先にご紹介した、江戸初期 『 熊本藩家老 長岡監物 書状(御花畑掃除) 』 米田是季 古文書の一部である。
右から 嶋 又左衛門
矢野半十郎
小坂半之進
松岡久左衛門
佐分利兵大夫
谷 助大夫
長谷部文右衛門
山川惣右衛門
山内勘助
細川七左衛門
寛永十年忠利公の入国の二ヶ月後の花畑邸入居前日に、夫々の人たちに組下の者たちを掃除に派遣するように申し達したことに対して承諾の旨の花押が記されている。
緊急の事であり各人の名前はあらかじめ書かれており、花押を記すばかりとなっていた。それぞれ城下に住んでいたろうが10軒廻るのは大変であったろう。
矢野半十郎と長谷部文右衛門は花押ではなくローマ字印が押されている。
又佐分利兵大夫と細川七左衛門は本人が留守であったらしく、家来の者が署名して花押を記している。
花押をいろいろ集めているが、陪臣の人たちの物も見事なものである。ローマ字印はこの後禁止されたのか、見受けられなくなっていく。
貴重な資料である。