Couplingというのだろうか。いまでは日本語になっているらしい。これはNHKのFMの音楽の放送などでときどき聞く言葉である。
昔、LPレコードなどでメインの曲ではない方をB面とか言っていたが、それはちょっと時世に合わなくなっているので、付き合わせの曲という意味でカップリングといういい方が定着しているらしい。
らしいとしか言えないのはあまり確かではないからである。使われ方からだけ判断しているので、それも数回しか聞いたことがないからである。
そういえば、物理にパイメソンのps-pv couplingだとかps-ps couplingなどという用語を大学院生のころに覚えた。パイメソンはいまではパイオンと呼ばれており、ギスカラー粒子であるが、それがフェルミ粒子(核子:陽子と中性子)と微分演算子が入った形で相互作用しているときはps-pv couplingといい、微分演算が入らないときにはps-ps couplingだったと思う。もう半世紀以上も昔のことで記憶がしっかりしないが。
(2018.3.27付記) カップリングというコトバで最近は婚活パーティを意味していると今日の新聞で知った。カップリング・パーティというのがあるという。
若い男女の出会いの場としてはそういうパーティを企画開催することはやはり現代的な意味があるのであろう。
(2022.4.27付記) カップリングという語は私には特に懐かしい語でもある。実は私の生まれて初めての論文たちは、実はある意味でカップリングという語で表されるものであった。
専門用語になるのかもしれないが、私たちに大学院のときに出された課題がChannel Couplingとでも言われる研究であった。これはある素粒子反応と別の素粒子反応が共存して影響を与えあう場合をおもちゃのモデルでシミュレートするというテーマであった。
その問題をテーマとして出してくれた先生方の期待に反して、研究は長い混迷に陥り、解決には2年以上3年近くも時間を使ってしまった。そのときに焦りとか落胆とかも経験したが、これを何とか解決へと導いて、やはり少し自信ができたのも事実である。
これは、私がまだ25歳か26歳のころで、もちろん30歳にも達していないころで、今から半世紀以上も昔のことである。