港湾都市と謳いながら海を一度も眼にすることができないウォーキングコースはいかがなものだろうか?などと思いながらのウォーキングだったが、苫小牧の街の一面を見ることができた心地良いウォーキングだった。(距離約12km)
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列車の乗車代金を支払いながら、他都市の街中をウォーキングすることにどれほどの意味があるのか?私自身納得していないところはあるのだが、まあJRの戦略に乗っかって今まで知らなかった他の都市の街並みを眺めてみるのも悪くはないとの思いもあり、今年はこのヘルシーウォーキングを少し続けてみようと思っている。
朝、自宅を6時半前に出て、札幌駅の「みどりの窓口」で土日限定のフリーパス「一日散歩切符」(2,540円)を購入して、午前7時発の苫小牧行きの普通列車に乗った。(フリーパスは普通列車しか利用できない)
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※ この切符が範囲限定で1日乗り放題の「おさんぽ切符」です。
各駅停車の普通列車は途中でちょっとしたアクシデントもあり、予定より20分遅れて苫小牧に到着したのは8時35分過ぎだった。駅構内に設けられたサービスステーションでマップを受け取り、早速スタートした。設定されたコースは駅(線路)の北側に設けられていた。海は線路の南側のためにまったく海を見ることのできないコースだった。
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※ スタート地点の苫小牧駅北口です。
天気は薄曇り、気温も高くなく、ウォーキングには絶好のコンデションだった。日曜日の午前9時前後、郊外型の店舗が続く通りは、まだ人通りのない中でウォーキングは始まった。最初は苫小牧駅からひたすら東へ向かうルートで、途中から国道36号線と合流するコースだった。やがて苫小牧市内を流れる「幌内川」に至ったところから国道36号線とは分かれて北へ進路を変えた。そこを北上するとその先に、一時甲子園旋風を巻き起こした「駒大苫小牧高校」の校舎やグランドがあった。
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※ スタートから東方向に歩き始めた街の様子です。
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※ 幌内川は北大演習林を源流とする小さな川でした。
駒大苫小牧高校が近づくと、高校野球児たちが練習する声が響いてきた。しかし、コース上からは練習する高校生の姿はまったく見えなかった。そこで私はコースを外れ、高校の敷地にお邪魔して野球場(グランドではなく完全な野球場だった)を覗かせてもらった。球場では佐々木監督(だと思われる)がノックをしていて、一つ一つ細かく、丁寧に高校生に指導しているところを伺うことができた。10数分お邪魔して、元のコースに戻りウォーキングを続けた。
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※ 駒大高校のバックネットには「勝利への執念 全国制覇」と書かれていました。
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※ 真ん中の黒いユニフォーム姿が佐々木監督だと思われます。
今回のコースは全体として方形のコースとなっており、駒大苫小牧高校を過ぎると西に進路を取った。そしてしばらく行くと今度は「苫小牧工業高校」があった。ただし高校の敷地は台地の上にあったためにその姿を目にすることはできなかった。ただ高校の傍には「創立100周年記念」の看板があった。1923年、北海道庁立苫小牧工業学校として誕生したという伝統校のようです。
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※ 創立100周年の看板が誇らしく立てられていました。
その高校の横に、とても大きな鳥居が目に入った。鳥居から本殿を望むことはできず、境内も相当に広いと思えた。確かめてみると「樽前山神社」という神社で苫小牧の総鎮守ということだった。
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※ 鳥居の傍にひかくするものがあればその巨大さが分かるのですが…。
コースはやがて苫小牧市民の憩いの杜である「緑が丘公園」に導かれた。公園内にはかなりのサクラの木が立ち並ぶ「サクラ並木」があったが、残念ながら盛期は過ぎていた。その 緑が丘公園の一角に「金太郎の池」という小さな池があったのだが、そこではちょうど「緑が丘公園まつり」が開催されていて、多くの市民が押し寄せていた。
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※ ちょっと最盛期を外れて残念なさくら並木です。
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※ とても小ぶりな「金太郎の池」には海が近いためかカモメが浮かんでいました。(手前)
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※ 公園内ではちょうど「緑が丘公園まつり」が開催されていました。
公園内でまた方角を変え、南方向に導かれてしばらく行くと苫小牧駅のゴールにたどり着き約3時間のウォーキングを終えた。
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※ さすが氷都の苫小牧です。駅の南口にはアイスホッケー選手の像が建っていました。
予定のウォーキングを終えたが、私には今一つ納得がいかなかった。「苫小牧まで来て、太平洋を見ないで帰れない」と…。そこで私は駅から約2kmある太平洋岸までさらにウォーキングをして太平洋をしっかりとこの目で確かめ、本日のウォーキングを終えた。都合、本日の歩行距離は総計19.4kmとかなりの距離となった。
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※ 執念(?)で見ることができた太平洋です。
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また、海へ向かって歩いたことで、帰りの列車の時間が合わず、苫小牧駅で1時間半も待たされ、帰宅した時刻は午後4時少し前となってしまった。