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私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

映画 シェイプ・オブ・ウォーター №277

2020-03-22 16:44:32 | 映画観賞・感想

 この映画がなぜアカデミー賞最優秀作品賞に選出されたのか、私には理解できなかった。半魚人と人間の恋といっても現実感がないし、ファンタジーといわれても、常識の垢にまみれ、感性の衰えたおじいちゃんにはサスペンスとしての面白さは感じたものの、その良さを感ずることはできなかった…。

        

 映画「シェイプ・オブ・ウォーター」(2017年制作)は2018年のアカデミー賞最優秀作品賞を受賞した作品である。

 映画は1962年の冷戦下のアメリカである。主人公のイライザ(サリー・ホーキンス)は発達障害のために言葉を話すことができない。そのイライザは政府の極秘研究所「航空宇宙研究センター」に清掃員として勤務していた。

   

   ※ 水槽のガラス越しに ”半魚人” と対面するイライザです。

 そこへ人間ではない、アマゾンでの奥地で神として崇拝を受けていたという“半魚人”が運ばれてくる。“半魚人”を秘密兵器として活用しようという計画からだった。その“半魚人”がおかれていた部屋に入ったイライザが互いに言葉を発しないことも手伝い、親密さを増していく…。

     

 “半魚人”が移送されることを知ったイライザは、“半魚人”をアマゾンの奥地へ帰すために開放することを画策するのだった…。

 この映画は、2018年のアカデミー賞に作品賞のみならず13部門にノミネートされ、結局作品賞、監督賞など4部門を受賞し、2018年の最多受賞映画となったという。それほど専門家、映画通から高い評価を受けたにもかかわらず、その良さを感得できない自分がちょっと悔しい。

      

      ※ 清掃員の同僚ゼルダはいつもイライザの理解者であり、協力者だった。

 しかし、題名の「THE SHAPE OF WATER」の意味を調べたときに、「水の形」とか「水の姿」という意味だということが分かったのだが、その意味をこの映画の監督のギルレモ・デル・トロ氏に問うた時に返ってきた言葉を知り、少しは理解できた気になった田舎おじいちゃんだった…。その言葉とは、

 「水はどんな形にもなる。柔軟で強力だ。それは愛だと思う。愛する対象により形を変える。相手が誰であろうと、全てに適応する。水は強力にやさしい物質だ。水の形は愛の形なんだ。」

 う~ん。深いんだなぁ…。



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2 コメント

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Unknown (おなら出ちゃっ太)
2020-03-24 12:30:57
この映画のタイトルについてずっと考えていたのですが。
どうも、「水は方円の器に随う」という故事につながる気がします(仏教の法話か、中国の古典に由来かな?)
文字通り、円い器でも四角い入れ物で、水は注いだ容器の通りの形になる、という意味ですね。
監督の言葉は、これにキリスト教的な博愛主義を加味して解釈したのでしょうか?

若い頃に海外を旅した田舎おじさん様のように英語の基礎があっても、映画のタイトルのニュアンスは分かりにくいですよね。
昔のように映画の中身を汲み取った邦題がついていれば、少しは意図が伝わったのかもしれないのに残念です。
いっときのように何でもかんでも「愛の~」とやられては困りますが、「想いは水のよう」くらいにするとか。
まあ、この例は最悪ですけども。

ところで、か半魚人という発想やその造形がとても2017年の映画とは思えませんでした。画像を見たときは、てっきり60年代の作品かと思っていたのに驚かされました!
レトロ感を大事にした映画だったのかしら?
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出ちゃっ太さんへ (田舎おじさん)
2020-03-25 22:20:37
 出ちゃっ太さん、コメントありがとうございます。
 私にはご指摘のような英語の基礎も、素養もありません。この映画の題名にしても率直に何を意味するのやら分からずに観た次第です。そして、監督の言葉に少し納得したという程度です。
 今回のコメントをいただき、新たな格言(?)を教えられた思いです。今般の一連の映画を観賞しながら改めて映画人の映画にかける思いのようなものを感じ取っているところです。
 ところで、ご指摘のように最近の洋画は陳腐な邦題を付けるよりは、ストレートに英語題を表記することが多くなってきたように感じられますね。そのほうが、私たちもまた作り手の思いを受け止めることができる機会を提供してくれているともいえるのかな?と思っています。
 半魚人のつくりねぇ。ご指摘のように感ずる人も多いかもしれませんね。
 
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