二〇二 熊本町數・家數・男女幷別當數・賣買屋
附、市日之事
一熊本惣町數八拾六町
一新町壹町目一丁 一新貮丁目六町
一新三丁目四町 一蔚山町壹丁
一職人町四丁 一細工町七丁
一西古町拾壹丁 一中古町拾壹丁
一東古町拾丁 一紺屋町七丁
一京町壹丁目壹丁 一京町貮町目壹丁
一今京町一丁 一出京町三丁
一本坪井六丁 一新坪井拾貮丁
一家數三千八百八拾五軒
一男女數貮萬三百九拾六人
内
壹萬千百七拾八人 男
九千貮百拾八人
一別當役三拾六人
一蔵數九百三拾三間
一客屋數五拾九軒
一造酒屋數三拾八軒、 内三十六軒 當時造酒
貮軒 休本手
一糀屋敷五拾三軒、 内四拾弐軒 賣買
拾壹軒 休本手
一揚酒屋數百五拾五軒 内百四拾九軒 賣買
六軒 本手所持仕居候得共當時賣買見合居候也
市日
一新一丁目 二月朔日
一本坪井町 二月三日
一新坪井町 二月七日
以上
文政十年十月廿八日 機密間え遣 町方
二〇三 河尻・高瀬・高橋・八代町人數之事
一男女數四千貮拾九人 川尻町
一同貮千四百九拾五人 高瀬町
一同千四百四拾三人 高橋町
一同四千五百九拾八人 八代町
右四ヶ町人數之儀、以前之しらへには稜相見不申、
御郡中人數之内二ても加へしらへニ相成申たる二
ても可有之候得とも、只今二至難相分、仍て此所
二付紙用置候事
二〇四 文政十二年二月
一去夏御下國之上被思召上候筋も被為任候得共、種々災害
等も有之、思召通之御儀不被為出來候付、今度八十歳以
上之老人共え御酒御肴被下置旨被仰出候、依之五ヶ町八
十歳以上之町独礼以下末々之町人迄、別紙之通頂戴被仰
付候間、懸り／＼之町會所等最寄宜所二おゐて、無支日
柄頂戴之儀取計加有之候、尤委細之儀は別紙書付相渡候
一出家・社人幷寺社支配浪人幷弟子僧等えも頂戴物被仰付
候間、兼て之取扱二應し、相當之品頂戴之儀、支配方よ
り取計有之候様
右之通夫々可及達旨、御用番より書付被相渡候事
覺
一御吸物御酒御肴一種宛 町獨禮幷家族共
一御酒御肴一種宛 町別當以下末々迄
一頂戴之節於町會所等、座席等之儀は兼て之取扱二應し、
不都合之儀無之様差圖之事
一頂戴之御品用意之儀、大略一統同様二有之候様取計之事
［付札］「頂戴之御品代は追て被渡下筈候」
一頂戴相濟候上、御禮之儀は支配方より引取、御奉行所え
罷出候筈之事、以上
二月
二〇五 文政十二年四月
一坪井川町浚方之儀付ては、文化十四年唐人町・小澤町・
船場町え及達置候筋有之候處、其後届兼遂年川筋淺ク相
成、水引之障り二も可相成様子ニ付、右浚方之儀、東作
右衛門・古閑才右衛門請込被申付候付、唐人町・小澤
町・船場町筋先年達之通、一ヶ年に両度宛堀方之儀、且
平日浚方共二両人差圖を請候様との趣、各御達之通夫々
右所柄え及達候
一船場町二て川筋之者共せんばを川流二建候様、且境垣も もがり→虎落
がり二致候様二との儀、先年及達置候通、屹ㇳ相改候様、
尤此儀も東作右衛門・古閑才右衛門差圖を受候様、此間
町方分司より申達候通候
一船場橋上下河原地、以来地子銀上納被仰付度由、御達之
通候處、彼所は御入國之砌御意筋二て所柄之者ニ被渡置
是迄年來地子御免之所柄ニ付、猶此接僉議之筋有之、以
來共是迄之通ニて被差置旨、永田金左衛門飽田御郡代岡本平
左衛門御掃除頭なりえ達ニをよひ候事
二〇六 文政十二年七月
一船場橋より下手、水理障二相成候家蔵等は悉ク此節解除
被仰付筈候得共、左候てハ身代二障り候程之者も可有之
候付、別段を以有來之分は其儘に被差置、川浚夫此節御
抱方を以年々浚方被仰付筈ニ付、身代相應／＼致出錢候
様被仰付、右御出方之内二償被仰付筈候、尤右致上納候
得は、下地之地子錢上納は可被成御免候條、小前／＼迄
出錢之員數相しらへ、書付可被相達旨候
一船場橋下濱手立木之儀、町通り二寄居候は鑓障二相成候
間、枝卸、川手は根剪被仰付、諸事、東作右衛門・古閑
才右衛門取計被仰付候、尤自今以後、右之所二小屋類二
ても家建候儀被禁候條、銘々受書判形之書付相達候様、
東西中古町別當え及達候事
下流から見る明治初期の船（洗）場橋
やや左手よりに天守閣が見える。
二〇七 文政十二年七月
一船場橋より下手川浚夫抱方被仰付、一ヶ年壹貫目宛、町
方より御掃除方え可被引渡段申達候處、右之員數貮ては
及不足候付、抱夫三人之場を二人被召抱、一人は平常御
花畑前懸り物流二被召仕候、抱夫二相應之御心付渡を以
取計せ、若届兼ね候ハヽ御手人差繰を以浚方被仰付度旨、
見込之書付、飽田御郡代・御掃除頭より達有之候付、伺
之通被仰付段及達候事
