「免疫力をアップするとは?」…、私たちの体は外部からの様々なウィルスや細菌の攻撃を受けているという。それらの攻撃から身を護るためには免疫力のアップが最も有効だという。専門家からお話を聴いた。
昨日(11月18日)午後、道民カレッジ主催の「ほっかいどう学・かでる講座」の本年度最終講座が開講されたので受講した。今回のテーマは「免疫力アップは、全ての病気を予防する~感染症に強いカラダづくり~」と題して北海道医療大学福祉看護学部の塚本容子教授からお話を伺った。
※ 私は存じ上げなかったがコロナ禍の際には道内テレビに頻繁に出演されて、コロナ禍対策をアドバイスされた免疫学の第一人者だということだ。
塚本教授はまず「免疫とは?」と問うて「免疫とは “非自己” を認識して、排除する防衛機能のことである」と定義し、ウィルスや細菌を “非自己” と認識してヒトの体は防衛しようとするのだが、その防衛力を強化することとは、すなわち “免疫力をアップすることだ” と強調された。
これまで地球上では何度もコロナのようなパンデミックに見舞われ未曽有の死者を出してきたが(今回のコロナ禍による世界の死者数は約553万人とみられている)、今後10年間の中でコロナのようなパンデミックが起こる確率が38%であると学界の説を塚本教授は紹介した。ということは、我々高齢者にとってもまたあの悪夢のような体験をしないとも限らないのだ。ところが塚本教授によると「高齢者は免疫細胞が作られにくい体になっている」と強調された。つまり我々高齢者はパンデミックの直撃を受ける当事者だということである。
それでは免疫細胞が作りやすい体とは?言い換えれば「免疫力をアップするためには?」
次のことに留意すべしとアドバイスをいただいた。それは…、
① 適度な活動と休養のバランスを取ること。
② からだを温めること。
③ ストレスを減らすこと。
➃ タンパク質の摂取
⑤ 腸内環境を整えること。
の5点に留意すべきだという。
この5点の中で、適度な活動とは高齢者に多いウォーキングによる有酸素運動も大切だが、脚の “筋力強化” がより大切と強調された。
また「腸脳相関」という言葉を紹介され、腸が異常なく活発に活動することにより、ストレスを減らすことにも繋がり、腸内環境を整えることの大切さも強調された。
その腸内環境を整えるためには、①食物繊維の摂取、②乳酸菌の飲用、③タンパク質の摂取などが大切だということだ。
例えパンデミックには遭遇しなくとも、免疫力が低下することによって私たちの体はさまざまな障害に遭遇しやすくなるようだ。帰宅後に調べてみると、それは
・細菌やウィルスに感染しやすくなる。
・口内炎やものもらいがよくできる。
・のどが腫れやすい。
・病気やケが治りにくくなる。
・抗生物質の効き目が悪くなる。
・自己免疫疾患が発症しやすくなる。
・予防接種の効き目が悪くなる。
・活動するのが億劫になる。
・疲れやすくなる。だるい。
・食欲の低下。
・肌が荒れやすい。
いやいやこんなにたくさんの不具合があることが分かった。
今回の受講を機に「免疫力のアップ」に留意した生活をするようにしたいと強く思った私だった。