半年かそこいら前から「武谷三男業績リスト(第3版)」を用意していたが、翻訳の仕事が40日くらい続いたこともあって、仕事の予定が大幅に狂い、そのままになっていた。
昨日と一昨日は自宅で閑居していたので、少しその作業をした。その結果ほとんどこの仕事が完了したが、一箇所だけ昔のPhysical Reviewの論文の発行月がわからなかったので、E大学の知り合いに頼んで発行月を調べてくれませんかと依頼したら、数時間して返事をくれた。それで、その情報を補充して脱稿ということになった。
もっともいつもことで、私はあわてものだから、つまらないミスをしそうである。だから、ファイルキャビネットの中に少し寝かせておくことにする。あわてて発表するとどこかまずいことがあるのに後で気がつくことが多い。もっともいつも投稿している「素粒子論研究」ではなく、その電子版に投稿するつもりである。というのはまたいつ改訂をしなくてはならないということが起こるかもしれないから。
このごろだから、インターネットのサイトに出ているだけで用が済むことが多い。それにいつものように別刷を作るとその費用もかかる。そのページ数もはじめはすくなかったが、だんだん多くなって、12ページとなった。業績リストはまだそれでもページ数が少ない方なのでいいが、著作目録ではそれくらいではすまない。
断簡零墨という語があるが、まさに断簡零墨まで収集するといった意気込みでやっている。もっともそういうのは単に「いう」だけであって、完全であることはきわめて難しい。
著作目録の第2版の「素粒子論研究」への掲載後でもやはりいくつかの知らない著作を手に入れたり、または図書館で見つけたりしている。またどこかの図書館から遠隔借り出し(まさにFern Leihe)をして、実物を見たいものが出て来ている。それに昨年秋には武谷の著作ではないが、インタビュー記事が載った本が出ているらしい。それを先刻大学の生協書籍部を通じて注文をした。
「湯川秀樹著作目録」は知人の河辺六男さんが第3版を彼の亡くなる前に「素粒子論研究」に載せたので、もう完璧に近いものになったかと思っていたが、やはりそういうことはなく、私が気がついただけでも数冊(5~6冊くらいかもっと多い)はある。
いつだったか基礎物理学研究所の地下の図書室でそういうことに詳しい、Kさんにあったので、「完璧とは難しいことですね」といったら、Kさんも気にして「湯川秀樹著作目録」補充のリストをつくっているとのことだった。
(2012.2.11 付記) 先日この「素粒子論研究」電子版の「武谷三男業績リスト(第3版)」を見たら、第2版という字がリストの始まるところに残っていた。あほな話である。3版なのだから2版の字が残っているようでは信用性が大いになくなる。それで、訂正す必要があるのだが、なかなか取り掛かれない。