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| 廿一日 奥村少兵衛
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大水退ク |一、昨日ゟ、事外大水出申候へ共、今朝は水引申候事、
籠者人横目坊主ノ |一、御横目坊主玄佐籠者被 仰付候処二、妻子共はや二三日もめしをたへ不申、うへニ及申候間、籠
妻子へ飯米給与 | 者被 仰付者之妻子之儀に候間、兵粮御あてかい被成間敷候哉と、皆川治ア丞被申来候間、兵粮
| 可被相渡由、金子喜左衛門ニ申渡候事、
|一、生源寺市兵衛・不破忠左衛門登城ニ而被申候ハ、真下喜左衛門与太和長左衛門と申もの去々年相
河口女ノ出切手 | 果申、彼者女房生国中国のものにて候、此地ニハ親類も無之、はやうへに及候間、川口御切手被
| 下候ハヽ、本国へ返し度由被申候、他国ノへの女ハ 御印不出候ヘハ不相成候、何も御家老衆へ御
| 談合可申之由、申候事、
| (曽根、規矩郡)
曽根ノ堤切ル |一、平井五郎兵衛所ゟ被申越候ハ、昨日之大水に、そねの土手三間ほときれ申候由、今程作時分に候
から戸めり入ル | 間、御普請被仰付可然由、被申越候、同所から戸も三ヶ一ほとめり入申候由、申候事、
鉄炮足軽ヘノ田地 |一、御鉄炮衆二被下田地、鬮取ニ被仰付被下候はくるしくも存間敷候へ共、わり付ニ被成被下候ニ
給与ヲ鬮取トス | 付、たとへハ三段と被成御定候内、田地悪敷ニ付、五段も七段も取候ヘハ、種子方/\ニ何
| として作申儀成可申候哉と、迷惑之由申ニ付、しからハくし取ニ申付可然候間、以来とても悪敷
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| 所をとり申たるものうらミ可申候、左候ハヽ、新兵衛・伝助塀奉行共もゑこ仕たるやうニ可申候
| 間、いよ/\くし取ニ可被申付由、新兵衛・伝介ニ申渡候事、
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| 廿二日 加来二郎兵衛
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注文ノ枕箱作料過 |一、道倫幷上田忠蔵両人奉ニて、仕直候御枕箱、殊外工手間懸り申由、河田八右衛門被申候、大分物
分 唐屏風ノ作料 | 入之儀以之外ニ候間、吟味可仕由申渡候、又道倫奉ニて被仕立候唐御屏風も、殊外工手間懸申
二品ヲ吟味ス | (双)
| 候由ニ付、右弐色共ニ取よせ、吟味仕候、御屏風ノ下地三そう分ノ内、はや壱そう分ハ出来仕
大工飯米ニテ作ラ | 候ニ付、無是非候、〆弐そう分ハ、大工共飯米迄弐ても仕候ハヽ、させ可申由、道倫又ハ御奉行
シム | (ママ)
枕箱彫物好ミ | 衆も可然申由、御枕三つ、ほり物を忠蔵このミ被申候内、弐つハほり物出来候、今ゟ掘物ハさせ
| 被申間敷由、申渡候へ共、忠蔵申候ハ、〆而壱つハ忠蔵ほり可申由、被申候、弐つ分ハてま料
| 相渡可申候、一つ分ハ手間料渡申間敷由申候事、
| (規矩郡)
矢山ノ牧馬飼育ノ |一、矢山之牧馬かいニ、御中間ノ助三郎置候処ニ、こゝもと用所候て、参候次而ニ、鉄炮ノ玉薬ノ請
中間鉄炮玉薬ノ請 | 取切手持来候ニ付、則少兵衛うけ取候て、右ノ助三郎ニ言伝持せ遣候事、
取切手ヲ持参ス |
| (宇留津、築城郡)
筑前へ通ヒシ者ノ |一、うるう津ゟ筑前へ通ひ仕ものゝ女房、御郡ノ籠ニ可被入置由、塩木又丞方へ申渡候事
女房ヲ郡ノ牢ニ入 |
ル |
| 蓑田甚丞両人 御家老衆
乃美景嘉知行ノ種 |一、中津郡乃美主水知行種米出入之儀ニ付、佐方少左衛門〇書物被差上候ニ付、〇為御談合、式ア少
米ノ出入 | 輔殿へ両人参候処ニ、同日頼母殿ゟ中津へ様子可被仰遣由也、又彼庄やハ、先御郡へ被差越候へ
| と、御郡奉行両人へ申渡候事、
| (築城郡) (上毛郡)(築城郡)
郡奉行根付ナラザ |一、塩木又丞、椎田ノ與右衛門を召連登城候て、被申候ハ、椎田・八屋・湊、此三ヶ根付不罷成分
ル分ノ種子米飯米 | ノ種子米、弁当分かつゑ申ものゝ為飯米、弐拾石被借下候様ニと、被申上候、その外ニ根付不成
貸付ヲ願ウ | 所、弐百九十石余御座候、是ハ御種米被成御借候ても、根付仕儀もは不罷成由、被申候に付、然
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| ハ如何様に被仰付候ハヽ、根付成可申哉と、相尋候処ニ、何共わきまへ不申候由、被申候ニ付、
根付不能ノ書物 | 左候ハヽ、其段書物を以可被申上由、申渡候事、
| (矢野吉重)
絵師矢野吉重三斎 |一、御絵書三郎兵衛、従中津御急用之儀候間、早々可差越旨、長舟十右衛門ゟ書状参候付、同夜中
ニ召サル | ニ申付、遣候事
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