多く、生きている間に、“世界規模の致命的感染症大流行”や“巨大津波の遡上高さ数十メートル”や“巨大噴火による国家危機”などは起きない、考え過ぎ、と受け流し、危機が玄関に来るまで続く。

 世界規模の致命的感染症大流行は二年前の習志野空挺降下始めでは開門待ちの冗談で語っていましたし、巨大津波の遡上高さ数十メートルなんてものも2011年3月11日までは隕石が落ちる映画の話と思っていましたし、巨大噴火による国家危機というものも南洋の人々は一昨日まで中々可能性はあっても現実に生活に取り入れる事は無茶だったでしょう。

 防災も個人防災には限度がある。阪神大震災はこの視点をもう一つ突き付けられた事例でもありました。個人防災の限界はそのもう少し後、間もなく11年を迎える3.11東日本大震災においても突き付けられるのですが、沿岸部の戸建て住宅は最高度の強度を誇ったとしても津波には、トーチカのように半地下でコンクリート耐爆風構造でなければ無力です。

 社会全体で、これは自衛隊による道路啓開や架橋と輸送支援、消防の機能強化、自治体の平時手続簡略化など有事危機管理体制への転換迅速化、情報収集基盤の強化、防災インフラ整備、必要な施策というものは個人では限界と云いますか現実的ではなく、社会全体で取り組まねばなりません、しかしそれは、“お上”の政治であってはならないようにも思う。

 関心を持つ事を恐れない、知る事に壁を造らない、提案する事に躊躇しない。災害文化というものを示しましたが、巨大な災害、規格外の災害というものを正面から受け止める事は難しいことではあります、ところがその上で考える習慣や知る習慣というものを身につけるというか意識するという事は、実のところ次の災害に備える上で要諦の一つと考えるのです。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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南太平洋トンガ大規模噴火,宇宙から観測-フンガトンガフンガハアパイ火山が地球規模の影響

2022-01-16 20:11:10 | 防災・災害派遣
■トンガ噴火,極めて異例大規模
 大学入学共通テストが完了しましたが、その最中に発生した噴火は将来の共通テストに出題される歴史的な規模となるのかもしれません。

 南太平洋のトンガ王国、フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山において極めて顕著な大規模噴火が発生しました。現地とは通信がつながりにくい状況ですが、ニュージーランド政府によれば首都ヌクアロファ西部に深刻な津波被害等があるとしています。火山はヌクアロファの西方65km、しかし噴火規模は現地への人道支援や長期視野が必要といえます。

 火山噴火は地球上で毎日発生しています、エトナ火山やキラウエア火山は数日間隔で噴火を引き起こしています、しかし噴煙に含まれる火山灰や溶岩などの火山噴出物は少ない火山爆発指数VEI-0のものが大半です。一ヶ月に数回、地球上では2000年の有珠山噴火に匹敵するVEI-2の中規模噴火が発生しています。ただ、VEIにはVEI-8まで区分がある。

 ピナトゥボ火山噴火、過去百年間で地球最大の火山噴火は1991年のフィリピンピナトゥボ火山の噴火で、これはVEI-6の巨大噴火であったのですが、この噴火は在比米軍撤退に繋がり、現在の東アジア軍事バランスの変化による緊張の要因となっていますが、トンガの噴火は、情報が少ない中で断言は難しいのですが、ピナトゥボよりも大規模ではないか。

 トンガ大規模噴火、津波注意報は本日1400時に全て解除されました。昨日1310時頃発生した大規模噴火は本日0015時に岩手県沿岸と鹿児島県島嶼部に津波警報、太平洋岸の広い地域に津波注意報発令、津波は鹿児島県トカラ列島で120cmの岩手県久慈港で110cmの津波を観測しました。僥倖だったのは日本では引き潮の時間帯と重なり被害を抑えた点です。

 外務省はトンガ在留邦人の安全確認を続けていますが、トンガ在留邦人にいまのところ被害はないとしています。しかし、トンガ全土では電話やインターネットがつながりにくい状況が続いています、外務省と在トンガ日本大使館との連絡は一応不通とはなっていないようですが、いったい日本から8000km、南太平洋のトンガでは何が起こったのでしょうか。

 トンガの音信不通、この状況に危機感を覚えたニュージーランド政府は空軍の輸送機をトンガに派遣しましたが途中で引き返しています。ただ、トンガでは海底通信ケーブルが一本しかなく、これが切断したか全土停電となり通信インフラが麻痺している状況で、火砕流などによりトンガが全滅したという訳ではない様です。そう、火山噴火は上限が無い。

 津波がトンガにおいて観測されたのは噴火から20分後の日本時間1330時、高さは80cmとなっていました、当初日本では潮位変化はあっても大きなものではないと気象庁が判断していましたが2000時頃、小笠原諸島などで潮位上昇を観測し、また2300時頃には潮位変化が顕著な高さとなったため、津波を観測してからの津波警報注意報発令となりました。

 津波は地震による津波ではない、これは気象庁の発表です。火山性地震による津波は過去、サントリーニ島での噴火での古代の記録から雲仙普賢岳の江戸時代における山体崩壊による津波などの事例はあり、海底地形の崩落による津波は発生し得るもの、地震と火山による山体崩壊とは計測の特性が異なります。しかし、今回の津波は山体崩壊とも違うもよう。

 フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山。今回の噴火は山体崩壊も発生していますが、それよりも噴火に伴うブラスト、空振が地球規模の気圧変化を引き起こし津波を生じさせたのではないかとの暫定的な分析もあるようです。ブラストは核爆発などでも発生しますが、火山噴火は火山爆発指数6で100メガトン水爆を上回るエネルギーを秒単位で発します。

 ひまわり。日本の気象衛星は今回、フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山噴火の様子を宇宙空間から撮影に成功していますが、噴火とともに火山灰が直径300kmに広がり、これは東京彦根間の直線距離に相当します。また気象衛星の写真には宇宙空間から観測できる規模のブラストが雲を放射線状に変化させるようすが記録され、日本でも気圧変化が生じた。

 2hpa程度の気圧変化、日本では昨夜2000時頃に2hpaの気圧変化が発生しています、この2hpaと云う気圧変化は1m平方に20kgの圧力が加わる事で、これは太平洋に面していない北米大陸東方の大西洋に面したカリブ海でも潮位変化を生じさせています。地球規模の気圧変化による海面の瞬間的上昇、これは極めて特異な災害といえるのかもしれません。

 大規模噴火。しかし地球規模の気圧変化を起こす規模の噴火です、いったい何が起こったのでしょうか。フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山は標高149mの火山です、そしてこの火山は2009年3月16日の規定火山噴火により誕生した新島で、元々は36の海底火山が並ぶ火山帯、噴火の四日後にマグニチュード7.6の火山性地震を引き起こしています。

 フンガ・トンガ フンガ・ハアパイは2014年を最後に大規模噴火を起こしておらず、2022年1月11日に安全宣言がトンガ政府により発表されています、しかしわずか数日後の1月14日、フンガ・トンガ フンガ・ハアパイ火山は大規模な噴火を開始、この噴火により標高149mの火山は山体崩壊を引き起こし、中央部が吹き飛んでいます。これだけでも大噴火だ。

 最大規模の噴火は、火山のメカニズムとして地中のマグマ溜まりが地上に吹き出す事で発生します、マグマ溜まりは地球深部のマントルから上昇する過程で生じるのですが、可能性として14日の山体崩壊によりマグマ溜まりまで亀裂が生じ海水が浸透、マグマ溜まりと海水が接触した事で大規模な水蒸気爆発がマグマ溜まりを一挙に放出させたのでは、と。

 山体崩壊は火山により山そのものが吹き飛ぶ現象で、島原大変肥後迷惑という言葉がありますが、日本でも1792年に雲仙普賢岳が噴火により崩壊、山の一部が有明海に崩落し佐賀に津波被害を起こしたほか、1888年に会津磐梯山が大噴火により吹き飛び甚大な被害を引き起こしています。最近では1980年のアメリカセントヘレンズ火山噴火でも発生している。

 破局噴火。これは火山用語ではなく九州巨大火山噴火を描いたSF小説“死都日本”において造語された表現ですが、火山爆発指数VEI-7の“super-colossal”やVEI-8“mega-colossal”という表現に日本火山学会が説明するに適した表現として用い始めている用語です、今回の噴火は火山灰が上空に直径300kmに渡り広がった点で、少なくともVEI-5に相当します。

 トゥポウ6世トンガ国王は高台へ避難、トンガ本土との情報が途絶している為に詳しい情報は不明です。この種の噴火は情報が無い中で大規模に見えるものの、予測できる被害は直径300kmにまで広がった火山灰の雲がそのまま降灰を引き起こし火山灰による被害を及ぼす点でしょう、導電性のある火山灰は電線網をスパークさせ大規模な停電を引き起こす。

 火山灰はアルカリ性で、また水を含むと固まります。これを火山性アスファルトといいますが、農業に大打撃を与えますし海上に降った火山灰はサンゴ礁などの生育を阻害、また航空機にもエンジンに入れば熱で溶解し排気部で冷やされ凝固する為に封鎖し航空機を墜落させるほか、目に見えないエアロゾルでも同様の事が発生する為、暫くは飛べません。

 ピナトゥボ火山噴火と同程度であれば、大変な火山被害であったという水準なのですが、ASO-4阿蘇山カルデラ噴火や鬼界カルデラのアカホヤ噴火、桜島の姶良カルデラ噴火のようなVEI-7規模の噴火で在った場合。もちろん65km先の首都ヌクアロファへ被害が限定的である事を考えれば、VEI-7は考え過ぎなのですが、火山噴火の被害は長期化し得る。

 VEI-7の噴火となりますと、成層圏まで舞い上がった火山性エアロゾルが太陽熱を反射し地球規模の寒冷化を引き起こします。いや、実はVEI-6でもアイスランドのラキ火山1783年噴火は日本の飢饉など北半球に寒冷化を引き起こしていますが。大袈裟と思われるでしょうが、宇宙空間から記録された噴火は、VEI-4の福徳岡ノ場よりも大きいように見えます。

 ただ、情報が少なすぎる、という点が不確定要素です。現在判明している情報は、津波が発生した際に国王が高台に避難しておりトンガ政府は無事である、また現地からは火山灰が空を覆い夜のようになる映像は出ていますが、噴火に関する映像は気象衛星や地球観測衛星が記録したものだけ。火山性地震もアメリカUSGS発表でマグニチュード5.8という。

 被害の全容というよりも現地政府の情報が噴火から30時間を経ても途絶したまま、今後順次判明してゆくのでしょう。しかし、2300km離れたニュージーランドのオークランドへも噴火の爆発音が聞こえた、これは2000km先のモスクワに届いたという1961年のソ連が行った史上最大の核実験AN-602核爆弾の50メガトン爆発よりも遠距離に届いた訳で、尋常ではない噴火です。

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【京都幕間旅情】阪急京都本線高架上の9300系特急,阪神淡路大震災慰霊27年の前日に想う

2022-01-16 18:10:34 | コラム
■鉄道が運行されている日常
 鉄道が運行している日常は当たり前の日常なのですがかつてそれが非日常となったことがある。

 桂駐屯地のあたりに所用がありましたので、帰路に洛西口駅にて阪急電車を少し眺めてみました。そういえば桂駐屯地は京都市内唯一の駐屯地であるとともに、あの阪神大震災においては第10師団はじめ自衛隊災害派遣増援部隊の一大拠点となった事を思い出します。

 阪神淡路大震災、明日朝に27年目の震災慰霊の日を迎えます。様々な思い出がこみあげるところですが、しかし思い出すのは電車が動かない事と、そして復旧への鉄道各社の驚くべき努力というところでしょうか。実際、被害を考えれば奇跡的な復旧がありましたね。

 電車が当たり前のように運行している、これはCOVID-19感染拡大下でも、かなり間引いているとはいえ、全国の鉄道が運行を当たり前のように継続していることをありがたく思うところです、そして阪神大震災の運休はこれを身に染みて思い出す事となったところで。

 阪急電鉄は神戸本線や伊丹線を中心におおきな被害が在り、例えば写真を見るだけで美しい三ノ宮駅は倒壊し伊丹駐屯地祭や千僧駐屯地祭などで毎回利用する伊丹駅は全壊、直下型地震というものを、電車で数十分のところにある都市の被害として、驚かされました。

 朝電車に乗っていて脱線した、鉄道絡みではこういう経験の方とも知り合うようになりますと、凄い揺れで驚いた、という程度の経験ではあるのですが、地震災害と云うものを経験として考え方を変えるようにもなりました。もっとも、平成時代は地震が続きましたが。

 災害というものは奇襲のように訪れる、昨日発生したトンガの大規模火山噴火では火山噴火で火山性地震はそれ程ではないにもかかわらず津波が日本まで到達したのもその一例といえるでしょう、電車が運行していて有難いものだ、そんなことを考えつつ帰路に就きました。

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【津波警報】トンガ大規模火山噴火,気象庁:日本の太平洋岸に津波警報及び津波注意報0015時に発令

2022-01-16 00:41:48 | 防災・災害派遣
■トンガ大規模火山噴火津波
 気象庁は本日0015時、南太平洋トンガ王国での大規模火山噴火に伴う火山性津波により鹿児島県島嶼部に津波警報、また太平洋岸の広い地域に津波注意報を発令しました。

 日本時間1月16日1310時頃、南太平洋トンガ王国のフンガトンガフンガハアパイ火山が極めて特異な大規模噴火を引き起こしました。フンガトンガフンガハアパイ火山は2009年に海底火山が大規模噴火により隆起し誕生した新島で、標高は147mとなっていますが、噴火により直径200km以上の火山灰が周辺を覆う大規模噴火で、津波も引き起こしました。

 気象庁は本日0015時、津波警報及び津波注意報を発令しています。津波警報は鹿児島県奄美大島及びトカラ列島に発令、津波注意報は本州太平洋岸全域、四国太平洋岸全域、九州太平洋岸全域、南西諸島全域、北海道太平洋岸全域、小笠原諸島全域へ発令されており、これまで鹿児島県島嶼部では実測値で1.2mの津波が観測、また各地で潮位が上昇中です。

 気象庁は当初日本への津波被害は多少の潮位変化に留まるとしていましたが、日本本土において実際の津波検知を始めた事を受け、津波警報発令に切替えました。遠く離れたトンガでの噴火を契機とした津波災害ではありますが、通常の地震に伴う津波と異なるメカニズムである為、気象庁は津波警報が津波を観測の後に発表するという後手に回っています。

 フンガトンガフンガハアパイ火山は、トンガ王国やフィジーなどで80cmや60cmの津波を観測していますが、日本では90cm以上の津波を観測した地域は多く、また潮位が上昇中の地域もあります。一方で遠地津波では1960年チリ津波のように周期の長い津波となる傾向がありましたが、今回観測された津波は周期の小さな、大波に近い特性が観測されている。

 津波は既に安息されていますので急いで避難を開始してください。3mの津波が見込まれる、気象庁は津波を最大3mと想定しています。奄美大島小湊で昨夜2355時に1.2mの津波を観測していますので、続いて津波が襲来します。夜遅い時間帯ではありますが、沿岸部にお住まいの方は海に近づかず、努めて高台や高い建物に避難するよう急いでください。

北大路機関防災情報
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北朝鮮新型弾道ミサイルは"極超音速滑空兵器"なのか?ロシアのツィルコンと異なる形状

2022-01-15 20:02:54 | 先端軍事テクノロジー
■極超音速滑空兵器と異なる形状
 極超音速滑空兵器と変速機動可能な弾道ミサイル、前者は最新兵器ですが後者ならばソ連が1960年代にR-27Kというミサイルを開発しています。

 北朝鮮が2022年1月に入り相次ぎ実験している弾道ミサイルは極超音速滑空兵器なのか。曰く“マッハ10の飛翔速度でミサイル防衛システムを突破”、曰く“北朝鮮は中国やロシアに続く極超音速滑空兵器を実用化”、曰く“北朝鮮のミサイル技術は新時代を迎えた脅威だ”と報道等では専門家の見解として喧伝されるのですが、果たしてそうなのでしょうか。

 マッハ10の飛翔速度、こうありますが実はマッハ10の速度というものはかなり前に北朝鮮は実用化しています、地球の重力圏を抜ける第二宇宙速度は秒速11.186kmといいますので、太陽系の別の惑星へ向けて運用する宇宙ロケットではマッハ10を超える速度を簡単に叩き出している訳です、日本が1998年に打ち上げた火星探査衛星のぞみ、も発揮しました。

 弾道ミサイルと極超音速滑空兵器、それでは弾道ミサイルは極超音速で飛翔する為に極超音速滑空兵器に含まれるのか、と問われますと極超音速は発揮しますが弾道を描いて飛翔する為に滑空兵器には含まれません、そして極超音速滑空兵器とは弾道ミサイル防衛システムを突破する為に開発された装備ですので、基本的にこれは別装備体系となるのですね。

 極超音速滑空兵器は名称の通り滑空するものです、が極超音速で飛翔するのですから通常のグライダーのような構造では空中分解してしまいます。そこで、既に実用化された極超音速滑空兵器はロシアのツィルコンミサイルや亜種といえるインドのブラモス2、中国の東風17型となっていますが、極超音速で滑空する為に形状はサーフボード状となっています。

 サーフボード状とすることで複雑な軌道を極超音速で飛翔した場合でも空中分解しない構造となっているのですが、北朝鮮の弾道ミサイルは極超音速滑空兵器と称するには、どうみても通常の弾道ミサイルに誘導翼という、ミサイルを操行するための小さな翼が装着されているだけで、航空力学から、極超音速は出ても滑空は難しいようにみえるのですね。

 ミサイルは上昇高度は50kmから60kmといい、これは1993年に北朝鮮が初めて実験を行ったノドンミサイルの上昇高度200kmに対してかなり低くなっています。この際ノドンは秒速3000mで落下していますので、音速は秒速340m、つまりマッハ8.8を発揮しています。つまり今回北朝鮮が実験したものは低伸した弾道をマッハ10発揮した、と云えます。

 火星12型弾道ミサイル、北朝鮮がロフテッド軌道という非常に高い高度まで上昇して速度を稼ぐ方式の実験を行った事で知られるミサイルですが、こちらは射程1000kmに抑えてその分高度を稼いだ場合の速度は秒速4500mとなっていますので、これでマッハ13.23となります。そして迎撃技術として、イージス艦に搭載されるスタンダードSM-3について。

 スタンダードSM-3は初期型のSM-3block1Aで秒速4000m、つまりマッハ11.76までを想定して開発されています、少し足りないと思われるかもしれませんがこれは2006年のミサイル、現在はblockⅡAという第四世代のものが開発され迎撃能力は強化されています、大量の予算を投入しているミサイル防衛技術は、脅威に応じて進化しているということです。

 ツィルコンミサイルなど実用化された極超音速滑空兵器は、ここで之ノ字軌道といいますか、ジグザグにサーフボードが大波上を蛇行するような機動が可能で、これによりミサイル防衛システムの迎撃を回避して目標に到達する事が可能となりますが、単に弾道ミサイルへ安定翼を装着しただけのものでは、蛇行する際に速度を下げなければ分解してしまう。

 対艦弾道ミサイル、誘導翼を装着した弾道ミサイルには中国が対艦弾道ミサイルとして開発している東風26型等が挙げられますが、問題は弾道ミサイルは落下する際に非常に高い速度を発揮するものの、その速度では誘導が出来ないという。これは新幹線が高速でカーブを曲がれないのと同じといえるでしょう、低速ならば豊川から浜松まで交差点を曲がる。

 終末軌道、対艦弾道ミサイルが拘束を破棄して航空母艦などを狙う際に航空母艦は動いていますので大凡の位置に向けて発射された弾道ミサイルが命中に向けて最後の誘導を行う際、この終末誘導の際に減速するのが難点で、速度が低下するならばイージス艦に迎撃されてしまいます。故にロケット型を捨てサーフボード状となったのが極超音速滑空兵器だ。

 極超音速滑空兵器はもう一つ、弾道ミサイルとは別のものである為に弾道を描いて高高度まで上昇する必要はなく、これが攻撃を受ける側としては発見しにくい、という迎撃難易度を高める効果をもたらすのですが、今回も防衛省に探知されました、60kmまで上昇するのですから日本のレーダーサイトからも水平線上に飛翔したミサイルは探知出来た訳です。

 岸防衛大臣は記者会見において、記者質問の北朝鮮が発射したものは弾道ミサイルではなく極超音速滑空兵器ではないのか、という問いに対して、極超音速滑空兵器の定義は明確ではなく弾道ミサイルであると認識している、こう答えました。要するに日本は日本、という格好いい応えにも映るのですが、大前提として低伸弾道の弾道弾ともいえるのですね。

 低伸弾道の弾道弾、この利点はロフテッド軌道を用いた場合には落下速度は稼げるものの発射から命中まで火星12型で40分前後要していますので、迎撃を行う側としては準備の猶予時間を与える事となります、しかし、低伸弾道を執るならば50kmの上昇ならば1000kmまで上昇する火星12型よりは発見されにくく、対応の暇も与えない利点がある。

 北朝鮮の弾道ミサイルは日本の視点から見れば脅威です、それは使用され得るミサイルと云う意味で脅威ですし、また北朝鮮は航空戦力や海軍戦力、勿論陸軍戦力でも日本海を超える事は出来ませんが弾道ミサイルは到達するという脅威がある、そしてその戦力を邦人拉致事案という厳然たる敵対行為を平時に、しかも日本領域内で行ったという背景がある。

 極超音速滑空兵器、しかし、北朝鮮が極超音速滑空兵器を装備しているという認識は、なにしろロシアが完成させたツィルコンミサイルという洗練された性能、中国も先行して大量に軍事パレードに参加させている東風17型というものに対して、北朝鮮が実験したものは形状から及ばず、低伸弾道の弾道弾という認識を超えた認識は過大評価といえるもの。

 脅威には違いありませんが、過度に脅威を喧伝する事は防衛力整備の根幹を見失う事となります、そして北朝鮮は凄い兵器を持っているので核兵器保有も認めざるを得ない、という誤った認識にも進みかねません。ですから、低伸弾道の弾道弾と極超音速滑空兵器の違いは明確としなければ、無知につけ込む脅威論の肥大化に繋がるのでは、と思うのですね。

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【榛名備防録】日本が最初に量産した軍艦の型式とは?千代田形-江戸幕府軍艦奉行建造

2022-01-15 14:47:55 | 国際・政治
■江戸時代の海上防衛構想
 歴史というものは遡りますと曖昧ではあるが可能性を秘める発見という事例が意外と多い。

 国産された日本最初の軍艦の型式と云うと。この素朴な疑問を思い浮かべますと、それは祇園祭にも並ぶ神功皇后が韓国を攻めた軍船だろう一撃だぜ、とかいろいろな話が出てくるのでしょうが、軍船でなく近代的な軍艦としてです。幕末に勝海舟が渡米した咸臨丸なども思い浮かぶところですが、日本独自の国産艦ではないし同型艦も記録がありません。

 咸臨丸、勝海舟の渡米に随行した機関士肥田濱五郎と測量士小野友五郎という、二人の下級武士が、渡米の際に咸臨丸修繕に当ったメアアイランド海軍工廠とサンフランシスコ市内の鉄工所を視察していまして、大型艦は不可能であるが、小型の砲艦であれば江戸湾における造船施設でも建造し得る、と結論を出したようで建造構想を幕府に上奏します。

 砲艦40隻を建造し、江戸湾と大阪湾に20隻からなる海上防備部隊を置く、肥田濱五郎と小野友五郎の構想は西洋軍隊の創設を必要としていた幕府に受け入れられる事となり、文久2年こと西暦1862年5月7日、一番艦千代田が石川島において起工式を迎える事となりました。考えてみると、この千代田が日本初の国産での量産軍艦といえるのかもしれない。

 軍艦奉行木村摂津守臨席と共に起工式を迎えた千代田は、幕府により千代田形と称される事となる。千代田型ではないか、と反論があるでしょうが幕府では千代田形としている。丁度石川島は、IHIとは無関係に江戸時代に鬼平として今も親しまれる長谷川平蔵が創設した人足寄場がありまして、場所は隅田川河口、江戸の近代工業は造船業から始まった訳だ。

 小野友五郎は牧野越中守家臣であったのですが、当時江戸幕府には海軍武官の補職は無く、軍艦を建造しても艦長が居ないという事で慌てて小野友五郎を幕府が100石で召し抱え旗本として御軍艦頭取という身分、艦長となります。伊豆代官所に勤めていた肥田濱五郎も翌年旗本として100石で取り立てられ御軍艦頭取に、当時の艦長俸給は100石という事か。

 千代田形砲艦日本初の蒸気推進方式軍艦ですが、エンジンの製造は江戸では不可能で、長崎製鉄所にて製造、手間取っている間にロシアの技術援助を受け伊豆半島の君澤郡にて君澤型砲艦が6隻建造、設計が単純で量産しやすいということで石川島は千代田の隣にて4隻が建造、千代田竣工は実に慶応2年、西暦1866年と幕末も幕末になってしまいました。

 千代田は総トン数158t、機関出力60hpで速力5ノット、帆走可能というもの。主として練習艦として用いられていたようですが、大政奉還の時点では艦長の補職は無く、見習士官7名と水兵35名が配置、はやぶさ型ミサイル艇も驚きの自動化という訳でもなく事実上廃船扱いになっていたもよう、そして2番艦の無いまま艦名も千代田形と書かれている。

 江戸城開城とともに戊辰戦争に先立ち、官軍は幕府艦艇接収を開始しますが、不思議な事に千代田形には接収部隊が来なかったといい、榎本武揚による江戸湾脱出と函館戦争にも参加する事となりますが、なにぶん上記の状態故に自航不能、長鯨丸に曳航されて江戸湾を脱出、その後も宮古湾海戦など戦闘に参加する事も無く座礁、官軍へと接収されてゆく。

 空母千代田や潜水艦救難艦ちよだ、と比べますと初代千代田というべき千代田形は少々残念なものではありますが、一応は江戸幕府により国産された蒸気艦、砲艦とはいえ水上戦闘艦です。いまでは毎年護衛艦を量産している日本ではあるのですが、最初は1862年に起工されたこの千代田形から始まったのかな、と思いますと、進歩とは凄いものですね。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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令和三年度一月期 陸海空自衛隊主要行事実施詳報(2022.01.15-2022.01.16)

2022-01-14 20:00:40 | 北大路機関 広報
■自衛隊関連行事
 新年初めの第1空挺団降下訓練始めにて例年は賑わうところではありますがCOVID-19第六波はそれを許しません。

 今週末も自衛隊関連行事は執り行われませんが、この二週間の感染拡大は過去にない水準で推移しており、医療崩壊というものが沖縄県などでは既に懸念が現実のものとなっています、それは感染者と濃厚接触者が隔離されることにより、社会に必要な人員を労働力として確保出来なくなり、医療や流通、治安や交通などが維持できなくなる、という事です。

 大学入試共通テスト、明日からはかつてセンター試験の名で親しまれた大学入試の登竜門がいよいよ開始され、日本は本格的な受験シーズンを迎えます。ただ、受験生の濃厚接触者という問題はもちろん試験への移動と感染対策両立、試験監督への拡大懸念など、考えますと深刻な状況が現在進行形で拡大中となっており、学問の危機と云わざるを得ません。

 六週間から八週間の間に西ヨーロッパから中央アジアにかけての地域では人口の半数がオミクロン株に感染する恐れがある、として異例の警告を発しました。人口の半分が感染、重症化率がデルタ株の三分の一と云う数字だとしても、人口の1%以上が今後二ヶ月前後で入院が必要となる事を示し、これは驚くべき数字だと改めて認識せざるを得ませんでした。

 無知な方はインフルエンザのようなもの、として軽視する事があるオミクロン株ですが、当たり前のことを忘れています、インフルエンザはワクチン接種により感染を回避する事が出来ますが、オミクロン株はワクチンを三度接種した海外事例でさえブレイクスルー感染を引き起こすのです。ワクチンが利かないというだけで、季節性インフルエンザと違う。

 重症化しないというのではなく、重症化する比率がデルタ株よりもかなり低いというものですので、比較対象が極めて危険なウィルスなのですから、拳銃と比べれば遠距離で散弾銃に撃たれるようなもの、と聞いて安全と解釈して停弾堤の前に出る物好きは少ないのではないかと思います。なにより日本国内では三度目ワクチン接種が高齢者で6月以降から。

 オミクロン株もデルタ株もCOVID-19について厚生労働省は発症日から10日間以上が経過し且つ症状快復後72時間が経てば療養解除としています、症状の無い場合は検体採取日から10日間か、PCR検査が可能な場合は検体採取日から6日を経て症状が無く24時間以上の間隔をあけ二度のPCR検査で陰性ならば、最短で7日間の療養解除も可能となっている。

 濃厚接触者の隔離期間も現在14日間となっていますが、厚生労働省専門家分科会では、オミクロン株の発症までの期間に鑑み、デルタ株を想定した現在の期間から隔離期間を11日か10日、若しくは7日間まで短縮する可能性の是非を検討しています。これは濃厚接触者増大により社会基盤維持の難しさが指摘される苦肉の策で、14日中に結論を出すという。

 アメリカでは陽性であっても医療従事者にマスクを装着させ職務復帰という、末期戦の様な価値観が出始めていますが、実際のところ、感染を逆に拡大させるとの指摘もあり、価値観の麻痺というところでしょうか。オミクロン株は無症状や軽症の比率がデルタ株に比べ多いという一点からこうした施策が採られていますが、感染拡大を見ますと苦肉の策だ。

 重症化、つまり気管挿管が必要となるリスクは、厚生労働省資料によればオミクロン株では30代を1とした場合、10代では0.2倍まで下がりますが40代では4倍に増加し、50代は10倍、60代では25倍で80代では一気に71倍まで増加します、また、10代以下では0.5倍と若年層でも逆に上昇する事例が報告され、感染の危険性を端的に示している。

 日本の医療機関が支え得る限界が、恐らく昨年の第五波における重症者数でしょう、イギリス保健省の臨床データからオミクロン株の重症化率が昨年猛威を振るったデルタ株の三分の一だとしますと、つまり一日当たりの感染者数が昨年のピーク値の三倍である一日当たり7万8000名弱までは耐えられる事となりますが、今の増加率は歯止めが掛かりません。

 感染のピークアウトは日本ではまだ増加傾向故に先の話となりますが、重症者数のピーク値は感染ピークアウトの二週間後であると厚生労働省は第五波の事例を示し警戒を促しています、第五波の感染ピークは昨年8月20日の2万5992名、対して入院患者数のピークは9月1日の2万4081名で、重症者数のピークは9月4日の2223名、先は遠いもよう。

 4051名、東京都の本日一日の新規感染者数です。いまは病床使用率がまだ危機的な状況ではありません、重症化とは繰り返しますが気管挿管が必要な重篤状態を意味しますので、入院病床を確保出来なければ数時間後には絶命する危機的な状況で、入院とは大袈裟な、という甘い考えではなく生命を左右する境界線というもの。ただ、未だ希望はあるようで。

 アフリカ北部と西部では新規感染者が増えているものの南部および東部アフリカでは新規感染者が減少に転じ、今回の感染の波は過去のものよりも短い期間で終息に転じる可能性がある、これはWHO世界保健機関が13日に発表した最新の情報です。オミクロン株の徴候が発表されたのが昨年11月ですので、実に三カ月程度で収束に転じたこととなります。

 日本での感染再拡大が始まったのは今年初旬から、アフリカの事例は日本とは平均年齢も異なりますしワクチン接種率も異なりますが、あと二ヶ月半程度でピークアウトする可能性もあります、それまで、感染対策、不要不急の外出を自粛し可能な限りのテレワークの実施、ワーケーションという観光と疎開を両立させたような施策を実施したいところだ。

 医療用マスクでは9時間感染を防ぐ事はできるが不織布マスクでは3時間に、布マスクでは45分とそれぞれ効果のある時間が低下するとして、アメリカCDCでは医療用N-95マスクなどの着用を推奨しています。一方CDCは過去に不織布マスクでも隙間の生じない着用方法を紹介していまして、感染対策はマスク有無は勿論、隙間有無の重要性もあります。

■駐屯地祭・基地祭・航空祭

・今週末の行事なし

■注意:本情報は私的に情報収集したものであり、北大路機関が実施を保証するものではなく、同時に全行事を網羅したものではない、更に実施や雨天中止情報などについては付記した各基地・駐屯地広報の方に自己責任において確認願いたい。情報には正確を期するが、以上に掲載された情報は天候、及び災害等各種情勢変化により変更される可能性がある。北大路機関
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カザフスタン騒擾へロシア軍事介入,直視すべきロシア軍の航空宇宙軍輸送力とBTG大隊戦術群

2022-01-13 20:15:51 | 国際・政治
■ロシア軍の戦力投射能力
 日本の防衛、南西方面ばかり見ていると北の現状を忘れがちになってしまうように危惧するところ。

 カザフスタン情勢の急変をみまして。ロシア軍の緊急展開能力は今なお非常に高い水準に有り、オホーツク海を隔ててロシアと隣接する日本としても、勿論今日明日に着上陸と云う蓋然性は低いものではあるのですが、近年特に中国の脅威が強く認識される中にあって北方の防衛というものも忘れることなく一定以上の水準を維持する必要を再確認します。

 カザフ、最大都市で衝突続く ロシア主導部隊が到着。こうした報道が在りましたのが7日、まだ一週間を経ていません。カザフスタンでの燃料高騰への抗議デモが大規模な暴動に発展し、カザフ政府がロシアへ軍事支援要請を行った事が報じられたものの、政府庁舎襲撃などの情報も、メディア規制が北朝鮮並に厳しい同国では情報が正確に伝わりません。

 ロシア軍の軍事介入、カザフスタンは資源国であり中国の一帯一路政策による大規模な投資もあり、典型的な開発独裁国家がソ連崩壊後の旧ソ連構成国に出現した為の奇妙な安定という情勢があったのですが、ロシア軍の介入により1968年のプラハの春や1956年のハンガリー暴動、ソ連末期のバルト三国へのでも武力弾圧のような状況を危惧していました。

 状況は全国で安定した。驚いたのはロシア軍第一陣到着からわずか二日後に、カザフスタンのトカエフ大統領が事態終息を宣言し始めた事です。それでは小規模な暴動であったのかと問われれば、“明確な攻撃計画、周到な連携、万全な戦闘準備”“2万人の無法者”“相当数の外国人を含む5800人が取り調べのため拘束”カザフスタン大統領府が発表している。

 カザフスタン大統領府の発表は“100以上の企業や銀行が襲撃や略奪の被害を受け400台以上の車両が破壊”という、これも大統領府発表だけでありファクトチェックが難しいものですが、日本時間7日0709時カザフスタンアルマトイ発のAFP電として報道され、日本の西成暴動のような規模とは異なる、かなり大規模な武力鎮圧を含むものとわかります。

 ロシア軍緊急展開。この素早い鎮圧にはロシア軍の緊急展開があったようなのですが、この展開速度が尋常ではない規模であったようなのです。ロシア連邦軍には陸軍に当る地上軍とは別に緊急展開部隊だけを集めた空挺軍というものがありまして、もともとソ連時代から空挺作戦を重視していた事もあり空輸による緊急展開能力は高い水準にあったのだが。

 CSTO集団安全保障条約機構の一員として展開したロシア軍は2000名以上とロシア外務省が発表しています。2000名といいますと単純に考えればボーイング777では数機分、と思われるかもしれませんが、観光旅行に行くのではなく装甲車を含む部隊を、その装甲車両の整備基盤や補給基盤共々派遣するのですから、部隊として2000名を送るのは大事という。

 第一波はIl-76戦域輸送機9機から構成され、アルマトイ飛行場に展開したのですが、ロシア航空宇宙軍はIl-76戦域輸送機が70機とAn-124戦略輸送機5機を動員し、最大20ソーティ、こうした保有する航空輸送力を総動員する形でロシア本土から隣国カザフスタンのアルマトイまで、2000名の部隊を装備や補給基盤共々に非常に短期間で空輸しました。

 ウクライナ国境にロシア軍は10万規模の地上部隊を展開させ、軍事侵攻も辞さない圧力を加えていますが、今回のCSTO集団安全保障条約機構カザフスタン介入はウクライナ国境周辺のロシア軍を維持したままの介入となっており、これは二方面作戦と云い得るほどの軍事行動といえました。ただ、ロシア軍のカザフスタンでの行動は今のところ不明ですが。

 撤収開始。ロシア外務省によればロシア軍は13日より撤収を開始し、各部隊は駐屯地への移動へ輸送機に搭乗を開始した、としており介入は一週間と経ずして任務を完了させています。そして今回の即応性の高さは冷戦時代の自動車化狙撃連隊などの重厚で強大だが鈍重である作戦単位から、大隊戦術群という小回りの利く作戦単位への転換を示しています。

 航空宇宙軍の輸送機を効果的に動員しての迅速な展開は、初動の遅れが事態を悪化させるというアフガニスタン侵攻の際に反省の裏返しでもありますし、全く予期できない状況にも即応して戦力投射を行う能力は過去のチェチェン紛争介入よりもロシア軍の即応能力が向上していることの裏返しと云えます。しかしそれ以上に、この介入は陸軍改編の成果だ。

 BTG大隊戦術群、ロシア地上軍は一部の例外的な師団を除き作戦単位の基本を旅団としています、そして旅団隷下の作戦単位を大隊戦術群と置換えていますが、これは1990年代にソ連崩壊を契機とする地域紛争の旧ソ連地域での続発を背景に自己完結型の整備補給基盤を有する大隊という作戦単位への転換が地域紛争の大規模化を抑止するとの認識が背景に。

 旅団から分遣を念頭とする。BTG大隊戦術群は自己完結型の兵站基盤を有するという点について、これは師団から旅団への作戦単位の縮小という予算削減陸軍縮小の方便としての単純なコンパクト化ではなく、分遣隊の形で旅団支援からはるか離れた遠隔地への展開を想定している点が特色で、まさに今回のカザフスタン介入は想定した事態といえましょう。

 NATOとロシアとの対立、このカザフスタン騒乱を背景にウクライナ国境での緊張を巡るロシアとNATOの緊張緩和への模索とロシアの強硬意見が対立状態となっていますが、NATOでは冷戦時代のワルシャワ条約機構加盟国のNATO新規加盟国を除き、例えばドイツなどは冷戦後、重戦力の縮小を徹底し行った為、現在防衛力の再編成に大わらわです。

 日本の場合は、北日本の防衛についてそれ程縮小していませんが、陸上自衛隊の機械化装備は北朝鮮ミサイル脅威を受け予算をミサイル防衛に転換、この20年間、重装備やヘリコプターが深刻な縮小に見舞われています、そして人員も近年南西方面の防衛正面へ転用を続けており、空洞化が進んでいます。今一度日本はロシアを正面から見るべきでしょう。

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【京都幕間旅情】下鴨神社(賀茂御祖神社),丑年から寅年へ干支引き継がれる拝殿は初詣の季節

2022-01-12 20:20:04 | 写真
■賀茂御祖神社に安寧祈る
 下鴨神社として親しまれる賀茂御祖神社では拝殿に二つの大きな絵馬が並び参拝者を迎えてくれます。

 丑年から寅年へ。遊びタイガーというような言葉が恰も2020年から続くコロナ禍下の緊縮生活とともに響いてきそうな最中ではありますが、ここ下鴨神社では干支の絵馬が引き継ぎ式を行っているようでした。さてさて2022年はどのような一年となるのでしょうかね。

 京都市左京区下鴨泉川町。京阪電鉄の本線終点は出町柳駅から鴨川をわたり広がる山道は高い木々に包まれていまして、一線の先に楼門、ここを糺の森という、ここは京都に鎮座します数多寺社仏閣の中でも歴代最長の歴史と信仰を湛える下鴨神社が鎮座しています。

 崇神天皇年間七年。西暦にしますと紀元前90年となりますが、社伝によれば下鴨神社の創建は紀元前90年にまで遡るとのことでして、もちろん社伝というものは正確な歴史、科学的な検証とは限らないと思ってはいたのですが、縄文時代には当地に営みが在ったとも。

 縄文時代、実際に当地からは縄文時代の土器さえ発掘されているといいますので、縄文土器を愛用する頃には人々の営みが、そうした場には祈りの場がありますので、社伝も案外科学的裏付けがあるといえ、鴨川のせせらぎとともに歴史につつまれた信仰を湛えている。

 糺の森は寒いのです。寒いのは人が少ない故に風が通る為なのですね。人が少ないのはCOVID-19による自粛機運が再び、という訳ではなく単に参拝の時機を思い切って動かした為でして。一年の無病息災をここまで真剣に祈るというのが、いまの日本と世界という。

 山城国一宮であり二十二社は上七社の一社、もともとは上賀茂神社こと賀茂別雷神社とともに賀茂氏の氏神を祀る神社でしたが、奈良時代の頃より朝廷の崇敬を集め、参拝者の集いと共に氏神の社殿から国の安寧と大衆民衆町衆の祈り長いの社殿へ移ろってゆきました。

 賀茂氏の氏神、京都の平安京としての始まりは今の二条城掘割の水源、神泉苑から首府が造営されましたが、平安遷都前には鴨川の流れこそが当地に人の営みを広める事となりました、そして賀茂氏こそが鴨川の名その由来となりまして、賀茂御祖神社由来となります。

 神武天皇が当地を僥倖した際、洛北は御蔭山の地に祭神が降臨したことが当地に創建されました所縁となっていまして、このあたりは社伝と氏神の祠としての歴史との不思議な二つの歴史が並ぶようにも見えます。そしてその本殿は東西に二つの本殿が並ぶのですね。

 東殿と西殿と。東殿には玉依姫命と上賀茂神社の祭神賀茂別雷命の母神。西殿には賀茂建角身命と玉依姫命の父神で賀茂別雷命祖父は祀られる向かい合う独特の社殿様式で、そして干支の方位神が東西のその本殿前に並ぶという厳かながら不思議な安心がひろがります。

 二十二社は上七社の一社といいますが、この二十二社といいますのは国家存亡の危機に際し、朝廷の勅使を受けて国家安寧の祈祷を行う社殿といいます、現代日本ではこうした政治的な祈祷は政教分離により隔てられていますが、その分個人毎に厚く深くいのりたい。

 祈るのはCOVID-19感染拡大の沈静化で、2021年9月の急激な鎮静化から平和とさえおもえる緊張下の蠢動が2022年1月から突如牙を剥きはじめたような感染拡大を続けており、見知らぬ明日といいますか、先行きの見えない時代の流れがまたしても始まっています。

 初詣。菅総理大臣が政権と相討ちで抑え込んだCOVID-19が日本国内にて再拡大が際限なく広がる最中となっていまして、ちょっとこれは大変な事になったものだと考えさせられるところです。こうした中ですが当面は安寧を写真の社に祈っていただければと思います。

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【京都幕間旅情】錦天満宮,新京極の錦天満宮ー学問の神様である菅原道真公に祈る学問の危機

2022-01-12 20:00:05 | 写真
■菅原道真公に祈る受験生の平穏
 COVID-19第六波による大学受験生への影響は最早個人の対策を超えている段階で残るは祈るのみという。

 錦天満宮。ここは京都市中京区新京極通四条上ル中之町、北大路機関としては戦略物資でもある“お茶”を調達する際に参拝する事も多い社殿です。ここは学問の神様である菅原道真公を祀るとともに錦市場が参道に広がる事から商売繁盛のご利益もあるという社だ。

 菅原道真の父親である菅原是善の旧邸菅原院跡地、錦天満宮の始まりは菅原道真公所縁の地に創建された歓喜寺というもので、しかし豊臣秀吉の京都大改造に際して少し離れた現在位置に遷座しまして、明治時代の神仏分離により神社となりました歴史を有しています。

 錦市場は正月の御節料理の二重目を此処で買い揃えて一つの風情とする、とは何年前の話でしょうか、遠い昔のようにも思えてきます。それはCOVID-19の感染拡大とともに油断して人の多い場所には歩み進め難い為なのですが、感覚としては非常に長く感じました。

 新京極の錦天満宮、2021年にはわずかではありますが修学旅行生が京都に戻り始めまして、また外国人観光客の方も、このご時世によくぞ入国したものだとやや感心しつつ、若干火器は戻り始めていたのですけれども、しかしシャッターが名店さえも塞ぐ厳しい時代です。

 学問の神様である菅原道真公を祀る社殿なのですが、沈静化を祈りたい。オミクロン株というCOVID-19の新しい展開がありましてから、これは危惧している方も多かったでしょうし警鐘も響いてはいた筈なのですが、大学入学共通テスト前の感染爆発が響いています。

 WHO世界保健機関が12日に鳴らした新しい警鐘は、今後六週間から八週間の間に西欧から中央アジアにかけての地域では人口の半分がオミクロン株に感染する恐れがある、とのこと。日本の大学入試の期間がまさに世界規模での最悪の感染拡大と季節が重なるという。

 共通テスト。センター試験とか共通一次試験の方が響きとしては馴染む世代であるのですが、今週末にいよいよ行われます。非常に厳しいのは文部科学省が、COVID-19濃厚接触者についても無症状ならば別室受験を認めるよう通達を出しているのですが、つづいて。

 本試験と追試験を受験できなかった場合には共通テストが一次試験となっている国公立大学や点数を利用する私立大学に対して、大学独自の試験を行い共通テスト免除を検討するよう、大学入試開闢以来異例の要請を出しているのですね、しかも試験数日前に、出した。

 四月以降の入学も視野に、と要請を出していますが、大学入学の定員は大学が文部科学省の許可を得て確定しているのですから、二次募集枠の次の募集枠が過度に超過した場合でも特例として文科省は認めるのか、認めないのかを明示しない朝令暮改の内容というもの。

 菅原道真公にこうした事を祈るのは筋違いと菅公に笑われるのでしょうか、同情されるのでしょうか、真剣に考えなければならないのは大学教育という知的集約体系の根幹が瓦解しようとしている危機的な状況が、COVID-19拡大により醸成されているためなのですね。

 受験生が濃厚接触者でも受験を、こういう発想ではあるのですが現状のままでは間もなく監督者や面接担当者が濃厚接触やPCR検査中で感染している可能性が在った場合はどうなるのか、そういう状況まで展開しています。そして来年度のセメスターもどうなるのか。

 学問の危機、こういう状況は寧ろ学費の高いアメリカで顕著でして、最高度の偏差値を有する数校は逆に受験生が集中しますが、高度な大学はリモート講義では有意な就職に繋がらないとして一過性とは思うが大学離れが始まった。日本が続かないよう、祈るのみです。

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