津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■明和六年七月十日、坪井報恩寺にて

2023-07-10 06:36:55 | 先祖附

 「手討達之扣」という史料が上妻文庫にのこされている。
その中に「久武権之助仝金吾手討宜敷御賞詞」という一文がある。

   明和六年七月
     上田夘助組
                 久武兵助嫡子
                  久武権之助
                 右同人二男
                  久武金吾
     右両人儀一昨晩報恩寺於寺内寺本無右衛門
     支配之御長柄組新右衛門と申者色々過言慮
     外之躰難■通兄弟ニ而討果申候段相達申候
     依之兄弟共ニ先相慎兵助儀心を付候様申聞
     置昨日右之趣御奉行所江罷出相達申候処兵助
     并ニ子供慎居候ニ不及候段御奉行所ゟ申来候事
       七月十二日

     上田夘助組久武兵助忰共間於報恩寺御長柄
     之者討果候仕形年齢ニ者精悍敷儀共有之候
     畢竟平日教育宜敷故と被存候以後共ニ
     心を附教育可仕旨兵助可申聞旨御家老間於
     列座助右衛門殿被申聞候間私宅ニおゐて兵助
     江右之趣申渡候事

 大変寛容な処分と言うより御賞詞を頂戴する異例さに驚かされる。
この事件の詳細についてはかって「潜渓先生書簡」に記録されている一文を御紹介したのでご覧いただきたい。

久武家は我が家、及び母の実家にも連なる親戚筋である。久武権之助は綺石という俳名をもつ俳人としても知られる。

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