引越し荷物は大方所を得て納まってしまったが、その所が本来の場所ではなく、本や資料を探すのに大いに難儀している。
時間をかけて並べ替えをしなければならない。
そんな中で、ファイルの整理などをしていると思いがけないものが出てきて驚かされる。
その一つが「訴訟資料」である。尤正式裁判ではなく「動産引渡請求調停事件」という調停である。
平成27年7月私が訴えられたのだが、弁護士(お二人)が第二回目で早々に取下げ結審となったというものである。
訴人のお宅にあった史料を私が借りたまま返さないからというものだが、その史料の存在を示すものとして弁護士から提出された資料は、実は私が作成したものであった。
もっともこの訴えは別人の圧力があって訴人は仕方なく調停を訴えられたものと思われる。
訴人の御主人が亡くなられた後、膨大な資料を整理してリスト化したものである。
「あ、これは私が作成したものです」と説明したら、弁護士は「えっ」と言う顔をされたが・・・
その証拠は私のブログの中に残されていた。
私のリスト作成以後、行政の方が入られてこの資料も含め調査が行われたらしい。その段階で当該資料が一時期持ち出されたのだろうと思われる。
早々に結審となったが、その史料の存在もあきらかになったのだろう。
貴重な史料を借りたまま返却されないという話は沢山聞く。それも著名な方々のお名前が聞こえてくる。
時が流れてご当人が亡くなられたりしていると、貸し借りの話はうやむやになり、下手をすると史料が失われてしまうことになる。
私の経験の様に「調停」とはいえ裁判沙汰になるという例はそう多くはないのだろう。
誠に苦々しい思い出が顔を出したものである。