物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

デカルト『精神指導の規則』

2024-07-27 17:36:43 | 数学
デカルト『精神指導の規則』という岩波文庫の本は持っていたが、それを読んだことはなかった。

ある中学校の数学の参考書に『精神指導の規則』に載っているという事項が再掲されてあった。それで私は古い文庫版の『精神指導の規則』読んで全く読めなかったので、著作集の新訳をデカルト著作集を古本で探したのだが、これは1万円以上の値段がついており、なかなか購入できそうにない。

E大学の図書館にはこの新訳がありそうなので、そこで借り出してその分だけでもコピーをしたいと考えている。

これは私たちが中学校や高校の数学で文字タイルと呼ばれているものの先駆となる考えと記述がこの『精神指導の規則』に出ているということが分かったからである。

『精神指導の規則』はデカルトの死後遺稿集に見つかった未刊の書類だという。私は先入観としてデカルトが好きなのだが、その直観が裏付けられたような気がする。

2次式と平方完成

2024-07-27 16:40:20 | 数学
今日は149回目かの雑談会であった。レポータは世話人の私である。レポートのテーマは「2次式と平方完成」である。

中学校とか高校での2次関数とか2次方程式とかに関係した内容である。内容が難しいことはない。

ただ、説明は新しみがあるはずである。昔、「数学・物理通信」に投稿したエッセイをそのまま印刷して参加者に配布して説明をした。レポートはほぼ一時間で終わった。

後は雑談である。いろいろな話題が出るのが、通常であるが、今日もそれの例にもれなかった。

もっとも私の話したテーマについてはあまり疑問とか提案とかは出なかった。それがちょっと寂しいというか。

これも「数学・物理通信」のバックナンバーを検索すれば、読むことができる。




7月の子規の俳句

2024-07-26 14:09:18 | 本と雑誌
7月も終わりそうになったのであわてて今月の子規の俳句を引用しておく。

  八方の風引きうくる夏野かな     子規
  wind 
       coming from all directions
       summer field                           Shiki  (1885)

このカレンダーには東温市の白猪の滝の写真が載っている。ここには冬だったか1回か2回訪れたことがあるが、夏の暑い季節には訪れたことがない。

1885年は明治18年だとかであり、私の父方の祖母は明治21年の生まれだったから、この祖母もまだ生まれていない時代である。




昨日の問題の解答

2024-07-26 13:43:02 | 数学
さて、昨日の問題は以下のようであった。

ある施設に子ども会から出かけるという募集をしたところ42人の応募者があった。この施設では映画とプラネタムを見ることができる。

42名の子どもたちのうちで映画を見た人は36名で、プラネタリウムを見た人は28名だった。映画とプラネタリウムを見た人は何人か。

(解答)映画を見た子どもの数はわかっているので、映画を見なかった子どもの数は42名から映画を見た36名を引いた数である。42-36=6が映画を見なかった子どもの数である。

つぎに子ども数の42名から28名を引いたのがプラネタリウムを見なかった数である。これは42ー28=14である。

この二つは少なくとも映画かプラネタリウムのどちらかしか見ていない。ということは子ども全員42名から20名を引いた数が映画とプラネタリウムの両方を見た子どもの数である。

すなわち、42-20=22であるから、子どもたちのうちの22名がプラネタリウムと映画を見たということになる。

普通にはベン(Venn)図を描いて考える問題であろうが、最近の小学生はそういうことを学んではいないであろうから夏休みのワークブックとしては難問であろうか。

もう何十年も昔になるが、三角形の数を数える夏休みのワークブックだったかの問題があり、これはその当時妻が小学生の学習塾をやっていて聞かれたことがある。

これは「家中でクイズを」という数学エッセイに書いたことがある。google booksの『数学散歩』に解答を書いてあるのだが、現在この部分がうまく読めるだろうか。このエッセイはいまでは「数学・物理通信」のバックナンバーで修正された原稿を読むことができる。

関心のある方は「数学・物理通信」のバックナンバーで「家中でクイズを」を検索してみて下さい。名古屋大学の谷村省吾先生のサイトに「数学・物理通信」のバックナンバーがあります。

いつもご尽力いただいている、谷村先生ありがとうございます。

夏休みワークブックの問題

2024-07-25 17:43:24 | 数学
小学生の夏休みワークブックの問題に出ていた問題である。

ある施設に子ども会から出かけるという募集をしたところ42人の応募者があった。この施設では映画とプラネタリウムを見ることができる。

42名の子どもたちのうちで映画を見た人は36名で、プラネタリウムを見た人は28名だった。映画とプラネタリウムを見た人は何人か。実際の問題はもっと複雑なのだが、問題を簡単化してある。

さて、すぐにお答えできる人はどれくらいおられるでしょう。私はわからなかったのですぐさま解答を見たのだが、それでもそれを了解するのにしばらく時間がかかった。

解答は明日のブログに書きましょう。



今日はお疲れモード

2024-07-25 17:29:25 | 本と雑誌
今日はお疲れモードである。何をする元気もない。

先ほどまで新聞を読んでいるうちに居眠りをしていた。こういう日もあるということを知った。暑いので疲れるのだ。水を飲んでは居眠りし、また水を飲んでは居眠りをしている。

午前中に家のすぐ裏の芝刈を妻に命じられてしたからかもしれない。大体地面にしゃがみ込むと起き上がることができないのである。だから何かに腰かけて作業をしないといけない。

これはどうしたものか膝の問題でもある。だから昔の日本風のトイレにしゃがむと立ち上がることができなくなるという始末である。最近の西洋風のトイレは大丈夫なのだが。


日の出、日の入り

2024-07-24 13:38:33 | 外国語
普通の日本人なら日の出、日の入りを英語でどのように言うか多分知っているだろう。日の入りの方からいくと、sunsetだし、日の出はsunriseである。

ところでドイツ語ならどういうのか。これは私も知っていた。

日の出はSonnenaufgangだし、日の入りはSonnenuntergangである。太陽が上にauf行くgangが日の出である。逆に日の入りは太陽が下にunter行くgangである。

ところがフランス語ではどういうのか知らなかった。ということで調べてみた。

日の出はlever du soleileであり、日の入りはcoucher du soleileであることがわかった。leverは起こすとか起きるとか上げるというような意味がある。またcoucherも寝るとか横になるとかの意味があると思うので、わかりやすい。

ついでにイタリア語ではどうなのか。手元の伊和辞典を引いて見ると日の出は載っていなかったが、日没はtramonto del s'oleというらしい。トラモント・デル・ソレであろうか。


続・0の意味

2024-07-24 12:49:03 | 数学
どうもこのごろ続なんとかというタイトルのブログをよく書くようになった。今回もその類だが、「計算の0」という意味もあるとか。

計算の0というのが具体的に何を意味するのかは知らない。その説明をまだどこでも読んだことがないからである。

ただ、計算の0の意味するところは3-3=0というようなものだろうかと思っている。私が昔「0のイメージ」というタイトルのエッセイを書いたときの強調したところがそういうことだった。

私なりにその0のイメージまたは意味に名を付けると相殺(またはキャンセル)の0とでもいうべきことだった。

もっと具体的にいえば、電気的に中性というときにまったく電荷がないこともあるが、そうではなくて、例えば、原子で原子核には正の電荷があるが、その周りに負の電荷の電子が回転運動をしている。

その電子の負の電荷は原子核の正の電荷と等量であり、原子核の正の電荷は原子核のまわりの負の電荷で遮蔽されて、少し原子から離れたところでは全体の電荷は感じない、というような状況を考えてほしい。

これが「計算の0」にあたっているのかどうかはわからない。

それはともかくとして、0の意味というかイメージも広いものである。


ただ塾先生夏休み宿題編

2024-07-23 16:55:59 | 外国語
先週の土曜日でただ塾の今学期の先生の務めを終わったと思っていたら、なんと宿題を手伝うコースを開くというから、今日と昨日それで3時間ほど勤めてきた。

私は自学自習がいちばんいい学習形式と思っているので、わからないことがあれば聞きなさいと言うスタンスである。

しかし、生徒さんたちはわからないことがあっても聞こうとはしないらしい。今日は少し介入して夏休みのワークブックを1ページ終えたら、みせてもらうことにした。

もう一人の先生が英語担当なのだが、たまたま見たのが英語だったのだが、英語の語順で動詞が主語のすぐ後ろに来るべきなのにきていない例を見つけた。

私などはよい初級の英語教育を受けたので、絶対にこういう過ちをしないが、英訳すべき日本語の語順に惑わされた例である。

生徒さんは日本語風に動詞が目的語の前ではあったが、後ろの方に来ていたのでびっくりした。

もっとも私の受けた英語教育はドイツ語の学習にはちょっと影響を及ぼした気がする。ドイツ語の動詞の語順でかなり悩んだからである。



0の意味

2024-07-22 10:02:07 | 数学
博学であるこのブログの読者の皆様、0の意味をご存知ですか。
大きく分けて

 1.無を表す0
 2.十進数の位取りの空位を表す0
 3.基準としての0

の3つの意味があるとは黒木哲徳先生の『入門算数学』(日本評論社)からの受け売りです。

このことを全く知らないわけではなかったのですが、たまたま負の数の四則演算とかのことを皆さんどう書いておられるのかなと気になっていくつかの本を見ていたら、書かれてありました。

  (負の数)*(負の数)=正の数

などという中学校の最初に学ぶ掛け算規則とかもご存知ですか。

いや、いい方がわるかったですね。このかけ算の規則を知らない人はいないでしょう。どう理解するかということでした。

これは私は「ある数に(-1)をかけることは数直線の0を中心としてその数直線を180度回転することだ」と数学のただ塾では教えています。もし、3の(-1)を掛けると-3になりますが、これはちょうど数直線の3の目盛りのところが0を中心にして-3に回転移動して求まります。

(-3)に(-3)を掛けたときはどう考えるのだと思われましたね。掛ける数の-3を3*(-1)と考えれば、いいでしょう。

0の意味のうちの十進法の位取りの空位を表す0とは306みたいなときの十位の0みたいなものをいいます。また2006との00も十の位と百の位の空位のゼロもそうです。

基準の0は温度計の0度に具体的に表されています。無の0は3個あったお菓子を兄弟3人で食べしまったと言ったときのように何も残っていないときに、無の0となります。

たかが0ですが、意味もいろいろですね。

続・『線形空間入門』

2024-07-21 23:24:55 | 数学
『線形空間入門』(日本評論社)をE大学の図書館に返却する日にちが迫ってきた。33ページくらいまで読んでほっておいたが、昨日と今日数十ページを読んだ。一応100ページが目標である。

この本は読むに値すると評価したので、古書で購入した。金曜だったか木曜だったかに銀行振込してメールで連絡したら、今日の日曜には届いていた。

なかなかきれいである。中古だとあまりきれいでない書もあるが、これなら十分いいと思う。

定価は1500円だったが、送料が250円かかった。それでも比較的お買い得品であろう。

私がいつも引っかかっているのは1次独立とか基底とか次元に関したことであるらしいことも分かった。この本でもここで引っかかっているからである。

続・『予備校のノリで学ぶ大学数学』

2024-07-20 18:03:42 | 数学
『予備校のノリで学ぶ大学数学』(東京図書)を最後まで読んだ。

アマゾンコムでもいろいろな書評があるが、これはこれで一定の評価がされていい本であろう。

大体私は数学の本を読み通したことがないが、この本は読み終えてしまった。ページ数の割には早く読み終えることができる。

本を買って読むよりもYou Tubeで講義を聞いたらよいという、アマゾンコムの評もあった。そうかもしれない。ただ、本は自分のペースで読めるからいいと思う。

ヨビノリたくみさんがどういう風にいろいろな数学を解きほぐしてくれるのかは楽しみでもある。

数学のよくできる人には無用の書ではあろうが、私のような物わかりのわるい者には無用の書ではない。もっと他の分野も知りたいという欲求も生じてくるのだが。



『予備校のノリで学ぶ大学数学』

2024-07-20 10:24:48 | 数学
ヨビノリたくみ『予備校のノリで学ぶ大学数学』(東京図書)を読んでいる。

もっとも読んだのは19の章のうちで12であるからまだ7つも残っている。これらを読むことができるのかどうかもわからない。

ベクトル空間の話が出ていたなと思って引っ張り出してきて昨夜読んだ。うまく書かれているのだが、私のベクトル空間についてひっかかっているのは彼が書いたようなことではない。なかなか難しいものだ。

ベクトル解析のdiv, grad, rotのところはうまく書けている。私は小著『数学散歩』(国土社)にベクトル積の成分表示、ベクトル三重積の導出、rot rotの公式の導出について書いたが、これよりも基本的なことについて書かれている。

ガウスの定理やストークスの定理の証明も書いて下さるといいのだが。

一方、テイラー展開、デルタ関数の書き方がわるいとは思わないが、私ならもうちょっと違った書き方をしたいと思うところがあった。というかもっと直接的な要点の述べ方があるのではなかろうか。

しかし、それにもかかわらず『予備校のノリで学ぶ大学数学』はなかなか良い本である。

続・超幾何関数

2024-07-19 12:34:04 | 数学
超幾何関数といえば、難しそうに聞こえるが、このエッセイで言いたいことは普通の2次関数とかも、この超幾何関数で表されるというようなことを述べたエッセイなのである。よく知られた三角関数のsin xとかなどもそうだ。

もっともっと難しい関数を超幾何関数で表すことができるのだが。

私のわからないことは、これはソーヤーの『数学へのプレリュード』(みすず書房)に書いてあることだが、「大学の数学までに出てくる関数の95%くらいが、この超幾何関数で書き表される」とあった。そこはいいのだが、後の超幾何関数で書き表されない、5%の関数をここで書くのは簡単だといいながら、そういう関数は何かを彼の本には書いていない。

それらの関数がどういうものか知りたいと長年思ってきた。いまもよくはわからないのだが、たとえば、y=|x|とかがそういう関数なのかと推測しているが、ほんとうところはわからない。このような類似の関数もいくらかはあるのだが。



そろそろ梅雨明けか

2024-07-19 12:16:45 | 本と雑誌
だんだんと暑くなってきている。もう梅雨が明けたかのような晴天もあるが、そのうちにまた雲がかかったりしている。

南九州は梅雨明け宣言されたらしいから、遅くとも来週には日本全国が梅雨明けとなるだろう。そうなると湿度は少しづつ下がっては来るが、気温はいままでの比ではないだろう。

そしてお盆がやって来る。古来日本では盆と正月は特別の休日だと言われている。それを如実に知ったのは実は夏休み返上して、博士論文の仕事をしていたころである。

いつもなら夏休みは帰省するのだが、このときはお盆も休日返上で研究をしていた。ところが近所の食堂が一斉にお盆休みなるのである。こういうことが起こるとは日本人なのに知らなかった。

しかたがないので、駅に行ってみたら、ここはさすがに食堂が開いていた。ということでなんとか飢えをしのいだという貴重な経験がある。

しかし、そのときはそういうものだと思っていた。懐かしい思い出である。