物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

同姓同名

2013-04-30 16:20:57 | 日記・エッセイ・コラム

昨晩、真のナポリピッツァ協会の松山店のオウナーシェフのお店に連れて行ってももらった。オベルジュ道後というホテルのil Positanoという店である。

長男夫婦が東京から帰って来て、一昨晩、二番町のピッツアのイタリアレストランda  Bocciano(ボチャアーノ:この名前は坊ちゃんに由来するだろう)に行ったらしい。そしたら、たまたまオウナーシェフが子どもと同姓同名であった。

びっくりして、次の晩、すなわち、昨晩だが私たち夫婦をご招待してくれた。そのオウナーシェフはいくつかのお店を松山にもっており、次の晩は道後のお店に出ているという。

そのレストランil Positanoはしゃれたお店であって、店の外にいくつかのテーブルが出されており、なかなかヨーロッパ風の心地よさである。

私たちは屋内のテーブルでスパッゲッティとピッツアとかワインを食べたり、飲んだりしたが、そのシェフの方が同姓同名のご縁でご挨拶に来られた。変なご縁ができたので、これからときどき来たいというのが妻がいう。

そして、私たちが帰ろうとしたら、そのシェフの方がまた出て来られて、挨拶をされた。どこによく行きますと言われたので、「南堀端のアミティエによく行きますね」と言ったら、妻があそこは古物商のようですと余計なことを言った。

それはともかく私はほとんど外へ出歩かないが、妻は友だちを連れてあちこちへとレストランへ行くので、松山の余り高くないお店なら知らないところはほとんどない。

同姓同名であるが、私の名前と同じ名前の人も有名な人が居られて、音楽家というか歌手の方もおられる。また明治鍼灸大学の教授で学部長か何かをされている人も同姓同名である。

これは実際にあったことだが、大学に勤めていたころにあるとき電話がなって、私が出たら、藤田保健衛生大学か何かの保険の先生からで集中講義の来てほしいと言われる。すぐに間違い電話だと思ったが、法文学部に私と同じ姓の先生がその当時いたので、その方と間違っているのではないかと判断して名前を確かめたが、私の名前と同じであった。

それでようやく明治鍼灸大学の私と同姓同名の方だとわかった。これは一瞬のことで早く判断ができたのだが、それにしてもそのやりとりは数分はかかった。

私と同姓同名の方は私の出身の町に何人もおられたが、ときどき私の名前でそれらの方を煩わせているかもしれない。松山にも同じようなことが起こっているかもしれない。

私自身はそれらの方の知り合いから間違い電話を受けたことは1回もない。


4月28日

2013-04-29 17:34:32 | インポート

4月28日はちょっと嫌な日になった。「主権回復・国際社会復帰を記念する式典」が行われたからである。一方、沖縄では一万人以上の人が集う「屈辱の日」ということになった。

その前日の4月27日の朝日新聞では「主権と回復」と題して政治思想史が専門の片山杜秀教授のインタビューを載せていた。

片山さんは「主権回復の日」をお手軽な国民統合の仕掛けだという。政府が主権や国防軍、日の丸、君が代といったシンボルを強調するのは「もう国は国民の面倒はみない。それぞれ勝手に生きてくれ」という政権の新自由主義的なスタンスと関係があるという。

戦後ほぼ60年にわたって政治を握ってきた自民党の政策ともまったく違ってきているのだという。憲法の改憲草案で「家族は互いに助け合わなくてはならない」とうたうのは家族が互いに助け合えば、国にとって安上がりだからという。

国民の面倒はもうみない。しかし、文句を言わせないために安上りの仕掛けをたくさんつくっておこうというのが安倍政権の改憲路線だという。それが本当かどうかはもう一つわからないが、その論に納得できるところもある。

現在、たしかに国民皆兵にして海外で戦争をしようなどと時代錯誤のことを考えても、そういうことなどできないのは事実である。だって、昔の植民地をなどという時代ではないし、そんなことを世界が許すはずもない。

だって、ちょっとでも勝手なことをするとすぐに世界的な政治的・経済的な制裁が入って、国民の生活が立ち行かなくなることは確かである。

それだから、政府の改憲路線が許されるなどとは全く思ったことがない。第一に国防軍などと自衛隊を改称するだけでも中国、韓国等の反発は今よりの強くなることは必定である。

だが、そういうことはもう政府には織り込み済みらしいし、史上最大の国会議員の靖国参拝などをみると外国とのつきあいなどどうでもいいらしい。それがたとえ経済的に少しくらい引きあわなくなっても。

アメリカの方から、むしろ現政権の見解に対してそれは困るのではないかとの懸念が暗々裏に出ているようだが、まだそれがあからさまに外交的に言われるまでにはなっていない。あのアメリカの顔色を窺うことに長けた日本政府としてもそういうことをあからさまに言われるまでは突っ走るのであろうか。

「アベノミクスはお祭り囃子しかすぎない」と片山さんは言っているが、それの真偽はいずれわかるときが来るだろう。

たしかに「美しい国」とか言われても国民が生活に困るようなら、日本は「美しい国」ではありえない。


ルネッサンスと科学

2013-04-27 18:43:42 | 日記・エッセイ・コラム

今日はレポーターが「ルネッサンスとキリスト教と科学」という題で話をしてくれた。なかなか興味深い話であったが、私の都合で松山空港への迎えがあったので、4時過ぎに終了した。

討論をもう少ししたかったが、それはまた次回以降にしたい。

科学はギリシャからアラビアを経由してヨーロッパに来たという。それはスペインにイスラムが進出したことから、こういう経過となったという。

ルネッサンスにも前期と後期のルネッサンスがあり、普通に言われている、ルネッサンスは後期ルネッサンスのことをいうらしい。

聖書と自然とが、神の書かれた書物であるという。ところが自然は聖書とは内容が違ってくるであろうから、そのときはどうするのであろうと他人事ながら心配になる。

もう一つルネッサンスは15世紀にビザンティン帝国がトルコに滅亡させれたときに、その国にいた学者が大勢イタリアに移住したことも大きいという。

占星術、錬金術、数秘術とかは近代科学のゆりかごである。錬金術は化学の占星術は天文学の数秘術は数学の元となったのであろうか。

参加者の中から、大航海時代とルネッサンスとは対になっていると言われた。物体の落下の法則は弾道学の基礎となった。そして砲術は戦争の基礎となった。

そして、その戦争に強いところが世界を制覇したという。それはそうだろう。山本義隆氏の本を読んで見たくなった。


反転授業

2013-04-26 12:00:56 | 受験・学校

無料オンライン講座が最近クローズアップされている。

その中で反転授業が特におもしろい。これはオンライン授業で前もってそれを見てきた生徒が普通の授業ではその内容を確かにするという機能をもっている。

実は大学で何年も教えてきた人なら、いくら口酸っぱく口角泡を飛ばして情熱的に講義してみてもちょっとテストをしてみたら、その講義は何だったかと思うぐらい内容が学生には定着をしていないということをご存じであるに違いない。

昔の学生はそれでも自分で自宅で勉強をして先生の教えてくれた内容を自分のものにしようとしたものだが、最近ではそういう学生はほとんどいない。

それくらい学生は忙しくなっているのである。それで自分の講義時間をあたかも演習の時間のように使って講壇から先生は降りて来てクラスの学生が座っている机間をまわって、それぞれの学生の質問に答えるようにしていたりする。

そいうことをすると確かにただ講壇から黒板を使って講義するよりは定着度がいいのだが、一つ困るのは進度がとても遅くなるということである。そこらあたりが真剣に学生に教えたいと思って先生方が困っているところである。

だから、この反転授業では前もって生徒がオンライン講義を見て来て、対面授業ではその中で分からないところとかわかりにくいところとかを聞いて理解する。または定着させるという方法はなかなかいいアディアであると思っている。

しかし、最低前もって無料オンライン講座を見て来なくてはならないという意味で生徒や学生に無条件に義務を課している。

2013年4月25日の朝日新聞に載っているサルマン・カーンのオンライン講座がどの程度のものかは見たことがないので、わからないが、なかなかの興味深いオンライン講座ではないかと思っている。

(2013.4.30付記)反転授業というのを英語で何というか。flipped classというらしい。

私が知っている言葉でいうと、spin-flipとかflip-flop回路とかぐらいである。spin-flipは電子の上向きスピンの状態が下向きスピンの状態になることだったかと思うし、flip-flop電子回路は双安定回路と言われていたかと思う。

まだ若かったときに、同僚のHさんに教えられて自分でもflip-flop回路をつくってみたことがあった。手元の辞書ではflipは弾き飛ばすというような意味が出ている。


小熊英二さんの意見

2013-04-25 12:03:00 | 国際・政治

日本の政治についての意見を今朝の朝日新聞で小熊英二さんが述べていた。

それによると日本の国民で自民党の支持者は30%であるという。

後の70%は自民党の支持者ではないが、この70%の人は現在の争点である、憲法、原発、TPP、消費税の4つの大きな争点について賛成、反対にそれぞれ分かれているので、16通りに意見が分かれている。

それならこの7割の国民の意見は自民党の支持者の30%には政治的には勝てない。なぜなら、1/16=6.25%にしかならないからである。

彼はそういう状況は6月の参院選後も最低3年間は変わらないので、そこで各自の周りでの地についた議論が必要となるし、それしか日本の社会を変えられないという意見である。

それはそうかもしれないが、上に述べた4つの争点についてもう少し論点を整理して1/16に分かれることを防ぐことはできないのだろうか。

少なくとも上の論点の2つについて一致する者の協力が得られれば、0.75*0.5=0.375となり、30%の自民党支持者よりは多くなる。

もっともこれは単純な算数であるから、こんなに単純なことが起こることは大抵は起こらない。

しかし、すでにTPPに参加することは既定の事実だし、消費税もすでに決まっているから、論争は実際には前の二つしかない。

個人的にいえば、TPPも消費税もなかなか厳しいと感じてはいるが、この二つについて蒸し返すことは多分もうできない。

消費税を蒸し返すとすれば、消費税なしでどうやってこれからの日本の財政を切り抜けるのかについて、さらなる展望をわかりやすく国民に提示することが絶対必要である。

それとは違うが最近靖国神社への参拝の国会議員数が史上最大になったとかで、中国とか韓国の反発を受けている。世界から見たときの自分の立つ位置の意識もできない、議員を選んだ覚えはないのだが、それでもそれは日本の国民のだらしなさを示しているとすれば、恥ずかしい。

実は小熊さんの意見で4つの争点について16通りに意見が分かれるというところに私は一番関心をもった。一瞬どうして16通りになるのかなと考えたのであった。

いうまでもなく、憲法に賛否の2通りあり、原発について賛否の2通りがあり、TPPについてやはり2通りの賛否があり、最後の消費税について2通りの賛否がある。

だから、2*2*2*2=16通りの可能性がある。ということで16通りが出てきたのはいうまでもない。


反省

2013-04-24 13:16:40 | 日記・エッセイ・コラム

数学エッセイを書くことは私の趣味であり、それ以外の意図をあまりもっていない。

だが、最近またクイズまがいの数学エッセイを書こうとしてインターネットのサイトを調べたら、そういう風なサイトがあるのに気がついた。

それも私などの手を出す余地を残していないくらいなのである。honmaさんのサイトはご自分の考察もあるが、honmaさんのところに何か自分の考察の結果を報告される常連の方が何人もおられる。話題が豊富で、かつなかなか研究の深みもある。

それとはちょっと違うが、仙台在住の病理学者のIkuroさんのホームページはもう20年を越えてサイトを立ち上げてやっておられるので、いろいろな話題が豊富である。

Ikuroさんは私とちょっとよく似ていて何かご自分が関心ができたことを追求されるという傾向のある方だが、その年数の経歴はすごい。

いつだったか、Ikuroさんはプロの数学者である、秋山仁さんと数学の論文を書くとか、書いたとか、これは新聞で読んだ。しかし、ものによってはその取扱いが表面的であったりすることもある。しかし、その追求の姿勢はすさまじい。

これらのサイトの他にもいろいろあるだろうが、それはまだ私の注目を引いていないというにすぎない。

それらを見て今更ながら、自分の存在意義をどう考えるべきか反省させられた。はじめから私にはクイズを解くような才能はないので、そういう話題からはできるだけ身を遠ざけてきた。

しかし、私が数学エッセイを書くというはじめての経験をしたのは、1984年のことだが、これはある種のクイズを解くというような趣向であった。「家中でクイズを・・・」というのが私の数学エッセイストとしての出発であった。

もちろん、その中にすでに自分のクイズから身を遠ざけるという姿勢を書いてあるのだが、それが今回崩れそうになっていた。


地球温暖化の真実

2013-04-23 12:01:54 | 物理学

バークレイ白熱教室第3回は表記の「地球温暖化の真実」であった。

リチャード・ムラ―教授は地球温暖化が科学的な真実ではないとは言わない。それは真実であるが、年数のスケールが全く異なっているという。そこに彼の主張の主な点がある。

50年間で平均0.64°Cの気温上昇が見込まれるという。そして海面の上昇は100年後で0.6~1mが見込まれるという。それが地球温暖化の真実だという。

だが、彼は地球温暖化の問題が全くないとは言っていない。やはり問題ではあるという。

彼の研究によれば、1735年以後の地球の温暖化の原因はすべてCO_{2}の増加によるという。これはすべて人間が原因となっているという。

だが、気候の変化が地球温暖化によるというのは間違っているという。というのは世界平均の温度上昇は0.64°Cであるのに、5, 6°もの温度変化が地球温暖化の原因であるはずがないという。

(注)2014.5.30の夜に、この放送の再放送があった。見ている途中で眠ったりしたので精確にはわからないが、上の要約で余りまちがいはなさそうである。


eat, pray, love

2013-04-23 11:31:27 | テレビ番組

「eat, pray,love(食べて、祈って、恋をして)」というのはある女性作家の小説らしいが、1000万部を売ったという。

その著者が昨夜のTEDカンファランスの講演をしていた。この映画は全部ではないが、最近テレビで見た気がする。ジュリア・ロバーツの主演の映画である。

ブロンドの美人の作家Elizabeth Gilbertの講演のタイトルはYour elusive creative giniusというのであった。

elusivieという語について伊藤穣一さんの解説があったが、なんだかよくはわからなかった。邦題は「創造力の秘密を探る」となっていた。

エリザベスは「eat, pray,love(食べて、祈って、恋をして)」でとても成功した作家となったので、他の人から「この小説よりも成功するような小説は書けないよね」といった慰めの言葉をしばしば受けるのだという。

本人もそうかもしれないということを言ってはいたが、それでも自分にできることをするのだと言う。

そして、いい小説を書けるのはある意味でどこかから妖精が自分に降りて来て、書かせると考えれば、自分に対するプレッシャが少なくなり、またいい仕事ができるかもしれないという。

少なくともどうやって自分に対するプレッシャを少なくするか、これは成功した作家のさらなる成功の秘密のひみつであるかもしれない。

村上春樹さんのようにミリオンセラーを出す作家の人知れぬ悩みなのかもしれない。


5月の風

2013-04-22 11:05:48 | 日記・エッセイ・コラム

5月の風が吹いてくる

緑色の風が吹いてくる

青くあくまでも澄んで、はれ上がった、あの大空から

城山のくすんだ緑はこのときとばかり

黄緑色に萌え上がって

浮かんでいる

なんともいえない、タケノコのような匂いが

城山から吹いてくるのはそんなに

時間がかかるまい

5月の風が吹いてくる

緑の風が吹いてくる

北海の島ヘルゴランドに

5月の風が

赤い海岸の絶壁で知られた

保養地のヘルゴランドに

その昔天才ハイゼンベルクが

この島で量子力学の端緒をつかんだ

あの5月の風が吹いてくる

ヘルゴランドには岩はあるが

草花は咲かない


ブログ「幾何学の受験参考書」

2013-04-22 10:55:26 | 数学

4月17日に「幾何学の受験参考書」という題でブログを書いたが、その直後にはあまりブログのアクセスが多くはなかった。

ところが今日出て来てみるとこの項目のブログの訪問回数が57と大幅に増えている。これは昨日朝日新聞の読書欄でこの「チャート式幾何学の参考書」の紹介がされていたせいではなかろうか。

大体、日曜日は私のブログを更新しないので、アクセスは普通50~60くらいに落ちるのが普通である。それが昨日はアクセス数が100を超えていた。

新聞の影響は思ったより大きいと感じている。「WKB近似の解説論文」とか「WKB近似」とかのブログではアクセスは多くても20そこそこなので、「幾何学の受験参考書」の項はどういうことが書かれているかと気にされた一般の人が居られたのだろうと思っている。

もっとも私のブログは(数学・物理を意味する)physicomathという名前なのでそれほど一般的にポピュラーではない。だが、数十人は日本の中でこういう関心をもった方がおられるのだということはわかった。

しかし、「Kembleの量子力学」のときにはそれでも20近くのアクセスがあったのには私の方がその意外性に驚かされた。世の中の人々の関心は私の予想以上に広いものであるといまさらながら思い知らされた。


パソコンは死んでいなかった

2013-04-20 14:02:28 | 日記・エッセイ・コラム

パソコンは死んでいなかった。

昨日、寿命が尽きたとブログで書いたが、今朝妻がディスプレイの電源が入っているとか何とかいうので、パソコンの電源が入っているのかと思い、スイッチを入れてみたら、なんとパソコンが立ち上がった。

パソコンは死んでいなかった。

妻が全部自分のせいでパソコンが生き返ったように言うから、「感謝の言葉はないの?」と感謝の言葉を強制してみたが、いつも威張っている(?)妻からは感謝の言葉はもちろんなかった。

パソコンが壊れたということで昨日は「新しいパソコンを買え」と喧しかったが、今朝の朝食の時には家計を考えたらやはり買えないと観念をしていた。そんなことは当然であるのに。

それがパソコンは死んでいなかったと知って、喜んではいたが、私に感謝の言葉はなかった。


パソコンが寿命がつきる

2013-04-19 11:55:17 | 日記・エッセイ・コラム

私の使っていたパソコンの寿命が尽きた。昨夜、妻からちょっと聞かれたので、パソコンを使ってみたが、2時過ぎに作業を終えてパソコンを切ろうとしたら、うまく切れない。

しかたなく、強制終了をしたが、気になったので再度スイッチを入れたが、スイッチは入るがディスプレイが点灯しない。

ということであえなく寿命がつきてしまった。NECのValuestarで私が定年で勤めを辞めてから、8年の苦楽を共にしてきた。感慨なきしもあらずである。

ブログの2000回を達成したのもこれであり、数学・物理通信の1巻11号と2巻6号までの全号を発行できたのもこのValuestarであった。今使っているのは2代目のValuestarである。自宅で使っていたAppleのパソコンが壊れたので、初代を自宅に持ち帰り、最後のお勤めをしていたのに。

正月に子どもが帰ってきたときに、今度壊れた「パソコンがいつ壊れてもしらないからね」と脅されてようやく2代目の今使っているパソコンを購入した。前のOSはウインドウズXPだったが、今度は8となった。

8は使い勝手の悪いOSとの評判だが、その通りである。今まで簡単に使えていた機能がどこにあるのか分かりにくい。このOSの設計者はどういうことを考えていたのであろうか。

それはともかくとして、前のValuestarはほぼ年間300日くらい、8年も稼働していた。それも一日最低6時間は稼働していたと思うと、これは単なる機械ではあるが、感謝を一言述べてもいいであろう。


WKB近似の解説論文

2013-04-18 12:41:53 | 物理学

物理学者のMさんから、WKB近似の解説論文を投稿してもらってから、半年以上経った。

論文中に図があるのだが、latexではそのまま図を使えないので、picture環境で今週の月曜から描きなおしている。

7つある図の5つを描きなおしてあと2つとなった。そのうちの1つも昨日その大部分をすでに描いている。いくつかの矢印とそれへの説明を入力すれば、この図は描きあがる。

ポテンシャルの障壁の山をどうやって描くかを考えるのに昨日の時間の大部分を使ったが、3次のベジェ曲線のコマンドを使ったら、うまくいった。それでこの図の難しいところはクリアーできた。

残っているのは図1である。これはなかなか面倒な図であるから、完成はもしかしたら、来週になるかもしれない。

この解説論文は6月に発行予定の数学・物理通信3巻3号に掲載を予定している。

Mさんの解説論文の意図はいいものであったが、それにしても解説はまだ難しいところがあった。それで私の独断で付録とか参考文献をつけた。

著者のMさんの校閲をまだ経てはいないが、編集者の意図をくんでくれるものと勝手に期待している。


幾何学の受験参考書

2013-04-17 12:51:53 | 受験・学校

先日の新聞広告で『チャート式幾何学』(数研出版)という昔の受験参考書が復刻されたという広告が載っていた。これがチャート式受験参考書の始まりであるらしい。

私自身はユークリッドの初等幾何学を学校で学んだ経験がないので(大学で解析幾何学の講義の単位を取得はしたが)何ともいえないが、ある人たちには懐かしいものであるのだろう。

そういえば、「考え方」というのがあって、代数では私もこの「考え方」の受験参考書でようやく自分の数学の混迷を抜け出すことができた経験をもっている。

もともとは考え方の幾何の受験参考書が考え方の始まりだと思う。これは藤森良蔵さんという数学の先生が開いた塾かなにかであるが、その教え方を本にして出されていた。

私の高校生のころにはもう考え方は隆盛ではなかったが、それでも子息の良夫先生が学習参考書をまだ出されていた。それで、「考え方」という存在を知っている最後の世代であろう。

私は初等幾何学を学校で学んだことがないので、自分で初歩の物理学を学ぶときに必要な程度の幾何学は自習した。そのためもあって、初等幾何学の学習参考書を大切なものと考えていて、良蔵、良夫先生共著の『幾何学 学び方考え方と解き方』(考え方研究社)とか数冊を古本として購入してもっている。

だが、残念ながら詳しく読んだことがない。いつか読んで見たいとは思っているが、そういう時間がもてるかどうかはわからない。漢字とカタカナとで書かれた文はなかなか読めない。

 (2024.4.11付記)

上記の『チャート式幾何学』はその後購入して持っている。最近になってトレミーの定理の証明を見た覚えがある。これは『幾何学 学び方考え方と解き方』だったかもしれないのだが。

なんでそういう定理に関心があるのかといえば、この定理が三角関数の加法定理の一番古い起源だとかいわれているからである。

宇野弘文先生の岩波書店のシリーズの本には「折れた弦の定理」も加法定理の起源だとのかの記述がある。

漢字の読み

2013-04-17 12:29:08 | 日記・エッセイ・コラム

今朝、妻が朝日新聞の「天声人語」を音読みしていて、災厄という語をどう読むかわからないと言い出した。

私も知らなかったので、辞書を引いてみようとしたのだが、読み方をしらないのだから、なかなか引けない。そのうちに妻が携帯で調べて、「さいやく」と読むことがわかった。

それで思い出したのだが、長兄が生前に順風満帆を「じゅんぷうまんぽ」と読むと長いこと思っていたと言っていたことがあった。こちらの方も私もご同様であった。

だが、今考えてみると、もし出帆とあれば、これをしゅっぽと読む人はいなくて、「しゅっぱん」と読むであろうと。だから「まんぱん」が正しいであろうことは後智恵ではわかる。

中学校のとき、国語の時間で「界隈」をどう読むかを尋ねられたことがあったが、大多数の同級生が読み方を知っていなかった。これも私も知らなかったのを覚えている。秀才のO君が「かいわい」と読み方を正しく知っていたのには感心した。

しかし、中学校のころに間違いと国語の先生に言われた読み方で、最近では辞典でもそれが採用されているのは、「固執」である。中学校のころはこれは「こしつ」と読んではならない、「こし」と読みなさいと教育を受けたが、「こし」などと読んだら、間違いだとされるであろう。

相殺は「そうさい」だろうが、「そうさつ」と読んでもいいかもしれない。正しい読みは「そうさい」だろうが、漢字を見ているので、「そうさつ」と読んでも意味は十分にわかる。

ともかく、読み方を知らない言葉というのはたくさんあるということを言いたかっただけである。