吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

創感染 その2

2014年10月20日 05時38分45秒 | インポート

   昔、外科研修中の話であるが動物といえば、牛の角に刺された傷をみた。以後やはり創感染を起こされた。傷口の感染だけならまだしも、ペットとして飼っていたアライグマに噛まれてそこから破傷風になった人を診療したことがある。目の前でけいれんを何回も起こされ血圧が280まで上昇した時は往生したものである。結局1か月間、鎮静剤を使って何とか凌いだが大変だった。また塗料を噴射するジェットガンを近距離から誤って太ももに刺入した人も診療した。塗料が皮下組織の深いところにまで入り込んで結局ひどい蜂窩織炎を起こされて2か月近く排膿が治まらなかった。組織深くまで雑菌や異物が入るといえば高速グラインダーで作業中、手背部を擦った傷を診た。これも異物が皮下組織の奥にまで拡散したのか、以後著明な腫脹と疼痛を伴う蜂窩織炎を併発された。膿瘍を認めるようになってから創を切開開放してやはり毎日、生理的食塩水で洗浄処置したが治るまでに2か月近くかかった。<o:p></o:p>