津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■「北村甚太郎覚書」釈文--15・16

2014-09-27 06:56:45 | 史料

 

                                                        射抜玉
                                尓てハ竹束通り申さぬと見へ申候と存いぬき玉をこしらへ

                                分別して勘四郎・松田忠右衛門を以 幽斎公懸御目候へ
                                                 
                                は殊之外御感被成何連もへ相渡し打を候へと被仰付候間勘四郎
                                        配り             を へ
                                忠右衛門玉くばりなれは渡被申様子遣ひ打をかへハ其後ハ輙

                                          く寄候事の不仕候 此儀松田忠右衛門・竹原庄左衛門なと存生尓て

                                候間可被存か後尓竹把裏尓死人多く有之りて何とも

                                不成のよし井門亀右衛門被召抱候て物語尓て聞申候其後

                                豊前尓ても度々此物語被仕候城中尓て赤き装束ハ甚ン

                                太郎尓て有之候 又白赤の段々の母衣武者ハ其後亀右衛門尓て

                                有之候ひつるかかくのことく城より祢らひ鉄炮打懸候へとも

                                當り不申と申候へハいや當らぬ尓てもなく候甲の立物又母衣

                                の出し母衣尓も少し玉の當りたる跡有之つると語り申

                                され候事

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                              一、右のことく竹把尓ても寄兼申候故か八月中頃まてハ責申事

                                もなし 八月中頃より東西尓大石火矢を志かけ申候西の方石

                                火矢ハ本町筋中程より松山権兵衛預り申大草矢倉と申
                                              
                                矢倉尓當て仕懸申候 西ハ小野木縫殿介大将分尓て肝

                                煎打申候後ハ矢倉越打破申候東乃方の石火矢ハ二ッ橋と

                                云橋の少城の方尓當て仕懸申候是ハ諸勢替る替る打申候と

                                見へ申候差物かゆれるのを見て城中合点仕用心仕候
                                  本ノママ  そと    本ノママ
                                是ハ矢ことく矢倉と申へ當て仕懸申候数度打申候へとも皆
                                  候て
                                越し只一ッ中り塀を幾重も打貫後の塀扣柱尓當候て

                                玉留り申候其玉重さ三百目有之由之事
                                一本コレヲ見出シトセルアリ
                              一、寄手の陳所乃次第人数壱萬五千余騎なり城より西

                                の方にとひとりと云山は高き山なり城より三拾町余

                                有之是ハ小野木縫殿介陳取れり

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