前回マイフィールド(盤渓市民の森)に入った時の観察から、「そろそろ開花では?」と思って山に入ったところ、その思いが的中して白く咲いたサンカヨウの花を目撃することができた!まだ咲いていた花は少なく、最盛期はこれからかな?
サンカヨウは、冷涼な高地で湿度が高く、緑に囲まれた山腹に生える多年草だという。そのため、世界でもサハリン、アメリカのアパラチア山脈、中国や日本の一部とごく限られた地域でしか見られない花だそうだ。開花するとわずか1週間程度で散ってしまうために、花が咲いているところを見るのはかなり難しい花と言われている。
そうしたこともあり、私にとってサンカヨウは特別な花となっていて、昨年、一昨年とこの花を追い続けている。
本日は、前回10日に山に入った時に一部の花が蕾を付けていたこともあり「そろそろ開花では?」との思いもあり、マイフィールドに足を伸ばしてみた。
我が家から車で20分少々、盤渓市民の森の入口に着き、午前11時早速トレッキングを開始した。いつものように、いつものルートを登っていたのだが、なかなか第一の分岐点に辿り着かない。「おかしいなぁ」と思いながら登り続けていると、なんといつものルートとは違ったルートを登っていることに気が付いた。そのルートはいつも帰りに通るルートだった。仕方がない。いつもとは反対のルートを辿ることにした。慣れたつもりで山中を歩くのは危険ですね。
山中を登り、歩き続けること45分。盤渓市民の森の最奥部に到着した。サンカヨウの群生地(?)である。あった!あった!白い花を数輪付けたサンカヨウの花が咲いていた!
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しかし、フキの葉に似た多くのサンカヨウにはまだ花が付いていなかった。最盛期はどうやらもう少し先のようである。それでも周りには7~8輪花が咲いているのを目にすることができた。
その中で、花の数も少なくまだ幼いような一輪の花があったが、とよく見ると花が少し透き通っているように見えた。実はサンカヨウは雨や朝露に濡れると花びらが透明に変身する不思議な花なのだ。別名 “スケルトンフラワー” とも呼ばれて珍重されているのだ。その幼い一輪は朝露でやや透明さを呈していたようだった。
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※ 少し透明がかったように見えるサンカヨウの花です。
私がサンカヨウを追い続けるのも今年が最後かな?とも思っているところがある。開花期間中にできれば静かに雨が降ってくれる日があれば、と願っているのだが…。
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※ 群生地とは全く違ったところで目にしたサンカヨウです。
今日は山中で他の花にはほとんど注目もしなかったのだが、山中で目立ったのは足元に咲くスミレだった。このスミレは先日、野幌森林公園でレクチャーを受けたオオタチツボスミレだった。花びらの間から距(きょ)という白い棒状のものを確認することができた。
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※ 花びらのところに白い距が見えるオオタチツボスミレです。
また、盤渓市民の森では今、ニリンソウが最盛期を迎えていてあちらこちらで白い小さな花を咲かせている。時には山道の両脇を白い花が覆っているところもあった。
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※ ニリンソウに囲まれたような山道が時にお目見えしました。
もう一つは、平地では早くに花の時期を終えているエゾエンゴサクが盤渓市民の森の最奥部ではまだまだ最盛期とばかりに咲き誇っていたことから、辺りは春が来るのが遅い地域なのかな?と思えた。
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※ 標高の高い最奥部ではまだまだエゾエンゴサクの最盛期でした。
雨のサンカヨウ、はたして願いは通ずるか??