水曜日に標題のドキュメンタリ映画を見た。小林多喜二は小樽高商を出たいわばエリートの銀行員であったというのは意外であった。
特高警察の拷問場面を書いた小説で名を挙げたという。また、蟹工船はその過酷な労働といじめ等を描いたということで有名であからさまな批判ではなかったらしいが、天皇制批判がその中に出てくるという。
そのドキュメンタリは印象的なものであったが、多喜二を英雄的に描くことにはあまり賛成できない。多喜二が亡くなってから20年もしないうちに特高警察はなくなってしまったのだから。当時の共産党の活動の純粋さは評価するとしても玉砕的なやり方には反対である。そういうのを格好いいと思う思想があるとすれば、要注意であろう。