津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

頓写会

2009-07-23 16:36:45 | 熊本
 今日七月二十三日は加藤清正公の命日である。お墓がある本妙寺では夕方から頓写会(とんしゃえ)というお祭りが行われ、毎年七・八万人の参詣客で賑わいを見せる。
清正公の三回忌に、山内の僧侶が一夜にして法華経(69,384文字)を写経したことにより、頓(すみやか)に法華経を写経した法会ということに由来して、「頓写会」とよばれている。

    http://www.honmyouji.jp/tonsyae.html

    ja.wikipedia.org/wiki/本妙寺_(熊本市)
    www.honmyouji.jp

清正公は地元では「せいしょこさん」と親しく呼ばれている。清正公様という二重敬称で尊敬されるが、司馬遼太郎をして農業土木の神様と言わしめた。まさしくそのとおりで、色々な遺構が現在も現役で残っている。細川忠利は肥後入国に際し、熊本城に入ると一番に本妙寺の方向を拝して深く頭を垂れたという。細川家は代々加藤清正を厚くおまつりしている。
かって私は本妙寺の近くに二十年ほど住まいした。頓写会の夜は知人友人があつまり、ドンちゃん騒ぎがきまりであった。わが散歩道として親しんだ参道や「胸つき雁木」は、善男善女で満ち溢れ一夜限りの大賑わいを見せる。来年は清正公歿後400年を迎える。
    
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吉村文右衛門上書 - 2

2009-07-23 06:49:31 | 歴史
          御國難儀の大概
       
       御國難儀の大概御侍は大小身共ニ困難儀と申んから大身ハ
       大身たけにも可有御座歟たゝ無役の御侍至極難儀と相聞申候
       御侍以下軽輩之面々なを/\難儀仕ル由ニ御座候 皆ゝ飢寒の
       患にも及申と相聞申候 只々御役人とたに申候へハ大かた内福ニ御座候而
       難儀不仕由ニ御座候 又御百姓の有様ハ言語同断之事ニ而御座候 前ハ
       家の三十軒も御座候ゐし村 漸十五軒になり十軒ハ五軒ニ
       減し皆々御百姓を仕兼候ゐて家をうり屋敷を拂 高を上ゲ
       父子兄弟夫婦の者奉公に出或ハ年期の奉公にゆき或ハ
       永代に身をはめ或ハ髪を剃里てはつちを比らき或ハ乞
       食に出兄弟妻子おもひ/\に離散候故村々の御百姓

       次第/\に少く相成申候由ニ御座候 去年より今年に至り申候而は
       少々残りとゝまり申候 御百姓も飢寒に及申候故こらへ兼
       申候而手々に椀をさけ皆々乞食ニ出申し是を憐ミおもへる町人
       寺なと施行をひき申候へ者 とこの施行に弐千人 こゝの施行に
       五千人六千人御座候ゐしと日々承り申候ゐしか麦作出来仕候而
       大かた在所/\に帰り申候由麦作も仕置申さぬ者共ハ帰申而も
       益無御座候故是等ハ所々の屏下或ハ寺々の門や木かけなとに
       臥して夜を明し昼ハ終日乞食仕候よし左様ニ仕候而も飢を
       志のき得不申歟こゝかしこに倒れ臥して餓死仕候者日々
       多御座候由承り申候 御侍御百姓右之通ニ御座候へハ工商の二民
       も不宣と相聞申候 工人ハ器を作り出し申候候而も買用るもの

       少く商人も買人も少く御座候へハ利を得る事少く寺社瞖山伏之
       類迄得物乏ク日雇取ハ雇ハれ不申皆々難儀仕在之末々二至迄
       御役人のミ日々内福ニ成申候由御座候 右之通ニ御座候得ハ諸人
       打寄/\西も東も差支之事迄申候而歎き申さぬものハ無御座候
       何方ニ参候而も気のつまり申咄迄ニ御座候 ケ様ニ御座候処より
       前ニも申上候通りニ
       上之御事を茂諸人口々ニ奉誹謗候 ケ様迄ニ御座候而ハ気毒
       千萬成る儀ニ奉存候 兎角 御仕法も替り不申候而ハ成申間敷と
       乍恐奉存候 御國の難儀一年増にさしつまり参り申候
       五ケ年以前よりハ二三年前ハさしつかへ三年前よりハ
       去年ハまたさしつかへ去年よりハ今年ニ至り申候而ハ又々

       つまり参り申候 此つもりハ何と成り可申哉気の毒に奉存候
       ケ様ニ御座候得ハ御侍中も十ニ八九ハ義理を忘連申候と相見申候
       媚遍つらひを旨と仕り利録立身を心懸申候 昔ハ御郡代
       奉行なとハ諸人きらひ申候事と承り申候二當時ハ御郡奉行ニ
       成申儀を諸人殊之外ニ望申候と承り申候 如何様御郡奉行ニ
       成申候へハ俄ニ内福ニも成申と承り申し定而御郡におゐて
       利益も御座候哉と奉存候 御留守居組なとにも入申候儀を昔ハ
       口惜き事ニ奉存候由唯今ハ御留守居組ニ入申候而も御役ニ付
       申候へハ悦ひ申候由承り申候 ケ様に不義の富を求メ義を失ひ
       利欲第一の心になり果申候者共御役人ニ相成申候而ハ御為ハ次キ二
       仕り私欲を先キと可仕と奉存候 諸役人ハ私欲不仕義正し

       かるへき人ニ被仰付候様ニ有御座度乍恐奉存候
       
    
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