【深和】細川利重 書状 紀州徳川家附家老・水野重上宛 十月二十四日付 真筆
説明書きには「紀州徳川家附家老・水野重上に宛て、内々に寒牡丹を調達して頂いたことを謝し、中納言様(徳川光貞)の屋敷の玄関まで再度御礼に伺いたい旨を伝えた書です。
尚々書からも茶の湯の初座を無事に勤め上げた旨が知られ、江戸住まいの大名たちの茶を通じた交流が窺える逸品です。」とあり、書状の内容が具体的に説明されているとともに、釈文が添付されている。この釈文如何?
尚々、初座之砌
弥無事御勤珍重
候以上
御芳札殊ニ内々申遣候乳母
早々も仰上為期被下、さて
/\別而忝奉在候故候、御礼
御仰上可被下候、此御礼ニハ遣而被在
御見廻役伺公 中納言様之
御玄関ニ而在随而御礼可申上候、
夫迄之内御礼之深可然様ニ
貴様頼入御座候、恐惶謹言
十月廿八日 重利(花押)
細川若狭守
(端裏書)
「(墨引) 水野土佐守御報 重」