田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

洞爺湖畔フットパス 中島一周探検コース

2017-05-07 21:22:44 | フットパスウォーク & トレッキング
 周囲9.6キロの大島(4つある中島の中で最大の島)をおよそ3/4周するコースである。ちょっとした軽登山と、島の外周を巡る長いコースだった。途中風倒木に悩まされたが、それがまたコース名の「探検」に相応しいものとなった。 

               

 5月3日、「財田・田園と湖畔を巡るコース」に続いて、洞爺湖に浮かぶ「中島一周探検コース」(7.6キロ)を歩いた。
 中島に渡るには遊覧船を利用しなければならない。(往復1,420円 割引制度有)私はひと時観光客の一人になったが、一人だけウォーキングスタイルのために周りから浮いたような存在だった。

               
               ※ 洞爺湖遊覧船で有名な西洋の城を模したような「エスポワール号」です。私は帰りの便で乗りました。

               
               ※ 遊覧船上から見た羊蹄山です。羊蹄山はどこから見ても存在感十分で、まさに「蝦夷富士」の名がぴったりです。

 ところで、私は今回の洞爺湖畔フットパスを実施するにあたって、洞爺湖町役場の観光課に問い合わせていた。一部のコースが「夏期のみ利用可(5月~10月)」となっていたので5月早々では若干の不安があったからだ。
 すると担当のスタッフから「中島コースは風倒木があるため一周できません」との回答だった。そこで私は昨年の「四十山コース」での体験を持ち出し、「倒木を避けるようにすると進めるのではないか?」と問うた。すると「担当としては歩くことができますとは言えません」ということで、そこにある種のニュアンスを感じ取った。
 そこで、私の出した結論はけっして褒められるものではないが、昨年の体験もあり大丈夫と判断し、一周に挑むことにしてスタートしたのだった。
               
               ※ 中島の桟橋を降りたらすぐにある「森林博物館」です。私は時間がなくて訪問できませんでした。

 中島の桟橋に着くと、すぐ目の前に「森林博物館」や売店の建物が建てられた小さな広場が広がっていた。森林博物館はフットパスを終えた後、時間があったら訪れることにして直ぐにフットパスのスタートを切った。
 コースの入口には何故かゲートが取り付けられていた。シカ対策のためだと思われるのだが、今一つその目的を私は理解できなかった。

               
               ※ 森林博物館のすぐそばに「ゲート入口」があり、そのゲートを開けて遊歩道に入ります。

 ゲートの中に入ると、ウッドチップが敷き詰められた立派な遊歩道が広がっていた。遊歩道の周りはエゾマツ、トドマツの類が林立する空間で、時折りカラマツも散見された。
 「あれっ?」と思ったことがあった。それは林間にまったく緑が見えなかったことだ。普通は春を迎えると、林間には一斉に雑草が芽生えるはずなのだが…。
 そう思いながらさらに登っていくと、鮮やかな緑が一面に広がっている光景に出会った。「フッキソウ(富貴草)」の群落である。よく観察すると、フッキソウは林間の中で陽が当たるところに密生していた。しかし、その他の雑草類は一切目にすることがなかった。

               
               ※ スタート直後の遊歩道ですが、マツの木以外の下草などの雑草が見当たりません。

               
               ※ そんな中、日当たりの良いところにフッキソウが生えていて、ちょうど白い花を付けていました。

               
               ※ そして日当たりの良いところではご覧のようにフッキソウが繁茂していました。
               
 洞爺湖の中島は、エゾシカが異常繁殖して島内の雑草だけではなく、木々の皮までがエゾシカの被害に遭っていると聞いていた。確かに遊歩道の周りはエゾシカの食害で寒々とした光景が広がっていたが、それだけにフッキソウの青々とした光景は異常に映った。調べてみると、どうやらエゾシカはフッキソウを苦手としているらしかった。

               
               ※ 遊歩道の両側、フッキソウ以外の山野草は見当たりません。

 上り道は続いた。中島には東山、西山、北山と三つの山があるようだが、遊歩道はその三つの山を縫うように造られていた。上り道を上り詰めたところに「大平原」と称して木がまったく生えていない広場のようなところに出た。以前は木々が生えていたようだが、何らかの理由で木々が枯れてしまい大きな平原になったという。

               
               ※ 山を上り詰めたところに、このような平原が広がっていました。

               
               ※ 遊歩道上では風倒木の整理がされているようです。木の切り口を見ると、明らかに今年になってからチェンソーで切られた跡です。

 さらに遊歩道を上がる続けたところに、突然「この先立ち入り禁止」という表示があり、ロープが張られていた。
 そして遊歩道から少し目を上方に向けると、洞爺湖の中島の御神木と崇められたアカエゾマツが倒れているのが目に入った。
 傍へ行ってみると、立て看板があり、そこには

 巨木「洞爺湖・中島のアカエゾマツ」は、樹高31メートル、幹周399センチメートルを有し、推定樹齢350~400年、威風堂々たるその姿から洞爺湖中島の御神木として、古くから地元の人たちに親しまれ、敬われてきました。
 2000年(平成12年)、このアカエゾマツは、国有林野の代表的な巨樹・巨木「森の巨人たち100選」の1つとして選ばれ、洞爺湖中島のシンボルとしてその勇壮な姿を見せてくれましたが、2004年(平成16年)9月8日、台風18号の強風により倒れました。
 2005年(平成17年)9月、巨木アカエゾマツの再生を願い、「北海道巨樹・巨木サミット」を開催し、このアカエゾマツのクローン木を植栽しました。
 

ということが説明書きされていた。

               
               ※ ちょっと大木には見えませんが、横たわっているのがアカエゾマツの倒木です。

                    
                    ※ その倒木の傍に、クローンのアカエゾマツが網に囲われて育成されていました。

 さあ、ここからは私自身の責任ということでロープを跨がせていただき、さらにその先へと歩を進めた。
 コースはそこから湖岸に向かって下り道となった。これまでのように遊歩道にウッドチップが敷かれていることもなく、登山道のような道が続いていた。
 途中、何か所か倒木が道を塞いでいるところがあったが、特に問題なく倒木を避けながら通ることができた。

               
               ※ 申し訳ありません。このロープを跨いで前へ進ませていただきました。

               
               ※ この程度の倒木は想定の範囲内だったのですが…。

 そしてちょうど遊覧船を降りた地点とはまったく反対側の、島の北東湖岸に出た。そこは午前中に歩いた洞爺湖町の財田地区に面するところでもあった。だから、またまた水上バイクにもお目にかかることにもなった。
 
 ここからは遊覧船を降りた桟橋があるところに向かって湖岸をひたすら歩くウォーキングが始まった。そのコースは島と湖の境目ギリギリに造られた遊歩道で、昨秋落ちた枯葉が一面を覆いつくす道だった。
 イラストマップでも特別の説明はなく、エゾシカのイラストが描かれてはいたのだが、一頭にエゾシカにも出会うことなく単調なウォークが続いた。

               
               ※ 湖岸に出てからの遊歩道です。

               
               ※ 湖岸の遊歩道もさまざまな表情を見せ、ご覧のような厳しいところもありました。

 このままゴールできるのかな?と思い始めたとき、この日の最難関が待っていた。
 これまでは倒木といっても1~2本の倒木が道を塞ぐくらいで難なく通過できていたのだが、ここで出会った倒木は5~6本が束になって倒れていた。しかも、行く手の右手は険しい崖、左手は直接湖に落ち込んでいて、避けるところがない。まったく向こう側も見えないくらいに倒木やその枝が行く手を遮っていた。
 はてどうしようかと思ったが、ここまで来て引き返すという選択はない。私は木の枝が空いているところをかき分けながら進むことにした。いやはや大変な難行苦行であった。これだと役場担当者が「一周はできません」というのも分かる気がした。

               
               ※ いやはや、まさに想定外です。右にも左にも避けることができません。私はこの倒木と格闘しながらなんとか抜けることができました。

               
               ※ 倒木との戦いを終えて、振り返って撮った一枚です。

 なんとか難所を潜り抜け、ゴールを目ざした。
 ゴールにかなり近づいたときだった。右手の林の中に網で囲まれた一角があった。どうやらエゾシカの食害調査をしているエリアのようだった。囲いの中を見ると、そこには木と共に、クマザサが茂り、雑草が生えていた。ということは、エゾシカはあの固いクマザサまで食料として食べ尽してしまったということのようだ。

               
               ※ 網で囲んでエゾシカの食害調査をしているところだと思われます。

               
               ※ 囲いの中はご覧のようにクマザサや雑草が育っていました。

 結局、この日私は中島のエゾシカに逢いたいと思っていたのだが、逢えずじまいだった。食料が少なくなった中島でエゾシカたちはどこで生き延びているのだろうか?

 所要時間2時間20分を要して、中島一周探検コースの探検を終えたのだった。

いけるぞ! 今年のコンサ!

2017-05-06 18:26:01 | スポーツ & スポーツ観戦
 久しぶりだった…。ドーム内にサポーターの声援が響き渡る中、今年初めてライブでのコンサドーレ戦の観戦だった。やはりライブはいい!やはりドームはいい!そして勝利することはなおさらいい! 

          
          ※ 魚眼レンズ風の機能を使ってスタジアム全体を写してみました。

 「洞爺湖畔フットパス」の連載中だが、スポーツネタはやはり新鮮なうちが良い。今日観戦(13時キックオフ)したコンサ戦をレポすることにする。

 今日の対戦相手は現在最下位ながらも、前節で当時首位だった浦和レッズ(現在2位)を破り意気盛んな大宮アルディージャだった。(いわゆる埼玉ダービーと呼ばれる一戦に勝利したのだ)
 大宮は2015年に一度J2に降格したが、それ以外はずーっとJ1を主戦場とするJ1の常連である。だからある意味で、今年のコンサの力を推し量る意味では大切な対戦だった。

               
               ※ いつも熱い声援を続けるサポーター席に浮かび上がったSAPPOROの文字です。

 試合は観衆15,498人が見守る中、キックオフされた。
 試合前半、両者譲らずの膠着状態が続いた。それでも私の目から見ると、ややコンサが押していたように見えた。札幌は守備が安定していて、相手に好機を作らせない。対して攻撃陣は度々惜しいシュートを放つ場面があったが決めきれないまま前半戦を終了した。

               
               ※ アウェイの大宮のサポーター席ですが、けっこうな数のサポーターが駆け付けたようです。

 試合が動いたのは後半14分。CKを得たコンサはフリーキックの名手福森のボールに金園が強烈ヘッド叩き込んだ。しかし、ボールはポストにあたってしまう。そのこぼれ球に主将の宮澤が反応し、見事に1点をゲットした。
 そこから大宮の激しい反撃に遭ったが、なんとか凌ぎ切って1対0で貴重な勝点3をものにすることができた。

                 
                ※ 勝利した時のコンサイレブンはサポーター席のところで肩を組み、一緒に喜びを分かち合っています。             

 今年のコンサをライブで観戦するのは初めてだが,TVでは何度か観戦していて、昨年までのチームとは明らかに違うな、という感じをもっていたが、今日ライブで観戦してみて、その思いを強くした。
 J2時代に時折見せたバタバタした感じがなくなってきて、チームがJ1仕様になりつつあるのを感ずるのだ。そしてそのわけもなんとなく分かりかけたように思えたのだ。

               
               ※ コンサトークショーでその人がらに好感を持った兵藤選手です。今日はちょっと隠れている時間が多かった?

 そのわけとは…。
 補強が思いのほかうまくいった、ということではないだろうか?
 今日のスターティングメンバーを見てみると、先発11人のうち実に5人が新加入の選手なのである。そしてその5人のうち4人がJ1チームからの加入(兵藤慎剛=横浜、早坂良太=鳥栖、金園英学=仙台、キム ミンテ=仙台)なのである。つまりJ1での戦い方を知っている選手たちと、昨年から在籍している選手たちがうまく融合することによって、これまでのコンサとは一味違うチームに変容したように思えるのだ。
 特にJ2時代は孤軍奮闘しているように見えた都倉賢が生き生きしているのが印象的である。今日の試合でも何度も得点しそうな場面があった。現在得点ランキング3位を走っている都倉選手にはこれからも相当に期待できそうだ。

               
               ※ コンササポーターの期待を一身に背負う都倉賢選手が声援に応えています。

 と、これまでのTV観戦、そして今日のライブ観戦を通じて、J2降格候補№1などと揶揄されていたコンサだが、どっこいそうはいかないぞ!という思いを強くさせてくれた一戦だった。

洞爺湖畔フットパス 財田・田園と湖畔を巡るコース

2017-05-05 18:54:37 | フットパスウォーク & トレッキング
 裏洞爺という呼称は聞いたことがないが、よく知られている洞爺湖温泉街とはちょうど対岸に位置する旧洞爺村の一帯を巡るコースである。洞爺湖を眺めながらののどかなコースだったのだが…。 

        

 洞爺湖畔の周辺には合計6つのフットパスコースが設定されている。私は昨年11月に、その中の2つのコースを踏破していた。(金毘羅山コースと四十三山コース)
 そこで残り4つのコースを踏破しようと3~4日に洞爺湖畔へ出かけたのだ。

 3日に最初に訪れたのが「財田(たからだ)・田園と湖畔を巡る」コースだった。
 スタート&ゴールは、「洞爺水の駅」に設定されていた。マップによると全長6.6キロとそれほど長いコースではない。

               
               ※ 「水の駅」とは珍しいが、食事処、物販、そしてイン補メーションセンターなど機能を果たしている施設のようだ。

 10時ちょうど、湖畔近くにある「洞爺水の駅」をスタートした。コンデションは快晴、絶好のフットパス日和である。
 スタート直後、湖畔を離れ、住宅街を抜けて小高い丘の方に導かれる。
 小高い丘を登りきると、眼下には旧洞爺村(現在は洞爺湖町財田地区)の市街地や洞爺湖が望まれ、遠くの丘の上には独特の形をしたウィンザーホテルも望見された。

               
               ※ コース上にはこのようなフットパスの案内標が立てられていたが、ところどころ欠損していたのが残念だった。

               
               ※ 小高い丘からは財田地区の市街地が一望できました。

               
               ※ そして遠くには独特の台形の形をしたウィンザーホテルが望見できました。
 
 道は砂利道、豊かな木々に囲まれ、時折り別荘風の建物が散見されるのどかな風景の中を往く。
 砂利道をしばらく行くと、丘の道から湖畔へ続く道に導かれる。イラストマップでは「財田の田園風景に心が落ち着きます」とある。確かに豊かな田園風景が広がっている。まだ田んぼには水が張られていなかったが、水が入るとまた趣が違ってくるかもしれない。

               
               ※ こうした砂利道を往くのがフットパスに相応しいコースのように思えます。

               
               ※ 丘の上の湖が望めるところにはあちこちに別荘風の建物が散見されました。

               
               ※ 財田地区の田園風景です。手前のビニール畑はトウモロコシのように思えました。遠くは水を張る前の水田です。

 そしてコースは洞爺湖畔へと繋がっていた。湖畔沿いには遊歩道が造られていた。何という素材なのかは分からないが、弾力のあるふわふわとした遊歩道は脚に優しく、観光客には人気の遊歩道だと思われる。何組かの親子が散歩を楽しんでいたが、微笑ましい光景である。

               
               ※ 素材は不明ですが脚に優しい遊歩道です。遠くに親子連れの姿が見えます。

               
               ※ 湖水沿いの木道も脚に優しい遊歩道でした。

 湖水を間近にしながらフットパスウォークを続けていると、インディアンカヌーを操る人たちがいた。湖上で話す声が聞こえるほど静かな雰囲気が素晴らしい。
 湖水の反対側に目をやると、きれいに整地された財田キャンプ場にテントを張る人たちの姿も見えた。まだ、キャンプシーズンには少し早いかな?という時期に思われるがキャンプが大好きな人たちにとっては、キャンプシーズン到来らしい。

               
               ※ インディアンカヌーが佇む湖水の風景は、まさにいっぷくの絵という感じです。

               
               ※ この日の午後に歩いた中島を裏洞爺(?)から見た図です。

               
               ※ 財田キャンプ場にはあちこちにテントが立っていました。

 ところがそこからしばらく行くと、そうしたのどかな風景が一変する光景に出会った。
 水上バイクがあげる爆音である。しかも1台や2台ではない。数を数えたわけではないが、相当数の水上バイクが爆音を上げながら湖上を疾走していた。
 さらには休憩をし、湖上に駐留している水上バイクもかなり数である。
 その傍には、巨大なテントを建てて、大宴会(?)があちこち始まろうとしていた。

               
               ※ 水上を疾走するバイクを撮り損ねました。駐留している水上バイクです。
 
 きっと、洞爺湖の中でも水上バイクができるところを限定して許可されているものと思われる。札幌からも比較的近い洞爺湖は、愛好家たちにとって水上バイクのメッカの一つになっているのかもしれない。
 彼らの楽しみに対して、私があれこれ言って物議を醸す気持ちはさらさらない。ただ、あの裏洞爺の静かな雰囲気を壊してしまうような爆音はどうなんだろう?と率直に思ったのだが…。

               
               ※ たった一羽、シベリアへ帰りそびれた白鳥です。さかんに羽のあたりを嘴で突いていたところを見ると、どこか怪我をして飛び立てなかったのかもしれません。

 私にとってはちょっと残念な思いをしながら終えた、この日の第一のフットパスウォークだった。


※ 昨日の投稿で一度寝てから投稿をなどと書きましたが、爆睡でした。

大渋滞

2017-05-04 20:01:46 | その他
 予定通り4コースを踏破できたのですが、二日とも季節外れの高温というコンディションの中でのフットパスウォークとなり疲労困憊でした。(体力がないのです。ハイ)
 その上、帰路に中山峠の下から定山渓まで大渋滞に巻き込まれ、へろへろになっての帰宅でした。
 風呂に入り、ビールをグイッと浴びると、もういけません。
 ブログを綴る元気が残っていません。
 もう寝ます。夜中に目を覚ますことができたら、フットパスのことについて投稿します。

洞爺湖畔フットパス

2017-05-03 18:00:16 | フットパスウォーク & トレッキング


洞爺湖畔に来ています。
今日と明日、洞爺湖畔に設定されている4つのフットパスコースを巡ろうと計画しました。

その4つとは、①財田・田園と湖畔を巡るコース、②中島一周探検コース、③壮瞥公園と果樹園コース、④昭和新山と有珠山山頂コースの4つです。
今日、快晴の絶好のコンディションの中、計画どおり①、②のコースを踏破しました。中島一周探検コースは2つめだったこともあり、けっこうタフでした。
明日は残りの2つのコースを踏破して帰宅の予定です。

宿泊は今年初めての車中泊です。
実は昨年暮れに車を入れ替えてワゴンタイプのものにしました。(ワゴンではないのですが)そのため、セダンタイプよりかなり居住性はアップしたのではないかと思っています。
その辺の感想も帰宅後にレポしたいと思っています。

笑い話しを一つ。
二つのコースのフットパスコース終え、今日の宿泊予定の壮瞥町の道に駅に向かったとき、壮瞥町の公共温泉(名前を忘れました)で汗を流そうとタオル一枚持って入館しました。
とってもいいお湯でした、
さて身体を洗おうという段になって、シャンプーも石鹸もおいていないことに気付きました。私はそうした類いのものは当然用意されている思い込んでいました。
あまり公共温泉を利用したことのない故の無知でした。どうりで料金が420円と安かったですもね。
これからはシャンプー、石鹸持参で利用しなくては…。

今日はけっこう疲労しました。明日に備えて早寝します。

添付した写真は、中島に行くために乗船した遊覧船の上からまだ雪をかぶっている羊蹄山を望んだところです。

石倉山周辺トレッキング

2017-05-02 17:42:53 | 北海道低山紀行 & Other
 あわよくば石倉山山頂に、と思ったが叶わなかった。少ない情報で登頂できるほど山は甘くはないし、私自身の力量もまだまだということだ。私はまだ雪が残る石倉山の周辺の春山トレッキングを楽しんだ。 

               
               ※ S氏が用意してくれた縮尺の異なるマップの内の一枚です。

 今日(5月2日)小樽市張碓(はりうす)の石倉山を目ざした。
 しかし、正確に言うと本来は石倉山の登頂を目ざしたのではなく、石倉山の手前に広がる複雑な山道(林道)の様子を探ってほしい、という知人S氏の依頼を受けてのトレッキングだった。

               
               ※ 上のマップの縮尺を大きくしたものです。これだと蜘蛛の巣状の道路がよく見えます。

 S氏には登山やトレッキングなどの趣味はなく、私が山を少しやっているということを耳にして、依頼してきたようだ。
 S氏からの依頼は、①張碓の地域に蜘蛛の巣のように道路が造られた理由は何か?②その道をフットパスなどに利用できないか。という2点だった。

 自宅から車で約1時間、国道5号線が大きく左折して、札樽自動車道の陸橋の下を潜り抜けたところで直進し、蜘蛛の巣状の道路を目ざした。
 確かにマップでは蜘蛛の巣状に道路が張り巡らされているように見えるが、現地へ行ってみると、車が入っていけるところは一本道になっていた。(分岐するところでは「こちらは民有地」という表示が出ていて入れなかった)
 雪解け水が流れ下る一本道をどんどんと高度を上げていった。道路の状態は悪く、おまけに細い道だった。車を方向転換して引き返せそうなところがなく、心細くなりかけたが、かなり上がったところにちょっとした広場がありホッとして、そこに車を停車させ、そこからは自分の足で探索することにした。

               

 車の運転に集中していたため、現在地がどこなのか皆目見当がつかなかった。それでともかく、周辺の山道(林道)をトレッキングしてみることにした。
 天気は晴れていて、気温も適度で、気持ちの良いトレッキング日和だった。
 ところどころ雪が残っていたり、雪解け水が流れていたりするところもあったが、心地よい林道トレッキングが続いた。

               
               ※ 先の見えるピークが石倉山?と思ったのですが、どうやら違うようです。

               

 と、そのとき、木の枝に括り付けられたピンクのテープを発見した。「これは頂上へ導いてくれるテープではないだろうか!?」と俄然勇気が出てきた。
 それまで現在地も分からず、登頂など端から諦めていたのだが、「あるいは!」という気持ちになった。
 ピンクのテープを追って登り続けた。途中からは林道を離れ、林間に入っていく。それでもテープは途切れなく続いており、登頂への期待を膨らませてくれた。
 やがて傾斜が緩くなり、ピークに達したのかな?という感覚になった。しかし、手元の高度計を確かめると356mしか示していない。(石倉山は500.8m)

               
               ※ テープは林道から林間へ誘います。今はまだ雑草が生えていませんが、夏は大変でしょうね。

               
               ※ 一瞬、「ここが石倉山?」と思ったのですが、全然見当違いだったようです。

 目を皿のようにして周りを見回すと、まだ先にピンクのテープが見えた。それを辿ってさらに前へ進んだ。すると、しばらく行くと明らかに下っていることが分かった。その先はさらに急に下っている。
 「これはもう一方の上り道ではないのか?」という疑問が沸き上がり、無理をしないことにした。(もしかすると、一度下って石倉山を目ざすルートかもしれなかったのだが)

               
               ※ ピンクテープのルートはまったく見晴らしが効きません。少しルートを違えて、林間から見える日本海を写しました。

 時間的に余裕はあったが、初心者の単独行としては賢明な判断だったと思っている。
 かくして行動時間約2時間の今シーズン初の山道トレッキングを終えることにした。

 さて、S氏に対する私の考え(回答)であるが、①については、周辺は昔砕石場がかなり目立つところだったというから、その砕石を運び出すために蜘蛛の巣状に道路が造られたのではないか、というのが私の想像である。②については、林道歩きはフットパスルートとして適しているかもしれないが、残念ながら見どころに乏しい感じがして、果たして人気が出るコースとなるか、と問われたら首をかしげざるを得ないのではないか、というのが今日見た感想である。

 ※ 私が今日立ったピークからの下山中、エゾリスの親子に遭遇した。30mくらいからの近距離で見たのだが、親子は逃げずに木の上を走り回っていた。発芽しかけの木の芽を啄んでいたのだろうか?およそ5分ほど、私は立ち止まってじっくりと二匹のリスを眺めることができた。それでは私としては珍しい野生動物の写真を一挙5カット掲載します。

               

               

               

               

               

最新研究報告 シマフクロウの今

2017-05-01 17:41:19 | 大学公開講座
 コタン・コロ・カムイ(コタン(集落)を護るカムイ)とアイヌ民族から崇められたシマフクロウ。その数が激減し、環境省のレッドリストの「絶滅危惧種IA類」に指定されているシマフクロウは今どうなっているか?保護活動を続けながら、研究活動にも携わる研究者に聞いた。 

          

 4月30日(日)午後、北海道博物館において「最新研究報告-北海道と極東ロシアのシマフクロウ」と題する講演会が開催され、参加した。
 講師は、シマフクロウ研究者としては第一人者と言われる「シマフクロウ環境研究会」代表の竹中健氏と、北海道博物館の表渓太学芸員が務めた。

 竹中氏は、シマフクロウがアイヌ民族から「コタン・コロ・カムイ」と崇められた訳について話された。それによると、シマフクロウは魚を主食としているが、川を遡上してくる鮭を捕まえたとき、鮭のエラ周辺を食するだけで、あとは残すためにアイヌは越冬用にその残りを利用することができたことからシマフクロウを重宝したという。一方、同じ鮭を食するオオワシやオジロワシは飛ぶ力が強いため、鮭の全てを持ち去るということだ。
 しかしシマフクロウが崇められたのは、それだけの理由だけではなく、その姿、生態などからアイヌはシマフクロウを特別視したのではないかと思われるのだが、どうだろうか?
 そういえば、北海道コンサドーレ札幌のマスコットもシマフクロウであるが、きっとアイヌが神と崇めていたことと無関係ではあるまい。

               
               ※ 最新研究の報告をする竹中健氏です。

 そのシマフクロウが1980年代には80~100羽程度まで激減したという。1995年に認められたつがい34つがいだったという。過去には北海道全域に生息していたのだが、開発によって餌場を失い、急速に生息地が狭められことによって絶滅危惧種となってしまったようだ。
 そこで心を痛めた民間人や、それを追認した形の環境庁などの手によって、人工給餌場や巣箱の設置が始まり、現在では人工給餌場が14ヵ所、巣箱が170個までに増えたそうだ。
 その結果、2014年には55つがいにまで回復したそうだ。

 ようやく急場をしのいだ形の保護活動であるが、今後に向けては大きく二つの課題があるという。
 一つは、いつまでも人間による保護活動に頼るのではなく、真の意味でシマフクロウが自立できる環境(豊かな森林、豊富な餌場)をどう造っていくかという課題である。
 二つ目は一つ目とも関連するが、人工給餌によって増えたシマフクロウは知床など一定のところに集まり、過密な状態となり餌場が不足してきているという。そこで、生息地を分散させる必要が生じてきているそうだ。いかに円滑に分散させるかという課題もあると話された。

                    
                    ※ シマフクロウが営巣する大木のウロ(洞)が少なくなってきた今、こうした巣箱が彼らを助けています。

 最後に竹中氏はシマフクロウの保護、研究活動を行っている意義について、フクロウの中でも世界最大級のシマフクロウの保全を図ることは、シマフクロウの広げる傘(翼)の下で、他の鳥類をはじめとする多くの生物が護られ多様な生物が雨を避けることができる(生物多様性が確保される)と話された。

 続いて登壇した表学芸員は、シマフクロウのDNAの研究をされている方である。遺伝子レベルの話は難しくてよく理解できないのだが、氏の研究では極東ロシアと北海道に生息するシマフクロウはおよそ50万年前に分岐し、DNA的には大きく異なるタイプだということが分かったそうだ。それに対して国後島など千島に生息するシマフクロウは北海道のタイプと同一とのことだった。

 いつも思うことだが、自然界を対象として研究される方々の気の遠くなるような地道な研究にはいつも頭が下がる。
 開発とか、経済のことが声高に語られる現代であるが、彼らのような地道な研究・保護活動が自然の破壊を防いでいると思うと、もっと彼らの声に耳を傾けねばならないと思うのだが…。

※ 今回は写真撮影がNGだったので、掲載した全ての写真はウェブ上から拝借しました。