物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

続・スピノール

2023-08-31 11:55:02 | 数学
昨日、インターネットでスピノールで検索したら、けっこう多くの文献があることに気がついた。日本人はなかなか知的好奇心の強い民族である。

その中でKenzouさんのつくった記事が読み甲斐がありそうである。

2つの記事があり、一つは

  座標変換とスピノール

というタイトルであり、もう一つは

  スピノル族の発見

というタイトルである。どちらも読み甲斐がありそうである。

はじめの方は半分以上読んだが、第二のエッセイはまったく覗いてもない。
しばらく楽しめそうである。
  
 

毎日毎日書くことがある

2023-08-30 12:30:47 | 本と雑誌
毎日毎日書くことがあるのは幸せである。

とはいうものの毎日考えていることの1/10くらいのことしか文章にはなっていないと思っている。

何でも書くことが多くて困らないのはいいことだと思わないでもないが、実際には自分が思ったり考えたりしていることはもっと多いのだが、そのうちの一部しか表には出ていないということだ。

なかなか文章とか思いとして固まってこない段階のものをたくさん抱えているんだと思う。その中の一部だけが実際にこのブログに現れている。

昨日も河野俊丈『組みひもの数理』(遊星社)を取り出してきて読み返し始めた。この本は四元数の回転を鏡映変換で説明することで『四元数の発見』で参考にした本だが、あまりこの本の本質に迫る読み方ではなく、単に上っ面を読んだに過ぎないことに気がついた。

今回読み返したいと思ったのはスピノールに関係している。スピノールは空間での2価性が特徴的である。その辺をすこしでもわかればいいのだが。

スピノール

2023-08-29 13:04:48 | 数学
8月26日の徳島科学史会の懇親会で熊本からやってきたNさんの隣の席となった。このNさん、なんでも自分で納得したい私のような人らしく、スピーノルが分らないとぽつりと漏らされた。

私もあまりよくはわからないと答えたのだが、1冊だけスピノールという本をもっていると言って、私のもっていた本
 Cartan ``Theory of Spinors”(Dover)
を見せた。これはもちろんフランス語のCartanの講義ノートの英訳である。

私が学生のころだからもう50年よりも以前のことになるが、数学科の図書室から借り出して、そのフランス語の講義ノートをコピーした記憶がある。どこかにそのコピーも残っていると思う。だが、今ではフランス語で読む必要はまったくない。

なぜこの講義ノートのコピーをもっているのかといえば、私たちの先生であったOさんが、学生のころに読んだという話をセミナーの後だったかにされたことがあったからである。

それもOさんはフランス語であることを知らずに読もうとして全く読めなかった。友人からそれはフランス語だと聞いて急遽『フランス語修得4週間』でフランス語の初歩を学んでから、これを読んだというからすごい。

私は大学3年の前期に半年だけフランス語を学ぶ機会があったが、まったくCartanの講義録など4年のときも修士1年生のときにも思い及ばなかった。

ただ、いつか読むかもしれないと思ってコピーだけはとったという次第である。

‘‘Theory of Spinors"の3章がスピノールの章となっているので、この章だけでも日本語訳をしておきたいなどと考えている。訳ができたら、いつか「数学・物理通信」に掲載したいと考えている。

戦後直後の本で理論物理学新講座というシリーズがどこかの出版社から出ていたが、そのどこかの巻にスピノールのことを書いたのがあったような気がするが確かではない。大学図書館の書庫に行って確かめてみたいと思っている。

またはインターネットで調べてみたい。

沖縄の民の意思を汲まずして

2023-08-28 14:05:21 | 科学・技術
「沖縄の民の意思を汲(く)まずして寄り添うというは如何なる策か」という短歌が8月27日(日)の朝日新聞の天声人語の冒頭に載った(短歌自身は2018年の作という)。実名が新聞に載っているのだが、個人の名前なのでNさんとしておこう。実はこのNさんというか、N君は私の高校の同期生である。近しい友人の一人だったと言っていい。

彼が俳句や川柳をつくることは知っていたが、短歌を詠むことは知らなかった。数年前に同じ朝日新聞に俳句だったかが載ったので、はがきか何かで連絡をしたのだが、届いたのかどうかわからない。返事が来なかった。

今年の10月に6年ぶりに高校の同窓会が開かれるので、そこで会えるのかもしれないが、それ以前に彼の生息安否を知らない。

8月27日の天声人語に関して言えば、N君の短歌は導入部にすぎず、話の全体は福島第一原発の処理水の放出に触れた内容であった。

許容量以下の安全基準を処理水が満たしているからといって安全なのかどうかは保証の限りではないというのが本当のところであろう。

第一、許容量という概念は絶対安全というものでは本来ないということは物理学者の武谷三男が『原水爆実験』(岩波新書)の第2章に述べている通りである。許容量は人々のうける利益とその損害との兼ね合いできまる、社会的な概念であるとはじめて明言したのは武谷三男である。だから、人によってその許容量は変わっているはずだというのである。この許容量の考えはICRPではリスク・ベネフィット論として知られている(注)。

さらに、上の『原水爆実験』には今ではEU等で「先制的予防原則」といわれるようになった考えも出ていると思う。

わたしはそのような考えですら、一般に広まっていないと考えている。困ったことだ。

(注)物理学に熱力学第二法則というのがあって、これを信じる限りは放射能とかも次第に地球上の環境に広がって薄まっていくはずである(また当然であるが、放射能はその半減期を経ると放射性が1/2づつ弱まってくる。理科年表によれば、放射性トリチウムの半減期は12.3年だという)。ところが現実の世界はこの熱力学第2法則に従っているとはかならずしも言えない。

それは現実の世界には生物が生息しており、生物は物理法則の熱力学第2法則には局所的に従わないからである。すなわち生物濃縮という現象が起こる可能性がある。このよく知られた例は1954年だったかに太平洋でとれた、原水爆マグロであった。

昔、アメリカが太平洋のビキニ岩礁で水爆実験をしたことがあるが、そのときに汚染したマグロはものすごい放射能の量であり、その当時日本人のマグロ漁の漁師さんのせっかくとってきた原爆マグロを地下深く掘った穴に投棄しなければならなかった。これは放射性物質のいちばんいい生物濃縮の例である。

もちろん、宇宙全体とか地球全体で見たときに物理学の熱力学第2法則は成り立ってはいるのだが、局所的に見るとそれが成り立っていないとみなせることが起きるかもしれない。これもまた私たちの認めなければならない自然界の一側面である。




懇親会まで開いた

2023-08-27 10:52:11 | 科学・技術
昨日の17時前まで「徳島科学史会総会」を生活文化センターで開いた。

参加人数は13人+こども1人であった。この手の会議としては盛会であったと思う。テーマは多岐にわたっており、なかなかどのテーマも興味深いものであった。

そのうちにそのうちのいくつかのテーマは徳島科学史会の論文として「徳島科学史雑誌」に掲載されるであろう。これは今年の12月に出版される。

その後、夕刻から私の仕事場で懇親会が開かれたが、ここでも椅子が10個は必要だったから、10人は出席していたことになる(一人は小学生さん)。この懇親会も8時半くらいまで行われたが、後片付けもあるのでそれくらいにしてもらった。

後片付けをして帰宅したのは10時過ぎであった。飲みつけないワインとかビールを飲んだのでちょっと酔っぱらったかと思ったが、翌朝の5時ごろまで熟睡した。

日曜の仕事場に来たのは自宅から持ち込んだグラス等を持ち帰るためである。

徳島科学史会の当日

2023-08-26 11:15:15 | 科学・技術
今日は徳島科学史会の当日である。午後1時から、県の生活文化センターの3階の会場で開催される。

いまは、まだ仕事場にいるが、もう一時間もすれば、会場にいるだろう。今回は結構遠くからも来られる。一番遠い方は千葉県の館山から来られるYさんであろうか。

九州からも熊本のNさんが初参加で来られる。愛媛県からの参加は私も含めて5名である。

会議を主催する県であるから当然かとも思われるがそうでもない。これは偏に徳島科学史会を盛り立ててきたSさんの努力の賜物なのであろう。しかし、その努力もなかなか難しくなってきている。

再『線形代数のコツ』

2023-08-25 12:32:40 | 数学
昨日だったが、『線形代数のコツ』(共立出版)がのことを書いたブログが5人にの人に読まれていた。

いまベクトル空間のことをまじめに学ぼうとしているのだが、なかなか難渋していて私には納得ができることになっていない。

それでもう一度『線形代数のコツ』を読んでみようかと思って昨日帰宅するときに持って帰ったが、全く読まなかった。普通就寝前の30分くらい何か読むことが多いのだが。

ブログには前に12章とかを読んだらしいのだが、その記憶はない。容易に読めるということは記憶に残らないということもあるのだろうか。

再度挑戦して見なくてはならない。


徳島科学史会の総会が近づいて来た

2023-08-24 11:16:15 | 科学・技術
徳島科学史会の総会が近づいて来た。明後日の午後に松山で行われる。

10数名の参加であり、8名の講演がある。講演時間は15分で長いとはいえないが、だいたい学会発表もそんな時間である。後の5分は討論時間である。

私も発表をする。今年は発表をしないつもりであったが、放談ということで話すことにした。

一昨日、発表のためのパワーポイントをつくった。発表の練習はしていない。昔は発表の予行演習をしたものだが。ただパワーポイントの枚数は気にしている。

1枚のパワーポイントは少なくとも2分は見せないといけないといわれている。もちろんタイトルとは目次はそんなに長く見せる必要がない。それで15分の講演時間なら7枚か8枚のパワーポイントである。

それにタイトルとか目次があれば、10枚くらいは用意しておかなければならないだろうか。それと時間が来たら発表は素早く終わらなければならない。








今日はブログを書くことを忘れていた

2023-08-23 17:56:41 | 数学
今日はブログを書くことを忘れていた。なにか探し物をしていて気を取られてしまった。

私の当面の目的はベクトル空間と四元数の関係をわかりやすく書くことなので線形代数の易しい本を読むほうが優先事項である。しかし、それでもやはり四方数の定理を証明が気になって仕方がない。もっともこれも四元数と関係があるのは言うまでもない。

自著『四元数の発見』(海鳴社)は四元数のことをここまで砕いて説明したものはなかったと思う。それでうまく書けていない6章「四元数と空間回転3」を書き直したいという気持ちがあるのだが、なかなかこれが達成できない。

他の箇所はまだ改訂してはいないが、およそ解決済みである。もっとも第2刷のときにはミスプリントの修正のみで、まだ修正をされていない。これは私の問題ではなく、出版社の問題である。本を出版してもらっているのだから、出版社が今回は改訂版を出しましょうと言ってくれるまで、気長に待つしかない。

これは利益を上げる必要も出版社にはあるからである。利益を無視して本を出版できる出版社などどこにもない。



整数は高々4つの平方数の和で表せる

2023-08-21 17:26:01 | 数学
整数は高々4つの平方数の和で表せる。

1=1^{2}
2=1^{2}+1^{2}
3=1^{2}+1^{2}+1^[2}
4=2^{2}
5=2^{2}+1^{2}
6=2^{2}+1^{2}+1^{2}
7=2^{2}+1^{2}+1^{2}+1^{2}
8=2^{2}+2^{2}
9=3^{2}
10=3^{2}+1^{2}
11=3^{2}+1^{2}+1^{2}
12=3^{2}+1^{2}+1^{2}+1^{2}
13=3^{2}+2^{2}

こう書いていけばきりがないが、うまい具合に高々4つまでの2乗数を用いると13までの整数は表せた。この後も20まではこのように表せることを調べている。この証明はLagrangeがしているそうだが、その証明を知らない。

少なくとも私のもっている本には証明はなさそうだ。インターネットを調べてみるべきだろうか。

(2023.8.23付記) インターネットにタイトルに書いた定理の証明があるので、読み始めたが、これは私にはわからない。もっとやさしい書き方でないと。他の証明の仕方もよんでみようと思っている。しかし、事実は少し実例を書いて見るとどうも確からしいのだが、これを証明しょうとすると面倒だとは思わなかった。

「遠山啓博士の著作目録」改訂版の完成

2023-08-19 14:00:36 | 数学
「遠山啓博士の著作目録」改訂版をほぼ完成した。ほぼといったのは9月11日発売の『初等整数論』(ちくま学芸文庫)のデータを確認してから完成をしたいという意向を編者の私たちがもっているためである。

9月11日発売とはいうが、実際に入手できるのは9月半ばらしい。それで発行日とかページ数とかをインターネットですでに得ている情報が正しかったかどうかを確認してからの「数学・物理通信」13巻号外号の発行となる。いくら遅くても9月中の発行となるだろう。

ページ数はおよそ54ページにもなる。全国で初の大規模な「遠山啓博士の著作目録」である。これは後でインターネットで検索できるようになるだろう。

もし、急いで読みたい方はこのブログのコメント欄に「数学・物理通信」13巻号外号の発行後にご自分のメールアドレスをご連絡くだされば、お送りすることができる。

ただし、あまり急がれない方は「数学・物理通信」13巻号外号が名古屋大学の谷村先生のインターネットのサイトに掲載されるまでお待ちください。


毎日毎日暑いが、

2023-08-18 10:36:38 | 本と雑誌
毎日毎日暑いが、暑さに負けないで行こう。

いま、「毎日毎日暑いが」、と書こうとしたら、「毎日毎日殺意が」となっていてあわてて修正した。もっとも誰かに殺意を抱くほど毎日毎日があついと言ってもいいかもしれない。

もちろんこんなことを書いたからといって殺人をお勧めしているわけではないのはもちろんである。これはユーモアであるから、あまり本気に怒らないでほしい。

昔はエアコンなんて文明の利器はなかったから、夏の終わりには体力的に疲れが出て、げんなりしてしまったものである。最近は適度にエアコンを使って体力の維持ができるいい時代となった。

もっともそれが地球の未来とか人間の未来にいいのかどうかはわからない。これは環境への負荷のことを言っているのである。




CTスキャンの結果は

2023-08-17 15:51:13 | 本と雑誌
CTスキャンの結果はまだ手術には早いということで手術は来年以降の課題となった。

詳しく測定した結果は46mmということで手術をするのは50mmということだ。再来年くらいになって手術となるらしい。

前に1年に2mmくらいの厚みが増すと言われているのである。3年前くらいから半年ごと検査を行っている。検査を始めてから7mmだけ厚さが増したと言われた。

『藤沢利喜太郎と遠山啓』

2023-08-16 11:50:28 | 数学
『藤沢利喜太郎と遠山啓』(亀書房)を読んでいる。もっともあまり藤沢の方には関心が今のところないので、遠山啓の関連の箇所のみである。

もっともこれの2章と4章に著者の上垣渉さんが書いた中に私たち(UとY)の「遠山啓博士の著作目録」に載っていない文献の引用があった。関連した箇所の全体を読んだ後で、上垣さんに連絡してこの箇所の文献を追加してもらう必要があるだろう。

読んでいる途中で連絡するのはいけないので、全部を読んだ後で連絡をするつもりである。上垣さんとは昨日だったか一昨日だったか「これで終稿ですね」とのやり取りをしたばかりなのだが。

今日は帰郷のつもりだったが、

2023-08-15 12:31:49 | 科学・技術
今日は帰郷のつもりだったが、台風が来るというので、明日に延期した。

今日はお盆の法事があったのだが、兄嫁に電話してお断りをした。それで仕事場に予定外でやってきた。もっとも明日には帰郷する。

その次の日(17日)は病院でCTスキャンをする予定である。これは午後からである。その次の週は徳島科学史会総会である。

近所の公共施設を借りていて、そこで開く。昨年も引き受けていたのだが、コロナの濃厚接触者になったので、急遽オンラインの開催に変えてもらったのであった。今年はなんとかやれそうである。