「私の人生の10曲」もすでに10曲をすでにすぎているから、看板に偽りありだが、続けてみよう。
どうもドイツ語の歌が1曲も思い出せなかったのが不思議だ。
それで、昔のドイツ語のテクストをとりだしてみるといろいろいい曲はある。
Das gibt's nur einmal,
Das kommt nie wieder,
das ist zu sch"on, um wahr zu sein.
という有名な歌詞があるのは映画「会議は踊る(Der Kongerss tanzt)」の主題歌Das gibt's einmalである。
最後の文は初級文法で学ぶような典型的なum zu構文である。
他にもベートベンの第九の合唱An die Freudeの、
Deine Zauber binden wieder,
was die Mode streng geteilt.
alle Menschen werden Br"uder,
wo dein sanfter Fl"ugel weilt.
は音楽音痴の私でも覚えていて、この箇所はコーラスについて歌うことができる。この副文ではドイツ語らしく定動詞が後置となっている。またgeteiltとweiltと韻を踏んでいる。
weilenという動詞はあまり日常用語として聞いたことはないが、eine WeileとかいうときのWeileとの関係語なのであろう。
最近では各地で第九を歌う会がある。松山にはその会がないが、隣町の松前町にはあり、年末にはこの合唱をコンサートで聴くことができる。
そのプログラムのパンフレットにはその有名な箇所にはカタカナのフリガナまでしてあって、会場の参加者もその部分を一緒に歌うことができるようになっている。
一緒に歌う経験をした人がこのコーラスにつぎの年に参加して舞台の上で歌ってほしいとの意図が込められている。
シューベルトの冬の旅の中のGute Nachtは亡くなった友人のH君が好きでときどき口ずさんでいたが、有名な箇所は
Das M"adchen sprach von Liebe,
(ダス メートヘン シュプラハ フォン リーベ)
Die Mutter gar von Eh',-
(ディ ムッター ガル フォン エー)
である。