資料を整理していたらこんなものが出てきました、左下に中路控とあり中路文書であることが判ります。
ずいぶん依然図書館で写真撮影したものですが、毎度のごとく不鮮明です。
スキャンした後いろいろ工夫しましたが、これが最善ですから、何をかいわんやです。
扨この図は、殿様が奉行所に御成りになった時の対応が記されています。
奉行所は「政府」ともいわれますから、まさにここは県庁舎の貴賓室といったところでしょうか。
花畑邸からは坂道(南坂=現・御幸坂)▷をのぼればすぐの距離ですから、御歩きになった方が健康によろしいかと拝察いたしますが、さすがに殿様は御駕籠でやってこられて、玄関(1)へ到着、お次(▲)の人が戸を開けるのでしょうか、御家老二人(▷)ご用人(▲)の出迎えを受けます。
玄関は殿様や家老・奉行などの専用ではないかと思われます。玄関に三人(◀)が控えていますが、同役・御送迎とあります。
2.5間×4.5間という広い部屋(2)があり、右に諸御役々(〇)が7名、上に御家老(▽)が二名、御奉行(▽)が三名、下方には(▲)表示でご用人・御取次・同役二名と記されています。左手の(◀)は御給仕とあります。
●の表示については記入がないところを見ると、柱なのかもしれません。
左うえの縁側付きのお部屋(3)が御座所です。さかさまに「御」とあるのがご着座の場所です。横にあるのが刀掛け、前に三宝が置かれていますが小さい字が読めません。こういう場所でも御熨斗の拝領があるようです。
左手の書き込みについては次回と致します。
特記:奉行所の全体図は先に■佐貮役についてでご紹介しました。この図においては左下の部分に当たります。