百醜千拙草

何とかやっています

日米連合軍と戦う沖縄

2016-05-24 | Weblog
3ヶ月待たされた挙句に、リジェクトのお知らせ。
この雑誌の専門分野そのものが衰退しているのが大きな理由ですが、この雑誌、10年前のインパクタファクターは、いまやほぼ半減しつつあり、より幅広く投稿を募るため、雑誌中身との名前の変更を考えているような状態だという話は聞いています。この論文、筆頭著者の人は移動し、追加実験はできず、という状態で、止むを得ず、いまの形で投稿したものです。10年前だったら通らない論文でも、雑誌の評価が凋落傾向のいま、多少レビューも甘くなっていればいいな、などと期待した私の考えの方が甘かったです。例によって、この雑誌も下位にオープンアクセスのオンライン雑誌を数年前に作ったようです。複数の中堅クラスのジャーナルと組んで、落ちてくる論文を拾い上げようとしているようですが、どうですかね。現在のところのインパクトファクターは2.5ほど、将来性があるとは思えません。

さて、もうほとんど興味のなくなったアメリカ大統領選、予備選も終盤に近づいてきました。このまま行くと、嫌われ者二人が争う構図になりそうです。トランプは共和党主流派とリベラル、良識派から嫌われている一方、クリントンは一般市民から嫌われているような感じです。このまま本線になって、共和党が一枚岩となれば、トランプ大統領はかなりあり得る話です。共和党主流派も、いくらトランプが嫌いでも自党の政権を犠牲にする気はないし、勝てそうな馬なら好き嫌い抜きに賭けるでしょう。これは民主党でも同じことです。みんな自分が可愛いですから。

私が興味を持っているのは、サンダースの動向です。いくら巻き返してきたとはいえ、super-deligateの多数をクリントンが抑えてしまったような状況で、ここから民主党候補になる可能性はほぼ無いでしょう。クリントンが指名を確定した後で、サンダースがどう動くのか、という点に興味を持つ人は多いと思います。
これまでの政権がやってきた「金融と戦争で世界の一般市民を犠牲にしてアメリカ経済を回す」というやり方に大勢のアメリカ人はうんざりしており、クリントンであれば、現路線が続くであろうということを人々は予想しています。それがサンダースの支持やトランプの支持につながっている訳です。しかし、最終的にどちらが勝つかは経済状況に依存します。なんとなく生活が上向きと国民が感じておれば、現状維持を望むわけで、クリントン、逆であればトランプ(もしくはサンダース)に票が流れるということになります。

さて、民主党予備選でクリントンが予想通り、指名を獲得した場合、サンダースにクリントン支持を求める説得が始まり、最終的にサンダースはクリントン支持を表明することになるでしょう。
落としどころは、クリントンがサンダースの要求をかなり飲むことを約束し、サンダースにそれなりのポジションを用意する。そのかわりに、サンダースはクリントン政権下でも彼の政策を最大限に果たせるように努力すると支持者層を説得して民主党票を確保する、ということになるのでしょうね。

ま、ありえないですが、野次馬的には、サンダースが党を割ってしまえば面白いとは思います。最終的にクリントンでまとまった時に、クリントン支持を表明するサンダースの演説がどういうものになるのか、興味があります。

もう一つ、繰り返される沖縄の駐留軍による市民への暴行、何度、沖縄はこの屈辱と苦しみを味わわねばならないのか、と対米隷属主義で沖縄米軍基地を恒久化しようとしてきた日本政府に対する県民の怒りは、再び、沸騰しつつあります。この事件に関して、翁長知事は、わざわざ上京し、アベ氏と会談。

東京新聞から
沖縄県で米軍属の元米海兵隊員の男が女性の遺体を遺棄した事件を巡り、安倍晋三首相と翁長雄志(おながたけし)知事は二十三日午前、首相官邸で会談した。翁長氏は会談で「基地があるゆえの犯罪だ。許せない」と憤りを示した。二十六日からの主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせて来日するオバマ米大統領と、自らが直接面談する機会を設けるよう首相に求めた。
 翁長氏は会談で「再発防止や綱紀粛正という言葉を何百回も聞かされてきたが、現状は何も変わらない。大きな憤りと悲しみを禁じ得ない」と強調した。
 同時に「安倍内閣はできることはすべてやるというが、できないことはすべてやらないという意味合いでしか聞こえない」と政権への不信に言及。「地位協定を改定しなければ日本の独立は神話と言われてしまう」と、在日米軍の法的地位などを定めた日米地位協定の見直しも求めた。
、、、、
 会談に同席した菅義偉(すがよしひで)官房長官は記者会見で、翁長氏とオバマ氏の面談に関し「一般論として言えば外交は中央政府で協議するのが当然ではないか」と慎重な姿勢を示した。
 

その政府が何もしようとせず、沖縄を意図的に見殺しにするから、県知事みずから直接アメリカと対話をしてきているわけでしょう。テマエの無能を棚に上げ、弱いものイジメをしてきたくせに、何の反省もない、このアベ政権の言い草は何なのでしょうか。そもそも、リテラの記事によると、この事件は、政権を慮った上層部にあやうく握りつぶされるところだったそうです。

沖縄の米軍女性殺害事件で本土マスコミが安倍官邸に異常な忖度! 読売は「米軍属」の事実を一切報道せず
「沖縄県警はすでに、事情聴取段階で相当な証拠を固めていた。ところが、県警内部で、捜査に圧力がかかっていたようなんです。安倍官邸の意向を忖度した県警上層部が『オバマ大統領の訪日前でタイミングが悪すぎる』と、言いだしていた。それで、このままだと、捜査を潰されてしまう、と危惧した現場の捜査関係者が琉球新報にリークしたということらしい。つまり、新聞に報道をさせて、既成事実化して、一気に逮捕に持って行こう、と」(在沖縄メディア記者)


そして、アベ政権と言えば、案の定、「首相、地位協定改定に消極的」という報道。
安倍晋三首相は23日の参院決算委員会で、元米海兵隊員の軍属が逮捕された女性遺棄事件を巡り、沖縄県の翁長雄志知事が求めた日米地位協定の見直しに関し「相手があることだ。実質的に改善を積み重ねてきたところだ」と述べ、消極的な姿勢を示した。26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に合わせて行うオバマ米大統領との首脳会談で、再発防止など厳正な対処を求め、沖縄側の理解を得たい意向だ。政府は、翁長氏が求めるオバマ氏との面会も困難との認識だ。一方、県内の政党や企業でつくる「オール沖縄会議」は事件に抗議する「県民大会」を6月19日に開くと決めた。


上(アメリカ)には、あくまでも腰低く、下(日本国民)に対しては尊大、植民地の傀儡政府なのはわかっていたこととはいえ、それにしても腹立たしい。アベ政権の態度は不誠実極まりない。
私、何の力もありませんが、翁長知事の味方です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする