百醜千拙草

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放射能、集めてばら撒く山桜

2016-06-14 | Weblog
数日前のニュース

公共工事で除染土を再利用へ 全国の道路、防潮堤に (東京新聞)
東京電力福島第1原発事故に伴う除染廃棄物の減量と再利用に向けた環境省の有識者検討会は7日、東京都内で会合を開き、放射性物質濃度が基準以下となった除染土を全国の公共工事で使うとする再利用の方針案を大筋で了承した。近く同省が正式決定する。
方針案によると、管理責任が明確で、長期間掘り返されることがない道路や防潮堤などの公共工事に利用先を限定。工事中の作業員や周辺住民の年間被ばく線量が1ミリシーベルト以下となるよう、用途や期間に応じて放射性セシウム濃度を1キログラム当たり5千~8千ベクレル以下と定めた。


わざわざ放射性物資で汚染された土壌を集めて分けたのに、今度はそれを全国にばら撒くそうです。
以前に、大量に放置されているこの汚染土を詰めたゴミ袋をドローンで写した映像を海外のマスコミで大きく流されたことがありました。海外に対しても国内に対しても、溜まる一方の放射能汚染物質を放置していると、原発事故の収束の見通しが立たないことをまた避難されて、福島も会場の一部となる東京オリンピックにも響く、というわけで、国としては、何かしているポーズを取りたいのでしょうね。かといって、根本的な解決法があるわけではないので、結局はいつもの通り、ツケは全国の住民にコッソリ回して、汚染をバラまいて薄めてしまえ、というのが、いかにもニッポン政府です。大きな問題は見ない、目先の問題は、ゴマかし、すり替え、先送り、自分たちが退職金をもらうまでボロがでなければ、その後は悠々自適の海外移住、後は野となれ山桜、絆だ、トモダチだ、ニッポンチャチャチャ、欲しがりません勝つまでは、と日本人の思いやりと和を尊ぶ心に付け込んで、結局はオノレがためという政府、さすがは民主制官僚独裁国家、ちゅーことですな。

この放射能廃棄物の再利用する今回の基準がいかにキチガイじみていかは、10年前の原子力安全委員会などでの文書から明らかかと思います。是非、下の署名サイトからリンクを見てみてください。一部、抜粋します。

そもそも3・11以前から今に至るまで、原発施設などから発生する100ベクレル/kg以上のものは、「低レベル放射性廃棄物」として、厳重に管理・処分されてきた。今回の「8,000ベクレル/kg以下、再利用しちゃえ」基準は、2011年時に、「非常時だから8,000Bq/kgを通常のゴミと同様に処分してしまえ」という環境省の方針を、さらに。緩めたものだ。

100 Bq/kgと8,000 Bq/kgの二つの基準の違いについて (環境省廃棄物、リサイクル対策部)(PDF)
廃棄物に含まれる放射性セシウムについて、100Bq/kg と 8,000Bq/kg の二つ の基準の違いについて説明します。
ひとことで言えば、100Bq/kg は「廃棄物を安全に再利用できる基準」であり、 8,000Bq/kg は「廃棄物を安全に処理するための基準」です。 

原子炉等規制法第61条の2第4項に規定する規則では、再生利用の基準は放射性セシウムについて100ベクレル/kg以下となっている。これは、原子炉施設のクリアランス・レベル(これ以下は放射性廃棄物として扱わなくてもよいというレベル)については、総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会廃棄物安全小委員会において、2004年(平成16年)に報告書を取りまとめ、2005年(平成17年)に原子炉等規制法を改正し、クリアランス制度を導入した。これだって、相当「甘い!」という批判があった。、、、


それにしても、1キロ5000- 8000ベクレルと言うレベルは、放射性同位元素を使って実験している人間からすれば、強烈な量の放射能です。それを道路などに何万トンというレベルで使うのでしょう。これからは、どこに行くにもガイガーカウンターが必要になりそうです。

オンライン反対署名

緊急署名 放射性廃棄物を含んだ除染土を公共事業で利用する方針の撤回を

もう一つ、福島でのオリンピック競技に反対する署名活動も行われているようです。

No Olympics or Paralympics in Radioactive Fukushima!
コメント
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