物理と数学:老人のつぶやき

物理とか数学とかに関した、気ままな話題とか日常の生活で思ったことや感じたこと、自分がおもしろく思ったことを綴る。

少し時間ができたので、・・・

2005-12-28 18:41:15 | 数学

今日は時間が少し出来たので、先日原稿を作っていた「sin x , cos xをtan(x/2)で表す」というエッセイをtexに入れました。まだ終わってはいないのですが、やっと5ページ足らずを入力しました。後は補遺の分と文献の入力および図を描くことが残っています。

図を描くのは下手なので、いつも頭が痛いことです。誰か図を描く専門家を養成してその人に図を任せた方がいいのですが、適当な人で気のいい人なぞ居ないのです。いつも困った困ったの連発です。

今年も押し詰まってきました。今日は28日で官庁などは仕事納めの日でした。私は仕事場にこもって居眠りの後、ひたすら原稿の入力でした。

明日からは自宅の大掃除をしなけらばならないでしょう。


数学ミニマム(電気電子工学科ミニマム)

2005-12-22 17:28:01 | 数学

http://www18.ocn.ne.jp/~yano.t/minimum.pdf

これは私が愛媛大学工学部に勤めていたときにつくった数学ミニマムです。利用をしてください。しばらくは改定できませんが、もしご意見があればどうぞご遠慮なく申してください。

それと線形代数の分野があまり書いてありません。これは計画としてはそれを独自に別のものとして作るべきだと思っていたからなんですが、それにしても時間がないのです。

(2017.9.1付記) この電気電子工学科ミニマムはインターネット上に今では存在しない。私のつたないホームページがなくなって久しい。これがどこかに再開できる見込みもまったくない。

もしか、この内容に関心のある方は1冊を国会図書館に私が納めてあるので、それからのコピーをするとよい。私の手元にもこの冊子は2冊ぐらいしか残っていない。

愛媛大学の関係者なら、電気電子工学科の工学部6号館の8階の事務室に数冊の冊子が残っているとすれば、無料で分けてくれるであろうか。もっともすでに廃棄処分になっているかもしれない。

この冊子はいわゆる「アンチ公式集」を意図したものだから、ある意味では必要最小限の内容しかない。こういう冊子を編むというような暇人は今の忙しい大学ではほとんどあり得なくなってしまったのは残念である。


4次元の球の体積

2005-12-22 16:50:52 | 数学

やっと4次元の球の体積を求めるエッセイを仕上げた。細かな修正はこれからゆっくりと行うつもりである。下書きはもうかなり前につくってあったのだが、でもやはりエッセイに仕上げるとなると面倒であった。これはほとんどTEXでの入力の手間ということになる。

まだTEXには十分慣れたとは言いがたい。特に面倒な式を入力してみてはこれはいかんなということで手直しをしている。
やれやれ。

面倒な計算は主にヤコビアンの計算である。杉浦光夫著の「解析学」の本に一般のn次元の計算があり、これも今後のエッセイのテーマだが、その中でやはりn次元のヤコビアンを推測するところを実際にやってみるのというのが、私のテーマです。なんでも人から与えられたものの追認ではなく発見的に納得していくためにはどうしても手を動かす必要がある。

こういうのが自分の性格なんだが、因果なものです。


数学エッセイの話題がないが・・・

2005-12-20 11:59:54 | 数学

数学学習についてのエッセイのネタがいまのところなくなった。こんなこともあるものだ。もっともインターネットを見れば、Lagrangeの未定乗数法だとか変分法だとかLie群論だとか微分形式だとか話題には事欠かないのだが、いまのところはそれらについて書いたり、調べたりする気が起こっていない。

"Lie group for pedestrian"を書いたLipkinのような才能はないのだから、仕方がない。でもいつかきっとまだよくわかっていないJacob-Wickのhelicity amplitudeの話をだれにでもわかるように調べるつもりである。Goldberger-Watsonの本とかそのほかにReview articleが出ていたが、十分に調べることのないままに来てしまった。

四元数で回転を取り扱えるらしいのだが、それについてもまだ調べていない。まあ、人生は退屈しないようにできているんですね。


sin x, cos xをtan (x/2)で表す

2005-12-15 10:38:10 | 数学

これはsin xとかcos xとかが含まれる有理関数があれば、それらをt=tan (x/2)で表せば、必ず積分できるということに使うので、必要になってくるのですが、簡単なこの関係をどうやって導くかをいくつかの本で調べてみたものをエッセイに書いています。原稿はほぼ出来上がったのですが、毎度のことでこれをTEXにする時間がありません。

結構いろいろな方法がありますね。簡単なsin x=2t/(1+t^{2}), cos x=(1-t^{2})/(1+t^{2})といった式なんですが、この置き換えで積分したことは実はあまりないのです。

これは最後の手段という訳ですが、いつもはもっと違った方法でいままでは積分をしてきたと思います。いろんなことがかなり初等的な数学の範囲でも話題はあるものですね。

(2018.6.4付記)

表題のエッセイは「数学・物理通信」5巻11号 (2015.12)に修正して掲載されている。このことに関心のある方はインターネットで検索してください。いまのところ、これが私の最終レポートである。「数学・物理通信」は名古屋大学の谷村さんのサイトにリンクされている。

(2020.3.12付記)
この
   sin x=2t/(1+t^{2}), 
   cos x=(1-t^{2})/(1+t^{2})
は加法定理を用いないで直接に倍角公式を導くことなっているというのが私の最近認識したことである。この知見も含めて「数学・物理通信」10巻1号にエッセイを書いた。関心のある方はインターネットで「数学・物理通信」を検索して読んでください。

球の体積

2005-12-09 18:43:08 | 数学

いま「4次元の球の体積」についての計算をエッセイに書いている。一般の「n次元の球の体積」についてのエッセイを後で書くのだが、その前段階である。

一般のn 次元の球の体積なんて必要がない人がほんどだろう。私も E さんが宇宙論の論文のphase spaceの計算で n 次元の極座標の式を書いているとき面倒そうだなと思って横目で見ていたくらいだから。

これはモンテカルロ法で積分するときの数値計算の誤差の精度を調べるのに使ってみようということで始めたことである。

それも乱数の発生法として1次元のカオス写像を使って乱数を発生させてとか、ごちゃごちゃしたことを考えた末に思いついたのだから。

今では physical review に1次元のカオス写像を調べた論文が出ています。インドかパキスタンの人だったと思います。

1次元のカオス写像を乱数の発生法に使ったらと思ったのは、山口昌哉先生の数学セミナーの別冊にあった解説を読んでかなり昔に思いついたことだったが、そのとき実際に調べてみることはしなかった。まわりにそういうことに関心を持ってくれそうな人は誰もいなかったので。

もっとも学生の卒論研究にテーマとして出したら、H君がいろいろと数値計算をしてくれて、反復回数があまり多くにならないのに変な結果が出ることまでは調べてくれた。そういうこともphysical reviewの論文には触れられています。

しかし、世の中は広い。私が考えたと同じようなことを考えた人が出てきて、それが論文になっているなんて。


なぜ2変数の偏導関数の3つの積がー1になるか

2005-12-06 12:31:32 | 数学

というエッセイを書いているところなんですが、いつも原稿は作るのですがTEXに入れる時間がないのです。すでに数ページは書いたのですが、もう一ひねりをと思っています。

TEXで原稿を書いたらいいようですが、まずは思いのたけを記録しないとTEXで書いていたら、内容を忘れてしまいます。
昨日の午前中に仕事場へ出てくる前の数時間こたつで書いたのです。

テーマはかなりなお宅ネタなんですが、関連するところは実は教育的にも本質的な問題な点に触れているので、その解決をきちんと書いた松田信行、宮本敏雄著「微分積分」(講談社)を読んでいるところです。

これは前にも読んだのですが、読み返しをしているところです。いま上げた本には「微分とは何か」というテーマが議論されていて微分の本質は「局所一次近似」だというのです。dxだのdyだのいう微分の定義づけもここではしっかりされている。

理論的には微分も問題がなかったかもしれないが、応用での観点からはどうもあいまいなところがあったわけです。それを払拭したというのが上記の著書の主張ですが、この本がどのくらい世の中の人に読まれているんだろうか。少なくとも愛媛大学図書館には入っていません。これは前に検索してみたことがあるので確かです。

だから、本当はこういう本がしっかり読まれて世の中の微分積分を学んでそれを使う人にちゃんと定着をする必要があるのです。

もっとも数学を学ぶ者にとっては「有名な微分積分のあいまいさ」を取り扱った本が日本評論社からでているのですが、これは問題意識は鮮明だと思うのですが、その解決については私が結論を知るために読み急いだためか解決についてはそれほど明瞭でないような気がしています。因みにこの本の題は「dxとdyとの解析学」(日本評論社)だったかな。

だからという訳ではないのですが、私は松田、宮本の本の明快さを好んでいます。これはある意味では数学的な厳密さを犠牲にしたために明解になっているということもあるかもしれない。

(2012.5.22付記) すでに愛媛県数学教育協議会の会誌「研究と実践」に上の表題そのものだったかどうかは忘れたが、エッセイを発表している。

これは大学在職時代に、同僚だったYさんからの質問があって、それに答えるために書いたエッセイであったが、Yさんからはこれでよくわかったという返事はもらわなかったような気がする。なんでもなかなか難しいものである。


積分変換

2005-12-01 10:30:43 | 数学

先日、多分「物理のかぎしっぽ」だったと思うが、標題の記事を見た。なかなか優れた記事であった。

積分変換の何たるかがわかったというのはおこがましいが、Laplace変換とかFourier変換とかが積分変換の例であることを知った。

書いた人はかなりの力のある人だと思う。JOHさんだったかな。どんな人かはよくは知らないが、イギリスに滞在中らしい。
この人は四元数のことを書いているので関心を持った。

私はちょっと違った構想をもっていて、それを「定積分の方法」という題でいつかまとめたいと思っている。その中でLaplace変換とかFourier変換とかも取り扱うつもりである。でもこれについて書く時間ができるのはまだ1年以上先のことだろうな。

久しぶりにすばらしい記事を見たので、一言述べた。


義父の逝去

2005-12-01 10:13:57 | 日記・エッセイ・コラム
ついこの前まで同居していた義父が11月22日に亡くなった。

9月に1年数ヶ月ぶりに再び同居するようになってから、はじめは自分でトイレもできなかったのに、何とか一人でできるようになり、奇跡的な回復を示したので、まだこれからもかなりの年数生きるのだろうと思っていたが、急に調子がおかしくなり、あっというまにあの世の人となってしまった。

人の寿命というのはわからないものだ。人間はいつ自分の寿命が尽きるかも知らないから生きていられる。本人もまた元気になって自宅に戻るつもりだったろう。

妻はかなり精神的体力的に消耗していて、かわいそうなほどであったが、自分の父に死なれてみると今度は別の病院へ入れたら、まだ生きて居られたのではないかと悔やんでいる。

私はすでに十二分に彼女は父の面倒を見たと思うので、悔やむ必要はないと考えている。しかし、人は最善の上のことをさらに願っているのだろう。悩みの尽きないことである。