物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

関数の導入

2006-11-29 17:34:51 | 数学

この間までは2次方程式の解の公式をどう説明するかが問題であったが、いまは大学補修教育または未修教育としてのe-learning で関数の導入をどうするかを考えている。このごろはブラックボックスで関数を導入するというのが一つのやり方になっている。

遠山啓先生の「魔法の箱」(ほるぷ)という本があって、詳しくその方法で導入がなされている。そこまでは丁寧に導入はしないので、簡潔な導入でありながら、かつ目新しく関数を導入したい。そのときに関数の表し方が3つ4つかあるので、それとの整合性も考えなくてはならない。

小著「数学散歩」(国土社)でも述べたように関数の定義の仕方はいくつもあるが、それはいま当面の目的のためには関係がないとしてもどういう風に関数を導入しようか迷っている。でも、数学教育協議会の残した業績というか財産は大きいといまさらながらに感じる。


2次方程式の解の公式

2006-11-23 20:07:39 | 数学

2次方程式の解の公式を導くのに、文字タイルをどのように使うかこれがごく最近の関心事である。

一応そのe-leraning用の草稿をつくったのだが、これをどのように導いているか文献があれば、参照してみたい。

私の好みの方法は藤森良夫先生の方法だが、これは文字タイルによる方法ではない。もちろん、文字タイルで解釈できるまたは説明可能なはずだが、私の草稿ではまだ説明が十分でないという気がしている。

それとむしろ2次方程式の解の公式を導いた、その後のことが気になる。

解が複素数になる場合が一般的な場合だが、順序としてそういうものから扱うべきなのだろうか。

中学生や高校生が学ぶ段階ではまだ複素数などの数学の知識があまり十分ではないが、すでに大学の理工学関係の学生が学ぶ方法とは同じでもいいのだろうか。

むしろ、違っているはずであろう。そうだとすると、やはり新しい道が必要になってくる。

こういったことに少し悩んでいる。


本の評判

2006-11-17 19:49:17 | 本と雑誌

まだまったく購入もしていないのだが、伊東乾さんの「さよなら、サイレントネイビー」と(かん)尚中さんの「在日」を読んでみたいと思っている。

伊東さんの方は言わずと知れた元オウム真理教幹部の豊田亭氏のことを書いたという。

また(かん)さんは東京大学で政治学を教えているテレビにこの頃はよく出るハンサムな学者である。こちらはいつか朝日新聞で鶴見俊輔さんが対談をしていて、その中で紹介をされていた。

まだ読んでいないのだが、どちらも重いテーマである。しかし、私のように世間からかけ離れているものも一度は読んでみたいと思う内容である。

北朝鮮が核開発をしたので、急に世間がやかましくなったが、核爆弾を作っても人々の生活をおろそかにしていれば、うまくいくはずがない。これとはちょっと違うが、最近のアメリカの中間選挙で共和党が敗北を喫したのもイラクでの戦争にかまけたからである。

ただ、民主主義はある意味で愚民政治でもあって、社会の改善は遅々として進まない。また、場合によっては大きく後戻りしたりする。日本の現状なんかもそのようである。これはすなわち、選挙になると現与党に大多数の人が投票するという状況が厳然としてあるからである。

賢者は世間が間違っているのではないかと思っても世間を動かす力をもたなければ、どうしようもない。しかし、私が自分を賢者であると思っているわけではないのはもちろんである。


主格変換

2006-11-13 13:19:51 | 数学

主格変換というとなんだか英語の文法の話題のようだが、そうではない。

中学の数学で出てくるのだが、ある公式をそのままの式ではなくてその中にある別の文字で解きなおすことを「主格変換」という。

これは中学生だけでなく、高校生でも、もしかしたら大学生や一般の人にも難しいことかもしれない。

公式は普通は恒等式なのだが、それでもある別の文字で解きなおすときには方程式の式変形と同じ法則が用いられる。こういう融通無碍のところが数学の出来ない人(もちろん私も含めて)の弱点になっている。

もっともこの主格変換は公式の別の文字での解きなおしだけに出てくるのではなく、陰関数表示を陽関数表示に変えたり、逆関数を求めたり、はたまた方程式を解いたりするときに使われる。

その主格変換をどこで取り扱うかというのが一つの教育的配慮として問題になるが、一応1次方程式を求める前に私たちのe-Learningのコンテンツでは置こうとしている。

このことと関連しているが、フレーズ型式変形とセンテンス型式変形(注)を説明しなければならない。

大雑把に言うとフレーズ型式変形は恒等式の式変形のルールであり、センテンス型の式変形は方程式の式変形のルールである。こちらの方が本当は主格変換よりも大切なのだが、こういうことをどれだけ意識して説明がされているのだろうか。

(注) 数学教育協議会で普及している用語としてはセンテンス型式変形のことをクローズ型式変形と言っている。私は故矢野 寛(ゆたか)さんの命名した用語である、センテンス型式変形という語を用いている。


仕事場から見える山々

2006-11-08 17:57:40 | 日記・エッセイ・コラム

道後温泉で有名な松山に住んでいる。お昼前から仕事場に来て夕方7時半ごろに自宅に帰るという生活を日曜日とか祝日以外はしている。

松山市の東側には山々があって四季折々に私の眼を楽しませてくれる。昔半年ほど京都に住んでいたことがあるが、京都で言えば、さしずめ東山にあたるところだ。

奥道後の方の山を今日はしみじみと見た。若いときには一人で山へ行ったりしたものだが、もともと怠け者で朝起きるのが苦手である。それに出不精でこの頃は近所の散歩さえも億劫である。

幸い、火曜日と土曜日の夜には時間がとれれば、テニスをしているが一向に上達はしない。いつまで生きられるものか人間分からないが、今のところは健康であるようだ。これはすでに病気になっているかもしれないが、自覚症状はまだあまりないということである。

夏に手首にできていたいぼか何かは最近気がつくときれいによくなっている。ウイルスによるものだったとのことであるが、体調がいいためによくなったのでしょうとはかかりつけの医師の先生の話である。

子どもが仕事でバーゼルへ行っている。たった3日の旅行だが、今週末には帰ってくるらしい。バーゼルに着いたとの電話が妻にあった。いまからちょうど30年前にドイツに暮らしていたので、ドイツ風の建物が懐かしいという。

彼はドイツ語は現在話せないが、昔は友達とはドイツ語で話していたものだ。その名残で喉彦の発音でする r の発音だけは彼に残っているからおかしい。。私がうまく発音できなかったRathaus(市役所)の発音ができた。今では多分彼はRathausなんて言葉も忘れているだろう。