田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

和まされた人形の数々  宮竹真澄人形展

2022-05-21 10:52:00 | 作品展・展覧会等

 なんとも味のある表情である。それは昭和の田舎の情景か?一つ一つのしぐさに、一つ一つの表情に、見ている私がいつの間にか和まされていることに気付かされた。「宮竹真澄・心のふる里人形展」に足を運んだ。

      

 5月19日(木)~29日(日)の日程で、札幌市民ギャラリーを会場に「宮竹真澄・心のふる里人形展」が開催されていると知って初日の19日に足を運んでみた。

 典型的な昭和世代である私には一つ一つの人形が思い当たる情景であり、懐かしさを憶える人形の表情だった。

        

        ※ 自作の人形を手にした作者の宮竹真澄氏です。

 宮武真澄氏は私と同年代(新聞に72歳と出ていました)のやはり典型的な昭和世代である。そんな彼女が結婚されてから主婦業の傍ら人形創作を始めたようである。彼女の創る人形は布を使わず粘土と水彩だけで作られたものである。人形創作を始めたころは関東近辺に住まわれていたが、1991(平成3)年に北海道・東川町に移住してから作風が変わり、現在のようなものになったといわれている。

 その作風は、昭和年代の田舎で繰り広げられた庶民の生活の情景である。宮竹氏は大分県出身ということだが、子ども時代の田舎の風景がモチーフとなっているという。

   

   ※ コンブ漁をする浜の母さんたちの表情が豊かに表現されています。

 展示されている人形はけっして大きなものではない。せいぜい20cmくらいだろうか?だから人形自体の顔もとても小さいのだが、その顔をよく見ると一体、一体の顔の表情が違って見えてきて、それらがなんとも観る者の気持ちを和ませてくれるのだ。

     

     ※ 農作業の手を休めて都会へ出た子どもからの手紙を読む夫婦です。

 そんな人形たちが新聞によると、会場内に65作品、196体が展示されている。残念ながら「作品の写真撮影は禁止」の貼り紙があったので、直接は撮影できなかったが、その雰囲気を伝えるためにウェブ上から写真を拝借して掲載することにした。その雰囲気を感じていただければ幸いである。

          

          ※ 何といっても素晴らしい表情を表現したと思われる作品です。いたよねこんな母さん。

 そして昭和世代を自認する方はぜひ会場に足を運んでいただき、あの何もなかったけれど、どこかにほのぼのとした幸せ感が漂っていた時代を回顧していただきたいと思うのです。(けっして主催者から依頼されたわけではありません)