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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

問題に振り回されない・・今も縄文時代も (1/10 心理学の世界と縄文)

2022-09-04 | 第十一章「五感で面白おかしく」

毎日様々な問題が持ち上がる。特に最近は気象や疫病、物価、政治など身近な問題が頻発し、その影響もあってストレス(理想と現実のギャップ)にまみれる日もある。そんな中、いろいろな問題とどう取り組み、かつ心の健全性を保つかは重要な問題だと思う。

まず、どう取り組むかだが、自分の背骨にあたる基本的な考え方(アイデンティティ)が重要で、しっかりしていればブレず、また枝葉末節な問題から逃れることもできる。これは①何のために生きているか②生き甲斐は何か③自分の身体、心(生育史)、魂(宗教の領域)を大切にしているか。という問いかけの三つと関係があるようだ。のんきに妄想するなと言われそうだが、忙しい(心を亡くすが忙しい)時ほど重要な気がする。

特に今の時代は変に科学尊重の時代で宗教など時代遅れといった風潮があるが、私はそれはどうかと思う。重要な問題に関わるとき、今の科学では分からないことにぶつかる。例えば高齢者施設で「死んだらどうなるのか?」ときかれたらどうするか。これは一例であるが、科学が解明できることは意外に少ない。神仏の証明は恐らくこの世で出来る人はいないかもしれないが、反対に神仏の不在の証明もできないのではないか。回答出来ない問いでも状況により回答しなければならないときがある。そんな時のためにも哲学・宗教は大事だと思う。

青春時代。私は工学部に所属していたが、父方の信じる浄土真宗の教義を勉強したり、荘氏や老子などの東洋思想、勿論、キリスト教関係の本も読んだりした。そして青年期は関西での生活も長かったので、寺社仏閣を訪れることも多かった。当時は明確に何かを信じることはなかったが、考えること(多分①②③を)で、日常の中で発生するさまざまな問題に振り回されなくなったように思う。

ただ、人生にはいろいろなことが起こる。自分の身に降りかかることがなかったとはいえ、ニュースで見聞きするような悲劇が起こらないとは断言できないのが人生である。青年期を過ぎてから大なり小なり人生の荒波を受ける時代になる。そして私は不思議な縁ともいえるような体験で、幼いころから中学生ごろまで信じていたカトリックの信仰に戻った。宗教は多様であるが、伝統宗教は何百年何千年という時代をくぐり抜けた経験があり、共通善というか、社会の常識的な善悪を逸脱しないと思う。もし、哲学や宗教に不安を感じる方がいらっしゃれば、まずは、そのような伝統的な哲学や宗教にふれ①②③の自問自答をしたらどうだろうか。

さて、縄文時代のことを思い浮かべている。縄文中期(5000年前ごろ)から生きる環境の変化の中で(多分冷涼化などで一層厳しくなづ)縄文後期・晩期(約4000年前以降)は社会に専門性が要求され、したたかに生きることが要求される時代となったと思う。漆の技術、土木などの技術も進んだと思う。そんな時代に顕著なことは宗教が盛んになることだった。配石遺構や、不思議な土製品や土偶・・

宗教というと、何か神頼みのように思い、弱い自己(人間)を想像しがちだが、本当は強い弱いといった自己とは別に、アイデンティティの確立による問題処理の力の向上、こころの健全性があるのではないだろうか。

考古学の専門書を読むと、後期・晩期は社会の階層化というお話が多い。これもアイデンティティの問題と重なる部分があるが、私の独断と偏見かもしれないが縄文時代は現代に繋がる自我拡大のような本来の宗教とは違ったベクトルでは無く、専門性と地域ネットワークの強化といった内容だったのではないかと思っている。

ところで、宗教性の問題と真善美は繋がっていると思う。縄文中期の芸術性も確かに凄いと思うが、縄文後期・晩期の芸術性も優れているのではと思う。また、二至二分(冬至、夏至、春分、秋分)を正確に意識した建造物も増加する。ここにも間接的ではあるが宗教性を反映しているのではないだろうか。

ところで、最近のニュース。ストレスでいっぱいだが、それに真面目に触れていると真善美を自然に求めるところがあり、頻繁に良い展示会、演奏会、などに足が向くことも・・・

1/10 心理学の世界と縄文

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       森裕行

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