綴りがあっているかどうか。これはいつもドイツ語のクラスで一緒になる I 医師の書かれたエッセイの題である。
そらまめとこのfavismとは関係している。そらまめのよく育ち、よく食べられる地中海沿岸とか中東、北アフリカではマラリアが多いが、それとこのソラマメとか関係しており、そらまめを食べると体の赤血球が崩壊するという、病気favismにかかることがあるが、たまたまマラリアは健全な赤血球の中でしか育たないので、そらまめを食べている人はマラリアに対して耐性がある人が多いという。
どちら原因で、どちらが結果であるかの因果関係はわからないが、そういう関係があるいうことであり、とてもおもしろかった。いつもこの I 医師の書くものはおもしろいのだが、この話は初耳であった。
そらまめを英語ではbroad beanというらしいが、ドイツ語ではSaubohne(n)という。Sauはメス豚という意味だが、不潔な奴というような意味もあるらしい。
上に挙げたような理由から、そらまめが嫌われているということもあるようである。もっとも日本には幸いなことにあまりマラリアはないのと、このfavismという病気はあまりないそうである。
I 医師は国際結婚が普通になって来ているので、このfavismの劣性遺伝子をもった、人との結婚とかが起こり、favismの影響が日本人にも起こってくる可能性があるとか。
昔、ピタゴラスが豆を食べさせなかったという話があるが、それはこのfavismが原因であったらしい。それに関して私はおもしろいジョークを知っている。
ピタゴラスはこういう風に生きていた時代にはそら豆を食べることを弟子たちに禁じたが、死後にわとりに生まれ変わって庭に落ちている豆を食べていたという話である。(豆を食べなければ、にわとりは食べるものがなく生きていけない)。
なんとも皮肉なジョークである。この話を I 医師はご存じなかったようである。