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飛鳥で見えないものを見る (こころの奈良 8/10)

2018-06-15 | 第一章「意識と知覚」

 写真は普通の農村風景のようだが、ここが飛鳥の石上遺跡周辺である。今回、飛鳥で楽しみたかった遺跡の一つである、近くには天智天皇の作った水時計の施設である水落遺跡があり、さらに、写真の右の方角には7世紀ごろの藤原京以前の例えば板葺宮や飛鳥浄御原宮などがあったところだ。この時期は、今の日本の原型が作られたところともいえ、それ故に日本の故郷のような場所である。

 石上遺跡は、そんな中で当時の迎賓館としての機能を持ったところである。そこには、朝鮮半島や大陸から様々な国々から来られた方が寄り、今の迎賓館と同じように接待を受けたところだ。

 

藤原京や平城京などと比べるとかなり7世紀の倭京はコンパクトだった。

  京の北側から南の方角を見た写真。

 さて、この石上遺跡であるが、今の日本の迎賓館と違っているところが一つある。7世紀の日本は今と違って一つの倭・日本ではなかったということだ。北の蝦夷(今であればアイヌ民族)、南の隼人などを沢山接待したところだ。

 そもそも日本は2万年前の氷河期に大陸と陸続きであったが海進で列島化する。そして、旧石器時代、縄文草創期、早期、前期、中期、後期と約2,500年位前までの1万7,000年以上の月日が経過するが、ずっと幾つかの文化が平行してあったようだ(今で言えば、南西諸島、南九州、山陰・山陽、関西、東海、関東甲信越、東北と北海道・・)。これは縄文土器の図柄などを見ると、幾つかの文化圏がそれぞれの時代に結構継続しつつあったことが推定されるのだ。それにも関わらず弥生時代のような激しい戦争などはなかったと見る人は多い。日本はもともといくつかの日本であり、一つの日本ではなかったというのが最近の民俗学の知見のようだ。DNAの研究でも、その多様性はヨーロッパ全域と比べても多様であることが分かっている。

 迎賓館で接待された人の記録が日本書紀に残っているが、越の国の蝦夷とか蝦夷と称される人々なのだ。大きくくくると、北の蝦夷、南の隼人なのかもしれない。7世紀の戦争としては白村江の戦いが有名であるが、その時の将軍の一人阿倍比羅夫は白村江で負けたものの、その前は蝦夷と同盟するなどし北でいろいろ戦果を上げたようだ。

 最近の歴史学、考古学、遺伝子科学、民俗学の知見は、見えないものをいろいろ見せてくれるようだ。妄想も(笑)。

 ところで、今日はもう一つ究極の見えないものについて考えてみたい。それは人に備わる魂というものだ。欧米の伝統的な魂論では「魂は永遠で普遍的で愛そのもの、病むことなく、死ぬこともない知的生命体」のように定義されているという。そして、欧米の医療関係者やセラピストは、こうした人間観をベースに対応することが望まれているようだ。

 私も、一時福祉の仕事をしたが、この人間観のあるとないでは、実際に対応するときにかなり違うということを感じた。人間の尊厳とかは絵空ごとではなく、実際の現場での対応の違いに直接結びつく。

 ところで、少し話しは戻るが、縄文時代を中心にした今の列島の歴史を考えると、明らかに縄文時代にも人間の魂に関する普遍的な思想が合ったと思う。これについて私も縄文小説を書く上でいろいろ勉強したが、縄文の祖先達の生活には彼らの練りに練った魂論が満ちあふれていると思う。

 祖先達は、見えないものをみることによって、今より厳しい時代を生き抜き私たち命をつなげてくれたのだろう。

こころの奈良 8/10

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