津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■幽齋公御教歌

2017-12-10 15:43:51 | オークション

        

 現在オークションに出品されている品である。写真下段・左に書かれているのは幽齋公の御教歌である。
拝見してすぐ分ったのには理由がある。史談会会員のO氏のお宅の史料をお預かりした折、この教歌に出会い読み下しに苦労をしたからだ。
天明年間境野意明が謹写してO家に贈呈されたものだと思われる。  
士の道にかなう教歌として、多くの人が軸にしたり写し取ったりしたことが推察される。

        

                      細川玄旨君記しおかせられ
                      たるよしのかけ物にしたるを
                      うつし侍る
                       身のために君をおもふは口おしや
                         きみのためなど身をば思いて
                      身のために君をおもふは欲心なり
                      方向をして忠節をなし君の
                      ため能すれば或は立身し知行
                      おとしむ褒美を請なむ ほめら
                      れ念比にあらむと我が身解さる時は君を
                      恨ミ奉公しても何の甲斐なしなど
                      云うて却って仇逆心の種となるものなり
                      また君の為に小身をおもふときは君に
                      奉りし身なれば心を正しく候を
                      理にはむかしと思ふも君か為なり
                      身を全うしてははつかしめを取らして
                      慎も君のためなり 辛労苦労
                      をして或ハ弓鉄炮等武芸を嗜
                      も君のためなり 昼夜それ/\の
                      役義を務るも君の為と思ひ 
                      ぬれば何を勤ても骨折ぬるとて
                      も君のためなればすこしも恨なく
                      是を真実忠奉公人忠臣の士と
                      いふなるへし
                       天明乙午冬十一月 
                            従境野意明謹写

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■河喜多治部右衛門殿(ニ)

2017-12-10 07:39:37 | 史料

  先にご紹介した ■河喜多治部右衛門殿 と同人物の物である。前回の物は「差物」、今回は兜の向立と幕紋である。
河喜多家の表紋は「丸に三つ柏紋」であり、この裏紋(?)「一文字紋」は河喜多一族の内では唯一治部右衛門家が使っている。

                    

                       

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