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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

恐~い、怖~い 肝臓病のお話

2024-03-12 16:39:52 | 講演・講義・フォーラム等
 肝臓病と聞くと、私の場合はアルコール性肝障害のことが頭に浮かぶ。摂取量をコントロールしなくては、と思いつつもどうしても自分に甘くなる私である。札幌医科大学の肝臓病教室に足を運び、専門の先生からお話を聞いた。

      

 このところ参加した講座やフォーラムのレポートが遅れ気味である。今回の教室も3月8日(金)の午後、札幌医科大学(以下、札幌医大)記念ホールにおいて札幌医大肝疾患センターが開講した教室である。
 札幌医大において今回の「肝臓病教室」は実に51回目だという。私は初めてこの教室のことを知り、今回初めて参加することができた。
 教室は次の2つの講座から成っていた。
 🔳 「アルコールにご注意を!」 
          札幌医大肝疾患センター長  佐々木 茂教授
 🔳 「メタボと肝臓」   
          札幌医大肝疾患副センター長 阿久津典之教授
の2つの講座があったが、私の関心は上記したようにアルコールと肝臓病の関係である。したがって、本稿では佐々木センター長のお話を中心にレポートしてみたい。

     
     ※ 講義をされる佐々木札幌医大肝疾患センター長です。
        佐々木氏はこの日が最後の講義と話されていた。(退官?)

 佐々木氏によると肝臓専門医の間では「脂肪性肝障害の1日アルコール量別診断基準」では、毎日60g以上のアルコール量の摂取を5年以上続けている人は「アルコール性脂肪肝」の疑いありと診断するとのことである。
 アルコールはまた血液を通して全身を巡るため、あらゆる臓器に影響を及ぼすとも言われている。口腔がん、咽頭がん、食道がん、大腸がん、高血圧、不整脈、糖尿病、膵炎、等々…、聴いているだけでも気が滅入ってくるが、最も高頻度で重症化しやすいのが「アルコール性肝炎、肝硬変、肝臓がん、脂肪肝」だという。う~ん、恐~い、怖~いアルコールである。
 さて、アルコールと肝臓に関してもう一つ問題となるのは「アルコール依存症」のことである。「アルコール依存症」の特徴は以下のような状態を指すという。
 ◇長期に大量の飲酒をくり返す。
 ◇仕事、家庭よりも飲酒を優先させてしまう。
 ◇強い飲酒欲求(渇望)が生じコントロールがきかない。
 ◇アルコールが身体から抜けると手指や体幹のふるえ、発汗がある。
 ◇お酒に強い(お酒で顔が赤くなりにくい)けれど、翌日にお酒が残りやすい。
こうした傾向のある人はアルコール依存症の割合が高いという。
 心配な人は「アルコール依存症チェックシート」というのが、ウェブ上に公開されているので自己チェックすることをお勧めするとのことだった。

    
 さて、私の場合はどうだろうか?と思い振り返ってみた。
 まず、私が摂取している「アルコール量」であるが、この「アルコール量」というのが分かりにくい。佐々木氏によると、缶ビールの場合は缶の脇に「純アルコール量」という表示があるという。私が夕食時に毎日摂取している「プリン体〇(ゼロ)」「糖質〇」「カロリー最小級」という500mlの発泡酒は純アルコ―ル量12~16gと表示されていた。これだけだと問題はなさそうだ。しかし、しかし…。
 私の場合は、この後に風呂に入ったり、ブログを投稿したりした後、寝酒(これは悪い習慣だというが…)にウイスキーをダブルで2杯程度飲むことが多い。
 これだと60gに届くか届かないかギリギリのラインである。もう少し量を減らしたり、「休肝日」を作ったりしなければと反省しているのだが…。
 次に「アルコール依存症」についても「アルコール依存症チェックシート」でチェックしてみた。こちらの方は「判定7点 低リスク飲酒 このまま上手に、お酒と付き合いましょう」とコメントされた。まあ、ホッと一安心である。
 肝臓はよく「沈黙の臓器」と称される。知らぬ間に病魔に蝕まれている恐れがある。特に常習飲酒者は要注意である。心しなければ…。
 最後に佐々木氏は次の7点についてまとめられて受講者に注意を促された。
 1.アルコールは全身のいろいろな病気を引き起こします。
 2.肝臓ではアルコール性肝硬変が増えています。
 3.アルコール依存症が増えています。
 4.アルコール性依存症のチェックシートがあります。
 5.アルコール性肝障害は断酒で改善します。
 6.断酒困難には節酒を。
 7.節度をもった楽しい飲酒をしましょう。