吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています

耐震基準疑惑 その2

2014年10月03日 06時07分51秒 | インポート

 当時の基準が正当か正当でないかは別として、現行の規範を逸脱したのであるからA氏の行いは問題がある。しかも安全を無視した鉄骨を間引くという行為であるから、建築士の信用も失墜させたことになる。ただ報道機関の糾弾に乗じた同業者のコメントは今でも覚えている。「こんな鉄骨ぬいた建築物では震度5で全壊しますよ」と皆が口を揃えて言っていた。ところが・・・である。その後、東日本大震災があった。関東近県でも「震度5強」の地震に襲われたのである。A氏が設計しすでに建てられていた建築物は、それらひとつもヒビすら入っていないというのである。A氏が正しかったかどうかでではなく、また建築基準が正当だったのかどうかの問題であるとも思わない。基準などというものは世の中の枠組みの変化でいくらでも変わるのである。基準とは真理ではなくその時代の考え方でいくらでもかえられているのである。<o:p></o:p>