吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

ノーベル物理学賞 その2

2014年10月15日 06時05分35秒 | インポート

   今回の受賞のスピーチで一番驚いたのは、彼の仕事に対する情熱とモチベーションである。それを彼は「anger(怒り)しかない」と言っていた。この法廷闘争でのことを言っているのであろう。技術者が大きな研究や発明を継続するにはその成功報酬の対価を引き上げることが重要であるといっているのであろう。一昔前、自分の研究者イメージは、新しい分野を開拓し研究に没頭し世情には疎いようなイメージがあった。でも世情に疎くても世の中が研究に没頭できる様に周囲からサポートしたり温かく見守ってあげたりしていたようなイメージがあった。まあ実際はそうでなかったかもしれないが、現代では中村教授の一連の法廷闘争をみて、研究者も研究以外の所で労力やエネルギーを必要とされる時代なのかと驚いたのである。しかしもっと驚いたのは「とりあえず」決着のついた法廷闘争のあとで、しかも華々しいノーベル賞受賞のスピーチでの質問に対し「怒りです」といった言葉になんとなく違和感を覚えたのである。<o:p></o:p>