私はメモというものをしない人間で、後悔することが多い。この古い「丹後資料叢書・第一輯」もいつ購入したのかはっきりしない。昭和二年に発行されたもので除籍本である。
バラバラになりかけているので、厚紙でカバーを作って収めているが、久しぶりに取り出してみた。
というのも、中嶋利雄先生の「宮津の歴史散歩‐細川時代の宮津」を読んでいたら、細川家の一色義有誅伐後の幽斎の娘・伊也に関する「一色軍記」のいわれのない記述についての解説があり、改めて目を通したところである。
これはまことに怪しからぬ史料で、中嶋先生同様にこれが大いなる間違いであることをこの機会にお伝えしたいと思ったからである。
明日から数日この「一色軍記」全文をご紹介しようと思っている。
触るたびに手を洗わなければならないような本だが、いまではなかなか手に入れることがむつかしい本だから大切にしている。
熊本県立図書館も所蔵していないようなのでそのうちに寄贈しようかとも思うが、大体が除籍本だから受け入れはしてくれないのではないか・・・?