「がんプロフェッショナル養成基盤推進ボード」とは、道内の医療系大学である札幌医大、北大、旭川医大、北海道医療大の4大学で行っている共同事業ということだ。したがって今回の公開講座も4大学からそれぞれ一人ずつが登壇し講演された。

前編(昨日投稿)に続いて公開講座の概要をレポートする。

※ 講演Ⅲを務めた藤谷旭川医大准教授です。
講演Ⅲは「消化器がんの内視鏡治療」と題して旭川医科大学の藤谷幹浩准教授が務めた。
近年の内視鏡の性能の進化によって、消化器がん(胃がん、大腸がん)の初期においては内視鏡治療を施すことによって患者への負担が軽減し、完全治癒率も向上しているという。
消化器がんの内視鏡治療とは、腸管の内側から治療する方法で、内視鏡をがんの場所まで進めて、がんを削り取ったり、レーザーなどで焼却したりする方法だということだ。
ただし、この方法が可能なのはあくまでがんの初期であることが条件だという。腸の深くまでがん細胞が入り込んでいたり、リンパ節や肝臓などの腸の外にある臓器にまでがん細胞が到達していたりすると内視鏡治療での根治は難しくなるそうだ。
講演では胃がんや大腸がんを実際に内視鏡で治療する様子を動画で映し出してくれたが、がんの部位が手際よく削り取られる様子を見ることができた。患者の負担も少ない内視鏡治療はわずか数日の入院で社会復帰も可能ということで期待大の治療法である。
ただし、早期発見が絶対条件ということだから、ふだんからの検診がカギになるということだろうか?

※ 講演Ⅳを務めた渡邊札幌医大講師です。
最後の講演Ⅳは「緩和医療における最近のトピック ~最近導入された薬達~」と題して札幌医大の渡邊明彦講師が務めた。
緩和医療におけるキーワードは渡邊氏の講演でも頻繁に出てきた「オピオイド」という言葉である。何度も使われた言葉なのでおおよその理解はできたが、帰宅してしっかり調べてみた。するとオピオイドとは「モルヒネ様の作用をする非アルカロイド化合物の総称」ということだった。
日本のがん性疼痛の除痛率を引き上げるためには、一つはオピオイドを含む医療用麻薬の使用量を増やすことと、もう一つはオピオイドに対する抵抗性がある痛みに対して新たなオピオイドを導入するという二つの方法が考えられるという。
そうした中、最近のトピックとして二つの動きがあるという。
一つは、副作用が少ないオピオイドの登場と注射剤の種類が増えてきた、ということ。
二つ目には、オピオイド治療に抵抗性がある難治性の痛みに対する新たなオピオイドが登場した、ということだという。
この二つのトピックに対して詳細な薬の紹介などがあったが、そのことについては省略する。
オピオイドの使用に関わって大きな問題となるのが「便秘」という副作用があることだそうだが、この点においてもそのことを解消する薬品が開発されてという。
というように緩和治療の世界においても薬品や技術や日進月歩のようである。
二人に一人はがんが原因で死に至るといわれる現代においては、誰もが関心のある分野だと思われる。そしてまた誰もががんに侵された際の心の備えをしておかねばならない時代なのだとも思う。
さて、今の自分に心の備えがあるか、と問われたらなんと答えればよいのだろうか? 全く自信がない…。

前編(昨日投稿)に続いて公開講座の概要をレポートする。

※ 講演Ⅲを務めた藤谷旭川医大准教授です。
講演Ⅲは「消化器がんの内視鏡治療」と題して旭川医科大学の藤谷幹浩准教授が務めた。
近年の内視鏡の性能の進化によって、消化器がん(胃がん、大腸がん)の初期においては内視鏡治療を施すことによって患者への負担が軽減し、完全治癒率も向上しているという。
消化器がんの内視鏡治療とは、腸管の内側から治療する方法で、内視鏡をがんの場所まで進めて、がんを削り取ったり、レーザーなどで焼却したりする方法だということだ。
ただし、この方法が可能なのはあくまでがんの初期であることが条件だという。腸の深くまでがん細胞が入り込んでいたり、リンパ節や肝臓などの腸の外にある臓器にまでがん細胞が到達していたりすると内視鏡治療での根治は難しくなるそうだ。
講演では胃がんや大腸がんを実際に内視鏡で治療する様子を動画で映し出してくれたが、がんの部位が手際よく削り取られる様子を見ることができた。患者の負担も少ない内視鏡治療はわずか数日の入院で社会復帰も可能ということで期待大の治療法である。
ただし、早期発見が絶対条件ということだから、ふだんからの検診がカギになるということだろうか?

※ 講演Ⅳを務めた渡邊札幌医大講師です。
最後の講演Ⅳは「緩和医療における最近のトピック ~最近導入された薬達~」と題して札幌医大の渡邊明彦講師が務めた。
緩和医療におけるキーワードは渡邊氏の講演でも頻繁に出てきた「オピオイド」という言葉である。何度も使われた言葉なのでおおよその理解はできたが、帰宅してしっかり調べてみた。するとオピオイドとは「モルヒネ様の作用をする非アルカロイド化合物の総称」ということだった。
日本のがん性疼痛の除痛率を引き上げるためには、一つはオピオイドを含む医療用麻薬の使用量を増やすことと、もう一つはオピオイドに対する抵抗性がある痛みに対して新たなオピオイドを導入するという二つの方法が考えられるという。
そうした中、最近のトピックとして二つの動きがあるという。
一つは、副作用が少ないオピオイドの登場と注射剤の種類が増えてきた、ということ。
二つ目には、オピオイド治療に抵抗性がある難治性の痛みに対する新たなオピオイドが登場した、ということだという。
この二つのトピックに対して詳細な薬の紹介などがあったが、そのことについては省略する。
オピオイドの使用に関わって大きな問題となるのが「便秘」という副作用があることだそうだが、この点においてもそのことを解消する薬品が開発されてという。
というように緩和治療の世界においても薬品や技術や日進月歩のようである。
二人に一人はがんが原因で死に至るといわれる現代においては、誰もが関心のある分野だと思われる。そしてまた誰もががんに侵された際の心の備えをしておかねばならない時代なのだとも思う。
さて、今の自分に心の備えがあるか、と問われたらなんと答えればよいのだろうか? 全く自信がない…。