百醜千拙草

何とかやっています

暗黒国家の判決

2012-10-23 | Weblog
今晩はオバマ、ロムニーの3度めの討論です。レースはオバマが若干優勢ながら結構拮抗しているので、最後の討論は面白いかも知れません。前回、オバマがかなりアグレッシブになったので、今回もおそらく双方とも積極的にダウンを狙っての打ち合いになりそうです。

さて、日本の話。マスコミは、大阪市長と週刊朝日の揉め事を大きく報道していますが、もっと報道するべき大事なことがあるだろう、というのが感想です。たかが週刊誌の記事にいちいち反応するようでは、ちょっと政治家としては望みうすでしょうね。たぶん党の失速でせっぱ詰まっているのでしょう、今度はマスコミ攻撃で人気浮揚をはかろうとしているのでしょうかね。もうその手はききませんよ。そんなことより、いまだに毎日何万ベクレルという放射性物質を垂れ流し、収束のメドもついていない原発事故の報道をしてもらいたいです。数多くの国民の命が危険に晒されているのですから。政治に関しても、小沢氏らのドイツ訪問後の脱原発政策についてのインタビューを載せるとか、そういうことを国民は知りたいのであって、もはや芸能ニュースである大阪市長がらみの揉め事などどうでもよいのですよ。

それから、またまた沖縄での米兵の暴行事件。これでもオバマはアメリカ軍兵士は国を守る英雄だと言い続けるのでしょう。やっていることは覇権先の国の人々の暴行、略奪、そして虐殺です。建前、同盟国である日本の国民にさえ、そういう行為をやりつづけてきました。日本の政府は、オバマに直接、文句を言ったのでしょうかね。ドジョウが何も言えるわけないだろうと思いますが、言ったとしてもせいぜい、遺憾の意ぐらいの言葉を形だけ伝言ゲームで伝えたのが関の山でしょう。だから、いつまで経っても日本は侮られ、利用され、むしり取られるのでしょう。中国や韓国に下らないケンカを売る前に、アメリカに言うべき事を言ってみろ、と言いたいですね。

もう一つ、血管が切れそうになったこと。
東電の原発事故隠蔽、ずさんな安全管理などを受けて福島の原発推進に反対の立場をとったことが(おそらく)原因となって、例の犯罪集団、東京地検特捜に贈収賄事件をでっちあげられて失脚した元福島県知事、佐藤栄佐久さんの最高裁への上告が却下され、二審の決定が確定するという事件がありました。この検察がでっちあげた事件は、ご本人の著「知事抹殺 つくられた福島県汚職事件」に詳しいですが、今回の判決に関して、識者およびご本人のコメントを見つけました。私も怒りで爆発しそうです。この数年、検察のどうしようもない腐敗を思い知らされる事件が数多く起こっています。反体制の政治家、言論人などに対して、国家権力という暴力を使って卑劣な方法で社会的に抹殺していく手口は広く知れ渡り、検察がヤクザ組織未満の無法暴力組織であることが明らかになりました。現在、人々の注意は検察の腐敗に向いていますが、一連の小沢事件に関して、「一市民T氏」らの市井の人々の緻密な追求によって、実は、検察なみどころか、検察以上に腐っているのが最高裁であることが明るみに出てきました。判検交流とかいって裁判所と検察の間で人事交流があり、早い話が裁判所と検察はお互いをかばいあう仲間同士、同じ穴のムジナなのです。検察にハメられた人々が唯一できるのは、司法で戦うことだけなのに、裁判所は最初から相手側についているのですから、どうしようもありません。小沢事件では、検察審査会制度をわざわざ改正し、素人裁定による強制基礎が可能なようにしておいて、政権交代のかかった選挙の直前を狙って、秘書をでっち上げ事件で起訴しました。つまり小沢氏を検察自身が起訴できなかった場合に備えて検審会制度を悪用しての強制起訴をするという陰謀が事件の何年も前から練られていたということです。おそらく首謀者は麻生自民党、指揮権発動したのは当時の森法相。裏金づくりで弱みを握られている最高裁と検察はこの陰謀に逆らえなかったのでしょう。あるいは、霞ヶ関改革を掲げた小沢民主党の政権交代を阻むという共通の利益のために、実は進んで陰謀に加担したのかも知れません。
それにしても、腐りきったこの国の官僚組織は本当にどうしようもありません。
以下、一部転載。

佐藤栄佐久・福島県元知事の冤罪


私の弟は、東京拘置所の取調室で、担当の検事からこんなことを言われていました。

「知事は日本にとってよろしくない。いずれ抹殺する」

 今にして思えば、これが事件の本質だったのかも知れません。

 私は知事在任中、東京電力福島第一・第二原発での事故やトラブルを隠蔽する、国や電力会社の体質に、福島県210万県民の安全のため、厳しく対峙していました。国から求められていたプルサーマル実施についても、県に「エネルギー政策検討会」を設置して議論を重ね、疑義ありとして拒否をしていました。事件は、このような「攻防」を背景に起きました。

 大変残念ながら、その後プルサーマルを実施した福島第一原発3号機を含む3つの原子炉が、福島原発事故でメルトダウンを起こし、私の懸念は、思っても見ない形で現実のものとなってしまいました。私たちのかけがえのない「ふるさと福島」は汚され、いまも多くの県民が避難を余儀なくされる事態が、いまだ進行中です。苦難を余儀なくされ、不安のうちに暮らしている県民を思うとき、私の胸はひどく痛みます。

確定した二審判決である東京高裁判決は、大変奇妙なものでした。私と弟の収賄を認めたにもかかわらず、追徴金はゼロ、つまり、「賄賂の金額がゼロ」と認定したのです。そして判決文では、「知事は収賄の認識すらなかった可能性」を示唆しました。ならば無罪のはずですが、特捜部の顔も立てて、「実質無罪の有罪判決」を出したのです。


現在のフクシマと日本の大災害を引き起こしたのは、原発推進に慎重であった知事をでっち上げ事件で社会的に抹殺した腐りきった東京地検であるとも言えましょう。そして裁判所の腐敗度もどうしようもないレベルです。ワイロがゼロなのに収賄罪が成り立つというのはどういう理屈なのか。もちろん理屈などない、腐った仲間の検察のメンツを立ててやるために、正義を捨て去っただけのことです。この国では、国民のために働き、何の違法行為をしていなくても、事件をでっち上げられて拘束され、裁判では幼稚園児でもおかしいことがわかるような理屈で有罪になって、抹殺されるのです。そういうことが誰にでもいつでも起こりうるという暗黒国家です。
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