アニメーション映画である。私は本来アニメは好みではないのだが、この「SING」はふんだんにアメリカンポップスが流れ、退屈することなく最後まで映画を楽しむことができた。アニメ映画の良さを見直した思いだった。
北海道立女性プラザが「女性プラザ祭2020」の一環として一般向けに映画上映会を14日(土)に開催したので映画好きを任ずる私はとしては無料映画を逃すはずがない。進んで参加した。その際に上映されたのがアニメ「SING」だった。
映画はその題名のとおり、いわば「歌う」ことが主題である。自分に自信が持てなかったり、大変な生活を強いられたりしている動物のキャラクターたちがいた。一方、劇場の経営難から脱しようとする支配人のコアラは「歌唱コンテスト」を催した。なんとか自分のおかれた困難な現状を打破したいと考えていた動物たちはコンテストに参加し、歌うことによって自らの可能性を見出すといったストーリーである。
映画に登場する動物のキャラクターたちは コアラ、ブタ、ゾウ、ハリネズミ、ゴリラ、ヤマアラシ、等々…百花繚乱である。その彼らが60曲を超えるアメリカンポップスのヒットソングや名曲を「これでもか」と言わんばかりに映画の中で歌っているのだ。楽しくないはずがない。アメリカンポップスに詳しいわけではない私には具体的な曲名が思い浮かぶ曲は数えるほどだったが、どこかで聞き覚えのあるメロディーがずーっと流れていたようにも思えた。
私が見たのは、英語のオリジナル版ではなく、日本語の吹き替え版だったがまったく違和感なく映画に没頭することができた。それというのも、日本語版のキャストが内村光良、MISIA、長澤まさみ、大橋卓也、斎藤司といった一流のアーテイストを人選していたからだとも思われる。日本語で歌う歌も、セリフも全く違和感なく私には聴こえてきた。
※ 日本語版吹き替えで登場したキャスト陣です。
先に主題は「歌う」ことと記したが、本来の主題は「全ての人の中にある輝ける部分を見出すこと」がテーマであるという。これで得心がいった。女性プラザがこの映画を取り上げたわけを…。
※ 映画を取り上げた場合はいつものように写真はウェブ上から拝借しました。