最近の総理大臣は何でもできると思い違いをしているのではなかろうか。
防衛予算の増額と反撃能力の保持の問題である。これは明らかにまちがっている。中国が大国となって急に拡張政策とか軍備増強に走っているとしても隣国であり、経済的にも相互依存している中なのでその中で反撃能力の保持とかいうのは明らかに中国を標的にしていると思われても仕方がない。
中国の大国主義は問題であるが、それを外国である日本が指摘しても内政問題に口を突っ込むなと言われるだけであろう。外交によってその愚かさの具をやんわりと示唆し続けるほかはない。
それならばどうするかということだが、軍備は最小にして外交に力を注ぐしかない。そして世界全体の緊張を緩和する方向に世界を志向させてこそ日本の生きる道がある。こんなこと言わなくてもわかっていると思っていたのに国民を守るとかの口実に軍備の増強である。
経済がうまくいかないので企業家が逃げ道として防衛産業の増額をひそかに要求しているのが背景にあるのかもしれない。そうではあってもその尻馬に乗ってはいけないのだ。
どうやったら、平和な産業とか国民の生活の向上に資することができるかを深く考える必要がある。普通の産業や工業で日本がここ2,30年世界にたち遅れてきたことは日本ではもう衆目の知るところである。それをどうやって克服するか。これが私たちの一番しなくてはいけないことのはずだ。
いつものかくことだが、軍備は消費産業として地球を少しでも長続きさせるためには全く役に立たない。それはたとえ一時的に企業家の利益になるとしても絶対に避けなければならないことのはずだ。
そういうことをよしとする時代ではないはずなのに。政治家の見識のなさに呆れてしまう。