何か珍しいものでもあればと思い、カメラをぶら下げて散歩に出る。
もう一つ目的があって、街路樹の山茶花についている実を一つ二つ頂戴しようという魂胆である。
七八本ある山茶花の木をこまめに眺めながら歩を進めていると、山茶花の小枝を身にまとった体長4㎝ほどの現役のミノムシを発見・・・
なかなか芸術的な作りではないか。早朝の雨でぬれているが、口を閉じれば防水機能の満点の衣で心配はいらない。
亡くなった母が、ミノムシでつくったがま口を持っていたのを思い出すが、一枚一枚開いて裏返し菱型にして数十枚縫い合わせてあった。
色合いはその侭で何とも地味な感じではあったが、こんなものまで材料にして物を作るすごさを感じたことだった。
山茶花の実はほとんどがはじいてしまって、二つだけ採取、はじけたところで植木鉢に植えてみようと思っている。