津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■八代朽木家取扱之扣写(ニ)

2017-12-12 14:14:04 | 史料

 紫英なる人物が内匠に宛てた書状である。三行目から数行、定彦についての人格に関わるような記述も見え、少々驚いている。
手許にある資料で「紫英」なる人物を見つけているが、系図などにも表れず難儀している。
この文面を読んでいると、これは定彦の父親である昭信(病気のため離縁し実家・宇土細川家に帰る)だと考えれば大いに辻褄があってくる。
あとは昭信=紫英であることを証明しなければならないが、至難の業ではある。
判読でき兼ねる文字を■表示したが、文章の大意は理解できるかと思っている。


                     此間の御御書付つぶさに披見致候 順養子
                     の事御尤ニハ存候得とも定彦事御見及
                     の通短才小智ニて殊更十ケ年以前の
                     大病後ハ幼年の時分と替りかんしやく
                     にて少シの事茂怒り強ク氣薄御座候而  
                     中/\御用ニ立候処無覚束家来之取扱
                     家を納メる事決而なかるへき男ニて候間
                     他家江養子ニ遣候事ハ猶以家の恥辱
                     に毛相成可申哉と存上候 順養子事ハ断
                     ニ及ひ申候 守節院も存生の時其心ニ欠(かけ)
                     既ニ病中嘉門(三渕澄昭)方ゟ弥学をめし右之
                     養子之事存命之内相極候様被仰聞
                     申候間其許江男子両人(昭吉・昭昌)御座候て
                     定彦は年齢養子ニハ長ケ申候間人並

                     ニ茂生立候ハヽ養子ニと遣し可申と
                     御返言ニ及ひ申候 其時分直記(松井誠之)方而も
                     御書立前ニ而被成御聞之事ニ候此間御隠居様
                     よりも養子の事ハ先々月御書付被成
                     候得とも右之段々申上御断申上相濟申候
                     守節院様存生之時定彦ニも折々申聞
                     置十ケ年前より段々■後心得之事共
                     委敷書残し置候ニも其とてのことハ
                     萬々一御相談候ともかたく御断申上候様に
                     又成へき事ニて御座候て何卒宇土(定彦父昭信実家)の様に
                     御返し申上度と■■■■願ひ書残し
                     置候侭御■■■候而ハ定彦孝の道
                     難相立御座候其身も去年已來別而  
                     其許の願ニ而此所ニ引移り昔之様ニ
                     の(ママ)心替も忘れ安■に老の心を延■
                     居申候 又々家の大そふとふ(騒動)を承り候半と

                     心をくるしめらしく其身に孝々と
                     ハ思ひ候て今度の事ハ何卒/\御止
                     給候へく候 家督も度々代替り候ヘハ先祖
                     よりの御譲りの知行も次第/\に減し
                     當時柄家来の扶持も弥難儀に相成
                     可申候旁御断申候それニ付■ニ扨置候ハ
                     家督を御譲り之心ニ而只今家々両人江
                     なり之分料を何卒只今通りに永く
                     定彦に御分ケ■■度候信記も定彦
                     順養子ニ成りし心ニ而屋川(やつ)かいなから右之通ニ
                     以多(いた)しくれら連(れ)候已後ニ子共両三人ハ 
                     やしなひ大和守様(三渕藤英)ゟ之御血脈茂残り為
                     申候ハヽ其身にとり是にまさる孝々ハ
                     御座なく候 定彦ハ子のセ已も成兼候者ニ
                     御申候ヘハ家来中も順養子ニ相成血筋を
                     存候ハヽ其身無キ程ニも定彦に心を附

                     上の御ちじょくかつハ家の恥にならさる
                     やうに心を附候様に御■ニハ申付給御へ
                     く候 此事ハ去年以来ととのへ御家のミ
                     申置候と存立居候得とも次第/\に氣薄
                     其上手いたミ不叶の上に■■て難儀
                     に御座候 延引いたし屋ふ/\心の程
                     あらはし御返答旁書残し候事
                                あ那かしこ
                       四月三日      紫英
                      く川き(朽木)
                        内匠殿へ

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■宮川八郎兵衛殿(ニ)

2017-12-12 08:21:42 | 人物

             先の■宮川八郎兵衛殿では「上鳥毛紺朽葉角違染分」の指物をご紹介したが、この度は甲立物と陣幕紋である。           
             家紋の名称が記されておらず残念・・・

 

 

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