こういった類の本はほとんどが「現代語訳」で書かれているが、この本には「原文」も併せて掲載されている。
古文に親しんでいると、行間からにじみ出る微妙さや豊かさが、現代文に訳されるとこれらが失われて味気ない気がする。
交渉慣れしていない日本の役人が、初めて見る威丈夫な外人を相手に、どのように対応したのかは興味ある処であった。
なかなかしたたかな交渉が行われていて、驚かされる。まだすべてを精読したわけではないが、今年の「私の読書大賞」の上位にランクしている。
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内容説明
「黒船来航」に対して、幕府は本当に弱腰だったのか?日米開国交渉に関する最重要史料でありながら、一般にはほとんど知られていない日本側の議事録が初の
現代語訳に!明治維新以後150年の「常識」を覆す!『墨夷応接録』原文・「日米和親条約」「下田追加条約」・解説も収録。
目次
『墨夷応接録』現代語訳(墨夷応接録 初篇(日米和親条約篇)
墨夷応接録 二篇(下田追加条約篇))
『墨夷応接録』原文
附録(日米和親条約・下田追加条約現代語訳;日米和親条約・下田追加条約原文)
解説(森田健司)
著者等紹介
森田健司[モリタケンジ]
1974年生まれ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間・環境学)。
現在、大阪学院大学経済学部教授。専門は江戸時代の社会思想史