恐れていたポプラの綿毛の襲来がついに始まった。今朝起きて窓の外を見ると、高いポプラの木から雪のように綿毛が舞い落ちていた。この光景は見る人にとっては “幻想的” と映るようだが、私たちにとっては迷惑な綿毛でしかないのだが…。
※ 道立近代美術館の庭に植わっているポプラの大木です。
今朝、早起きした妻が「わー、綿毛が舞っている」というのを聞いたので、起きて窓の外を見てみると、ポプラの白い綿毛がまるで雪が静かに降るように舞い落ちていた。毎年恒例のことではあるが、いよいよこの季節が到来した。
この綿毛は、道立近代美術館の前庭の角に高さ20mはゆうに超えるようなポプラの大木が屹立しているのだが、その木から綿毛が降り落ちてくるのだ。ポプラにはオスとメスの木があるらしいが、綿毛をつけるのはメスだけということだ。木が大木なだけに綿毛も大量に落ちてくる。その綿毛は羽毛のように軽く柔らかい。それが地上に落ち、風が吹くと舞い上がるので始末に悪い。また、草花が植わっているところではその草花にまとわりつくのでやっかいである。
※ 私たちが清掃活動をしている歩道はご覧のとおりです。
※ これからもっと酷くなるかもしれません。
※ 近代美術館の庭の緑の芝生も今はポプラの綿毛で真っ白になっています。
※ 綿毛を近撮するとご覧のように草に絡みついています。
私たちのボランティアグループ「近美を愛するブリリアの会」ではポプラの木の真下にクサツゲで「ART文字」を描いているのだが、綿毛のために何度も苦い思いをしたので近年は「ART文字」を覆う不織布を購入してこの時期は綿毛から守っている。今年も去る6月6日にその作業を終えていたので、綿毛の被害を受けずに済んだのは幸いだった。
※ 私たちは毎年、綿毛が降る前に写真のようにART文字を覆います。
実は拙ブログが2016年6月30日に投稿した「悩まされるポプラの綿毛」と題した投稿が、このところの日別のアクセスランキングで連日のように上位にランクインしていたので、「そろそろかな?」と思っていたところ、今朝本格的に降ってきたというわけである。(2016年の投稿記事はこちら⇒)
ネット上では、「札幌の初夏の風物詩」とか「幻想的な光景」とかの言葉が躍っているが、地域に住む住民にとっては堪ったものじゃない。しかし、そこにポプラの木があるかぎり、また私たちがここに住み続けるかぎり、ポプラの綿毛と付き合わねばならないのだろう。だとすると、ここは「あゝ、またやってきた」と近代美術館の庭が綿毛で真っ白になる光景を初夏の一時、札幌の “珍百景” の一つとして眺めるのも一興なのかもしれない…。