楠本健吉の言葉に「本と、酒と、女に使った金は、何らかの形で必ず帰ってくる」という迷言(?)がある。女性に金を使った覚えはないが、本と酒には随分奉仕したように思う。歴史狂いした昨今、本棚の奥に思いもかけない本を発見して、大いに参考になっている事を思うと、「俺も馬鹿じゃーなかったな」と合点したりする。お酒とて若い頃の無茶飲みも、下戸の方より社会勉強をした事は間違いない。赤提灯に数時間居座って、おでんなんぞで角打ちを数杯あおり、議論をし、喧嘩をし、茶碗を叩いて「ちゃんちきおけさ」を歌い・・・良い友を得た。
そんな友人から久しぶりの電話、「赤提灯で忘年会をしよう」との誘いである。必ず出席を約して電話を切る。メンバーも想像できるし、場所も同様だ。こんな事で胸がときめく。爺になった証拠だなーと頬がゆるんだ。
そんな友人から久しぶりの電話、「赤提灯で忘年会をしよう」との誘いである。必ず出席を約して電話を切る。メンバーも想像できるし、場所も同様だ。こんな事で胸がときめく。爺になった証拠だなーと頬がゆるんだ。